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「仕返し」ハトふん害、隣家に216万賠償命令

2010-03-14 09:29:39 | Weblog
「仕返し」ハトふん害、隣家に216万賠償命令 2010年3月13日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100313-OYT1T00161.htm?from
 近隣の女性住民が毎日、自宅前でハトの餌やりを続けたため、大量のふんで自宅を汚されたとして、大阪府守口市の女性(68)が餌やりの差し止めと345万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が12日、大阪地裁であった。
 浅井隆彦裁判官は「女性が餌を与えないよう再三求めたのに、執拗に給餌行為を繰り返した」として、住民に対し、女性宅の周囲30メートル以内で餌やりをしないことと、慰謝料など216万円の支払いを命じた。
 判決によると、女性住民は2001年頃から自宅前で、ハトに餌を与え始めた。このため、幅4メートルの道を挟んで向かいにある女性宅にもハトがとまるようになり、大量のふんのアルカリ反応で、ベランダの屋根や雨どいが劣化。洗濯物も干せない状態になった。
 浅井裁判官は、餌やりについて「女性が自宅を3階建てにしたため、日照・電波阻害が生じたとする住民の仕返しだった」と認定。「女性が不衛生で病気の原因になると告げたのに、住民は一顧だにしなかった」として、弁護士費用を除き、女性の精神的苦痛に対する慰謝料を50万円、ベランダなどの修理費用を約146万円と算定した。
 一方、女性は200メートル以内での餌やりをやめるよう求めていたが、浅井裁判官は「ハト被害を防ぐには30メートルで十分」と述べた。



 ほぉ…。興味深い などと言ったら当事者からお叱りを受けそうですが、随分珍しい判決が出ましたね。
 まあ、ハトの害と言えば、『布団が干せない』『病気の原因となる』以外にも、『早朝からあの独特な声で鳴かれることで朝の目覚めが悪くなる』(実は私もこのパターンでかって不眠の被害を被った口です)だけに、訴えた側の気持ちは痛い程わかりますが、その一方で孤独を癒そうと(あるいは動物愛護の精神から?)あえてハトに餌をあげる人もいるわけで…。
 まあ、今回の場合は餌をやっていた場所が公共の場所である公園などでなく、しかも明らかに嫌がらせ目的だったことで、賠償も認められることになったのだとは思いますが、それにしても民事裁判で、しかもこの内容で216万円もの巨額の賠償金額が認められるとは…(吃驚
 時代も随分変わったものだと思います。

埋葬せずに遺骨紛失、寺に賠償命令

2010-03-14 09:21:46 | Weblog
埋葬せずに遺骨紛失、寺に賠償命令 2010年3月12日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100312-OYT1T00178.htm
 遺骨を埋葬せずに紛失したとして、高知市内の女性2人が市内の寺院と住職(62)を相手取り、慰謝料など計約4480万円の支払いを求めた損害賠償訴訟の判決が11日、地裁であった。
 安田仁美裁判官は原告側の訴えを大筋で認め「墓に埋葬されていると信じて原告は墓参りをしてきた。長期にわたる信仰心を覆され、精神的苦痛は大きい」として、寺院側に慰謝料など計約760万円を支払うよう命じた。
 判決によると、原告2人は元檀家で、女性(67)は義母を亡くし、経済的にすぐには墓を建てられなかったため寺院に遺骨を預け、しばらく後に墓所を購入して1994年、墓を建立。夫を亡くした際には夫婦の墓も建てた。墓所や墓の代金として少なくとも159万円を支払ったが、寺院側はいずれの遺骨も埋葬していなかったという。もう一人の女性(71)は2004年、すでに亡くなっていた夫の遺骨を預け、墓所代83万円を払ったが、遺骨は埋葬していなかったとしている。
 寺院側は裁判で「遺骨は自然に返るよう散骨した」などと主張したが、安田裁判官は「経済的な理由で墓が買えなかった女性が、散骨後に墓を買ったとは考えがたい」として退けた。
 原告側の弁護士は「寺院としての最低限の役割を果たさなかった。判決は妥当」と話した。寺院側の弁護士は「控訴するか被告と検討中」としている。



