足立区の「西新井文化ホール」に秋川雅史さんのコンサートを聴きに行った。
または
西新井文化ホールは子供の体験コーナーとコンサートホールの2棟になっていて、子供の体験コーナーには安全ワイヤー装置付きのボルタリング壁もある。コンサートホールは客席の傾斜が急で、前の客がどんなに座高が高くても気にならない造りになっている。二つの棟の間は屋根のある通路になっていて、今日みたいな土砂降りの日には助かる。土曜日なのでキッズコーナーは大盛況だったが、コンサートホールはところどころに空席があった。客のほとんどは年配の人で、客席の急な階段を上ったり下ったりするのに四苦八苦していた。
さて、コンサートは秋川さんとピアノの小島さやかさんの二人。秋川さんが兎に角喋って歌う。
前半ではクラシック音楽の成立と歴史が述べられ、古典派からロマン派の歌が歌われた。歌いっぷりはテノール歌手としては普通だが、声の大きさはさすがだった。
後半では音階についての説明があり、音階にはさまざまな種類があること、日本のヨナ抜き音階(4番目の音fと7番目の音hを使わない)や琉球音階(cとa抜き)が紹介された。ヨナ抜き音階はもともと中国音階だそうで、日本の歌謡曲でいえば谷村新司の「昴」がヨナ抜きとのこと。だから「昴」は中国で大人気だそうだ。
後半でのもう一つは音楽の3要素(メロディ、ハーモニー、リズム)についての話だ。メロディは人でいえば顔、曲を区別するのに使われる。ハーモニーについては、違う曲でも同じハーモニーがあるそうで、例として「昴」と「川の流れのように」のハーモニーが曲の始まりから途中まで同じだそうだ。「昴」のカラオケで「川の流れのように」が歌えるとのこと。なかなか面白い。
最後に有名な「千の風になって」を歌い、アンコールでカンツォーネを熱唱してコンサート終了。
とても有意義なコンサートだった。