三無主義

 ~ディスパレートな日々~   耶馬英彦

舞台「ヘッダ・ガブラー」

2018年04月29日 | 映画・舞台・コンサート

 渋谷のBunkamuraシアターコクーンで舞台「ヘッダ・ガブラー」を観た。
 日本では「人形の家」でおなじみの19世紀ノルウェーの脚本家ヘンリック・イプセンによる有名な脚本のひとつである。自分の人生に退屈しすぎて、人の人生を左右してみたいという歪んだ欲望を持つ主人公ヘッダ・ガブラーに2日間の出来事を描いた芝居だ。オーソドックスな演出だったが、とにかく寺島しのぶの存在感が凄かった。


映画「Ready Player One」

2018年04月29日 | 映画・舞台・コンサート

 映画「Ready Player One」を観た。
 http://wwws.warnerbros.co.jp/readyplayerone/

 スピルバーグの監督作品は1週間前に「The Post」(邦題「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」)を見たばかりだ。自由と権利を脅かす権力者と真っ向から戦うジャーナリストと新聞社の社主の勇気を描く感動作で、トム・ハンクスとメリル・ストリープという大物俳優を見事に演出して傑作に仕上げていた。

 この作品は打って変わって、ビデオゲームが現実の一部となってしまった世界を描く。現実の理不尽を打開するためにはビデオゲームに勝つしかないという、ビデオゲームにありがちな設定である。そして映画はビデオゲームのステレオタイプのストーリーで進んでいく。アイテムやツールの獲得、敵や味方との遭遇、アクション、ミニゲーム、謎解きである。
 ゲームがそうであるように、映画も予定調和に向かってまっしぐらに進む。見せ場はストーリーではなく、ゲームのディテールであり、よくできたCG映像だ。音楽も映像によく合っている。心に残る映画ではないが、見ている間はとても楽しい娯楽作品である。