 お寺さん相手の苦情は『多額の寄付を迫られた』といった苦情か、新興宗教絡みの内容が多いのですが、こんな酷いことって本当にあるんですね…(唖然 そして憤慨 
 お寺さんには決して安くない毎月のお布施や寄付を行っているご家庭も決して少なくないでしょうし、お寺さんを名乗る以上は、預かった遺骨は本業としてきっちり管理して欲しいもの。
 寺側が主張している「遺骨は自然に返るよう散骨した」など勝手にやられた日には、残された者にとってはそれこそたまったものではありませんし、100歩譲って 散骨を遺族が希望した のだとしても、後々の争いを避ける意味でも、相続人全員の同意書を取った上で、『本当にいいんですか?』と口頭で最終確認を取るくらいのことはすべきだったのではないでしょうか…。
 慰謝料など760万円もの損害賠償が認められたのも至極妥当な判決だと思います。

(7日の選挙)竹内氏初当選、新人5人の争い制す 洲本市長選

2010-03-14 09:11:48 | Weblog
(7日の選挙)竹内氏初当選、新人5人の争い制す 洲本市長選 2010年3月8日 神戸
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0002766236.shtml
 任期満了に伴う洲本市長選は7日、投開票され、新人の前市会副議長竹内通弘氏(64)=無所属=が、新人5人による争いを制し、初当選した。投票率は61・33%だった。
 旧洲本市と五色町の合併から4年。前回は無投票だったため、新市発足後初の選挙戦になった今回は、柳実郎市長(64)の引退表明を受けて新人5人が立候補する激しい戦いになった。
 景気が低迷する中、雇用の創出、産業や観光の振興策などが争点になったが、竹内氏は、アクセス道路の拡充による定住人口の拡大や1次産業の活性化などを掲げて「活力あるまちづくり」を訴え、幅広い支持を集めた。
★兵庫県洲本市市長選挙結果
当 6867 竹内通弘 64 男 無新 議会議員
  6170 砂尾治 67 男 無新 無職 旧五色町長
  5753 氏田年行 41 男 無新 自営業
  4771 生田進三 47 男 無新 会社役員
  731 浜野隆 46 男 無新 会計事務所職員

洲本市長に竹内氏 5人の混戦制す 2010年03月08日 朝日
http://mytown.asahi.com/hyogo/news.php?k_id=29000001003080001
 洲本市長選が7日、投開票された。いずれも無所属の新顔5人で争われ、前市議の竹内通弘氏(64)が、前市議の氏田年行氏(41)、税理士事務所職員の浜野隆氏(46)、元五色町長の砂尾治氏(67)、元旧洲本市議の生田進三氏(47)=民主推薦=の4人を破り、初当選を果たした。当日有権者数は4万255人、投票率は61・33%だった。
 竹内氏は当選が確実になると、同市宇原の事務所に姿を見せた。詰めかけた支持者らに拍手で迎えられ、バンザイを繰り返した。「与えられた重い仕事をなんとかやり遂げたい。応援してくれた方々に心からお礼申し上げたい」と喜びを語った。
 今回の市長選では、再選を目指していた柳実郎市長(64)が告示の約1カ月前に、持病の悪化を理由に不出馬を発表。これを受け、新顔5人が相次いで名乗りを上げる混戦になった。
 竹内氏は2月9日に立候補表明した。選挙戦では旧五色町にも連絡所を設けるなど、五色票を意識した運動を展開。「農水産業や商工業の振興などで、活力あるまちづくりを目指す」と訴え、支持を広げた。
 一方、氏田氏は5候補者の中で最も早く立候補表明。若さをアピールし、教育の充実などを訴えたが支持が伸びなかった。浜野氏は告示の2日前に立候補表明した。選挙公報などで政策を訴えたが、街頭での選挙活動をしなかったのが響いた。
 砂尾氏は五色町長を務めた経験を訴えて選挙戦に臨んだ。「市民の目線に立った行政運営」などを掲げたが、及ばなかった。生田氏は6年前の旧洲本市長選に続いての挑戦。行財政改革の推進を強調したが、支持が広がらなかった。
 合併後、2人目となる洲本市の新しい顔が決まった。
 新顔5人が立候補する混戦だったが、投票率は61・33%と振るわなかった。理由の一つは同日実施予定の市議選が無投票になったことだが、柳実郎市長の突然の引退表明を受けた選挙で各候補者とも訴えを有権者に浸透しきれなかったことが大きい。市内を回っても、選挙ムードは低調だった。ある候補者は「選挙カーを走らせても、手を振ってくれる人が少ない」と、反応の鈍さを嘆いていた。
 淡路島が3市体制になって4年。淡路市は神戸へのアクセスを、南あわじ市は盛んな第1次産業を武器に特色あるまちづくりを進めている。洲本市は古くから島の中心でありながら、何で勝負をするのかが見えてこない。五色町との合併時に5万1千人を超えていた人口は、1月現在で4万9千人台まで減った。若者の働き場所が少ないことも人口流出の要因だが、市の目指す方向性が見えないことも、まちの魅力を半減させていると思う。新市長には市の将来像を明確に示し、発信力を高めることを望みたい。
 もう一つ大切なのは、地域事情にあった行政運営だ。旧町時代、充実した福祉で名をはせた五色地域の住民からは、合併後の行政に対する不満の声を多く耳にした。限られた予算で市民サービスを充実させることは確かに難しい。ただ、それぞれの地域が抱えた事情を考慮し、政策に反映していくことが血の通った行政と言える。まず、地域住民と対話をし、丁寧に説明していく。それが本当の「地域融合」につながるのではないか。



 ちょうど1週間前の選挙戦ですが、まだ結果報告を載せていなかったので掲載したいと思います。
 兵庫県洲本市は、淡路島の中央部に位置する2006年に旧洲本市と五色町が合併して誕生した人口5万人弱の市で、市長選は合併前の2004年9月から2期現職を務めた柳実郎氏が突然引退を表明したため、市長選は自営業で41歳の氏田年行氏、会計事務所職員で46歳の浜野隆氏、会社役員で47歳の生田進三氏、議会議員の竹内通弘氏に旧五色町長の砂尾治氏の5新人が立候補する大混戦となりましたが、
 市議としての2期6年間の実績を訴えると共に「洲本市の現状はうまくいっていない」「せっかく合併したのだから、お互いの心をつなぎ、前進していくしかない」と旧洲本市と旧五色町との融合を訴えるとともに、「心温まる、愛のある政治をやらせてください」と訴えた竹内通弘氏が6887票を獲得し、
 旧五色町長としての実績を強調すると共に、「今の厳しい時代に行政の足踏みは許されない。リーダーシップを発揮し、旧洲本市と旧五色町との融和を図っていきたい」と市民の目線に立った行政運営を訴え6170票を獲得した砂尾治氏
 雇用確保と市政改革を挙げ「観光、農林水産、商工業、どの分野においても、雇用の確保に全力を尽くしていきたい。財政状況の厳しい中、職員の意識の変革も求められる」と元気な洲本の実現を訴え5753票を獲得した氏田年行氏、
 04年の旧洲本市長選挙でも挑戦したものの11票の僅差で敗れ、今回の選挙戦では「約20年間、洲本市政は市長を応援する一部の人のための行政だった」と歴代の市政を批判し4771票を獲得した(民主推薦の)生田進三氏、
 「お祭り騒ぎの選挙は税金の無駄遣い」「女性が立候補しやすいような、新しい選挙のあり方を示したい」と街頭演説には立たずに、選挙公報と報道対応のみの独自の選挙活動を行い731票を獲得した浜野隆氏   を破り初当選を決めました。
 
 実質4人による大接戦でしたが、生田氏は浜野氏に現職批判票の一部を奪われ一足先に脱落。41歳の氏田年行氏はまだ若いこともありおそらく次回も挑戦する可能性が高いかと思いますが、知名度で今一歩及ばず。
 当選した竹内氏と元五色町長の砂尾治氏は、共に旧洲本市と旧五色町の融和を訴えるなど旧五色町民をかなり意識した選挙を行っていたという印象がありますが、市民は竹内氏を新しい舵取り役に選んだといったところでしょうか…。
 合併当時の洲本市の人口が3.9万人弱に対して、五色町は人口1.1万人強だっただけに、人口の多い旧洲本市の方に福祉水準が合わせられてしまったのはある意味仕方がない一面もあるとは思いますが、新市長に就任する竹内氏は、いかに旧五色町民の不満を解消しつつ、バランスのよい市政運営を行うのか、まさに厳しい舵取りを迫られることになるかと思います。

東国原知事が答える 昼間のツイッター是か非か

2010-03-14 08:54:30 | Weblog
東国原知事が答える 昼間のツイッター是か非か  2010年3月13日 J-CAST
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_higasikokubaru__20100313_3/story/20100312jcast2010262191/
東国原英夫・宮崎県知事が2010年3月11日のブログで、Twitter(ツイッター)に時々寄せられる「昼間、ツイートしてていいのか?公務中ではないのか?」という声に反論している。
東国原は知事になって、「知事の職務について理解されている方が意外と少ない」と思ったという。知事には一般公務員のような服務規程がなく、逆に言えば「24時間知事(特別職)」。本人の意思・裁量によって、どの用務を優先するかを決めることができ、それを評価するのが有権者なのだ、と知事は綴る。
東国原知事にも独自の政治行政スタイルがある。ツイッターでは、「県産品や県内観光地、県行政運営、政治理念等」に関するつぶやきが圧倒的に多く、それに対して意見・情報交換や回答を行っている。それは結果的に「宮崎の行政広報の役を担っている」ようなもので、もはや「公務に値するような気がする」という。これが、知事のスタイルなのだろう。




 ん…。これは解釈が難しいところですね。
 職務中に某巨大掲示板に何時間も書き込んでいるというのならば職務放棄もいいところで議論以前の問題でしょうし、ツイッターの書き込みも職務と直接関係のないことに長時間費やしているというのならば問題視されても文句は言えないと思いますが、冷凍食品の「カトキチ」ブランドを抱えるテーブルマークの広報部長の末広栄二氏が ツイッターで親父ギャグを飛ばすことで、若者世代に効果的にカトキチブランドを知らしめることに大いに役立てた というのはあまりにも有名な話
(日経ビジネスオンラインでも、このことに関する記事を掲載しています → http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20100121/212357/)

 私は、ニコニコ動画と同様に『気が付いたら何時間も経っていた』となりそうで怖い という先入観があるのと、『ツイッターまで始めたら、とても1日の時間が足りない』という時間的制約という現実的な問題もあり、ツイッターは活用していないのですが、ツイッターの活用については鳩山首相や楽天の三木谷浩史社長、著述家の勝間和代氏など複数の超名人が活用していることを見てもわかるように、その効果は決して侮れないところ。
 ごくごく個人的な意見を述べるならば『東国原知事の書き込みも、それで宮崎の商業振興に寄与するのならば、(常識の範囲内の時間ならば)一つの広告宣伝手法として活用するのもありなのかな…』と思います。

反執行部2氏、政策アピール 自民、遠い結束

2010-03-14 08:37:49 | Weblog
反執行部2氏、政策アピール 自民、遠い結束 2010年3月13日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20100313ATFS1203O12032010.html
 自民党内で執行部に批判的な言動が目立つ与謝野馨元財務相、舛添要一前厚生労働相は12日、国会審議や記者会見などで、独自の政策を訴えた。執行部の刷新を求める動きは中堅・若手にも飛び火した。谷垣禎一総裁らは夏の参院選に向けて結束を呼びかけるが、妙手は見あたらない。
 与謝野氏は国会内で記者会見し、今国会に議員立法で「財政健全化責任法案」を提出すると発表した。新たな政策を施行する場合、十分な財源確保を義務付けることなどが柱。与謝野氏は「国の責任として財政健全化を推進する責務がある」と強調し、党の経済政策調査会長という立場を生かして、財政規律を重視する自らの主張を印象づけた。
 舛添氏も参院予算委員会の集中審議で「このままでは経済は成長しない」と、政府・日銀の財政・金融政策を批判。鳩山由紀夫首相から「法人税は減税の方向に導いていくのが筋だと考えている」との答弁を引き出した。舛添氏は社会保障の維持には経済成長が不可欠と訴えており、菅義偉元総務相、塩崎恭久元官房長官らと活発に勉強会を開いている。

首相と舛添氏、税制論議で意気投合 菅氏はピリピリ 2010年3月13日 朝日
http://www.asahi.com/politics/update/0313/TKY201003120517.html
 自民党執行部を批判する同党の舛添要一前厚生労働相が12日、参院予算委員会で質問に立ち、鳩山由紀夫首相と税制論議をめぐり、「日本は法人税が高く、消費税が極めて低い」(首相)との考えで意気投合する場面があった。
 法人税について首相は「官僚の作文では『社会保険料の事業主拠出をあわせれば(日本は)突出していないとの指摘もある』だが、やはり高い」と発言。しかし、「官僚の作文」とした部分は、鳩山内閣が政治主導で決めたとする新年度税制改正大綱に沿っており、舛添氏は「正直にありがとうございます」。
 さらに舛添氏は、社会保障目的での消費増税についても首相に質問。微妙なテーマだけに菅直人財務相が割って入り、先に答弁した。「二つの要素がある」などと論点をずらす菅氏に、舛添氏は「質問の時間がなくなっちゃうんだよ」と不満をあらわにした。

舛添氏「新党は与謝野氏が先」 党執行部刷新を強調 2010年3月13日
産経夕刊 http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100313/stt1003131814004-n1.htm
読売夕刊 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100313-OYT1T00855.htm
日経夕刊 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20100313STXKG023413032010.html
 自民党の舛添要一前厚生労働相は13日、福岡市の民放番組に出演し、党執行部刷新を求める与謝野馨元財務相について「今のままではダメだという問題意識は共有している。どちらが先に新党を作って飛び出すかといえば、与謝野さんが先という勢いだ」と述べた。
 舛添氏は「社長を代えないで専務、部長を代える人事はあり得ない。責任を取るとはそういうことだ」と谷垣禎一総裁ら執行部刷新の必要性を強調。自らの今後の対応について「新党から党内改革まであらゆる可能性がある。党内に残るなら執行部を握ることになる」と説明した。
 新党については「いま新党をつくっても賞味期限が切れてしまう。むしろ(夏の参院選)直前に一気にやった方が有利かなと思う」と述べた。

揺らぐ自民 川崎氏への非難囂々 「刎頸の友」を切れるか?  2010年3月13日 産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100312/stt1003122323009-n1.htm
 平成22年度予算案の衆院通過に続き、鳩山政権の目玉政策「子ども手当」法案などの衆院通過が確実となる中、自民党内で川崎二郎国対委員長への風当たりが強まっている。執行部に距離を置く勢力は公然と川崎氏の更迭を求めており、党執行部にも川崎氏を擁護する声は少ない。ただ、川崎氏は谷垣禎一総裁にとって「刎頸の友」。誰よりも先に川崎氏の起用を決めただけに、今後厳しい立場に追い込まれる可能性もある。
 「衆院で4分の1の議席しかない自民党で戦う手段は限られている。いい手段を教えてくれる人がいないので、私と大島さんで苦労しながらやっている…」
 12日に記者会見した川崎氏は、心境をこのように吐露した。いつも民主党批判でみせてきた強い口調は影をひそめ、時折苦悩の表情を浮かべた。
 それほど川崎氏を取り巻く環境は厳しさを増している。党の重鎮である与謝野馨元財務相が執行部刷新に動きだし、若手・中堅からも同調。その矛先は国会運営を取り仕切る川崎氏に向かっている。
 きっかけは2月21日投開票の長崎県知事選で自民党が支援する候補が当選したことを受け、審議拒否を決めたことが大きい。
 ところが、何の成果も得られないまま3日間で審議に復帰。しかも川崎氏は2月26日に民主、公明両党の国対委員長との「確認書」にサインしてしまった。確認書には3月2日の予算案衆院通過までの審議日程が細かく記されており、与党側はこれをタテに審議を続け、予算案の年度内成立を早々と決めてしまった。
 「国対のプロ」を自任する川崎氏の面目は丸つぶれとなり、公明党までも「あれほど政局勘のない人とは思わなかった」(幹部)との声が漏れるほど。
 自民党では「民主党に完全になめられた」(政調幹部)と激しい批判が噴き出した。川崎氏は7日の津市内で「後ろから鉄砲ばっかり撃ってくる。戦わなければならないのは鳩山由紀夫首相、小沢一郎民主党幹事長だ」と反撃したが、「再三チョンボしている人が絶対言ってはいけない」(伊吹文明元幹事長)と火に油を注ぐ結果となった。
 山本有二元金融担当相らは9日、谷垣氏に「予算案を何の抵抗もなく衆院通過させた川崎氏とそれを容認した大島理森幹事長を切るべきだ」と直談判した。党執行部にも「川崎切りはやむなし」との声もある。
 厳しい情勢を受け、谷垣氏は12日朝、都内のホテルに党五役と川崎氏らを招集し、一致結束を訴えた。
 谷垣氏にとって川崎氏はずっと政治活動をともにした数少ない同志だ。昨年9月の総裁選直後の党人事も川崎氏と相談の上で進めた経緯もあり、川崎氏を更迭すれば、谷垣氏の責任論も浮上しかねない。
 とはいえ、山本一太参院議員らも賛同者を募り、来週、谷垣氏に川崎氏らの更迭を求める考えだ。谷垣氏が何らかの決断をしない限り、「刷新」の動きは止まりそうもない。

谷垣自民総裁、参院選勝敗に「進退賭ける」 2010年3月14日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20100313ATDE1300113032010.html
 自民党の谷垣禎一総裁は13日、松山市内で開いた同党愛媛県連主催の意見交換会で「いつまでも自民党総裁を続けるわけではない。参議院選挙に勝つか負けるか、私にとっても正念場だ」と述べ、参院選の勝敗に進退を賭ける考えを示した。「(谷垣体制で)しっかりやれよということで、参院選を戦い抜かせていただきますよう、お願いする」とも話した。
 意見交換会の終了後、記者団の「参院選に進退を賭けるのか」との問いに「まあ、そういうことですね」と答えた。



 谷垣自民体制に批判的で、離党の選択肢も示唆した与謝野馨元財務相と舛添要一前厚生労働相ですが、ポスト参議院選を意識しているのか、アピールに余念がないようです。
 舛添氏の「新党は与謝野氏が先」発言はどうなんでしょうね…。与謝野氏の主な支持母体は経団連など大企業の幹部が中心ですし、もし動くならば『確実に政権に関わることができるように』との暗黙の了解を求められそうな気がしますし、その一方で舛添さんという方は、自民党に所属しているとはいえ、自分が良いと判断したことは柔軟に受け入れるだけの器があり、先日の税制論議では首相と意気投合し、逆に菅氏の方がピリピリする場面も…。
 年金政策についても考え方の違いはあるとはいえ、長妻氏との厚生労働大臣への引き継ぎは和やかに行われたと聞いていますし、かっての小池百合子氏のように『政界渡り鳥』になる可能性は十分あると思います。「新党は与謝野氏が先」発言も、半分は政界の大先輩である与謝野氏の顔を立てたのと、不用意に反発勢力を作りださないための保身的側面もあったのではないでしょうか…。

 一方、自民党内では、何故か? 川崎二郎国対委員長への風当たりが強まっているようで…(汗
 ん…。私は長崎県知事選で勝利した直後の審議拒否戦法は、NO2政党が取る選択肢としては、これも決して悪い手ではない(現にこれまでのNO2政党も何度も行ってきましたし、与党が強硬採決したという印象を与えることで、自党内部を固める戦略としては今でも有効かと思います)と思いますし、これまで選挙対策を仕切ってきた古賀さんと比べるという方にむしろ無理があるのではないでしょうか…。川崎さんの実務処理能力が数段落ちるのは実務経験の差の問題もあるでしょうし、チョンボもある程度は致し方のないところかと思います。
 私はむしろ谷垣総裁よりも大島理森氏のマスコミ露出度が高いことで、ベテラン議員にとっては面白くなく不満が高まっている(大島氏は当選回数こそベテランですが、昨年夏の衆議院小選挙区では、ライバル候補に367票の僅差まで迫られるきわどい勝利。しかも一部民放が大島氏の小選挙区での落選の誤報を流したため、お詫び会見まで行ったそうです。)のでは…と懸念しているのですが、こちらの騒動もどうなることやら…。
 谷垣氏は参院選勝敗に「進退賭ける」と決死の覚悟を伝えたようですが、民主党の数重なる不祥事という敵矢も自民党の支持率アップにはつながらず、無党派層に流れるばかり…。
 夏の参議院選挙までに、自民党の舵取りをするリーダーは変わるのか、あるいは有力メンバーの離党はあるのか まさかこんな形で自民党からは目が離せなくなるとは、少し前までは想像すらできませんでした。