野焼きに巻き込まれ3人死亡…東富士演習場 2010年3月21日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100320-OYT1T00475.htm
静岡県御殿場市の陸上自衛隊東富士演習場で野焼きの火が燃え広がり、作業中の男性3人が火に巻き込まれ、全身やけどで間もなく死亡が確認された。
県警は安全管理上の過失がなかったかどうか調べている。
御殿場署などによると、3人は、地元の消防ボランティア組織「火防隊」のメンバーで、勝間田和之さん(37)、勝間田嘉弘さん(33)、池谷慶市さん(32)とみられ、身元の確認を急いでいる。
発表などによると、野焼きは1973年から害虫駆除などを目的に、住民組織「東富士入会組合」が毎年春先、自衛隊の協力を得て実施。この日は住民約500人が5人1組となり、約3000ヘクタールを五つのエリアに分けて作業、勝間田さんら3人は同じグループだった。
午前9時25分に枯れ草状態になったカヤに火を付けたが、強風のため同組合が同10時5分、中止を呼びかけたという。陸自隊員約700人も延焼防止などのために参加していた。
中止指示を受け、消火活動が行われたが、予定する面積をほぼ焼き、鎮火したのは午後8時頃だった。
静岡地方気象台によると、午前中の御殿場市の天候は晴れで、風速7~8メートル。午前9時45分頃、最大瞬間風速16・4メートルを記録したが、強風、乾燥注意報は出ていなかった。
今年の野焼きは2月27日の予定だったが、悪天候などのため4回延期されたという。東富士演習場の総面積は約8805ヘクタールで、御殿場市、裾野市、小山町にまたがる。
風向き急変し突風、炎が3人巻き込む 静岡・野焼き事故 2010年3月21日 朝日
http://www.asahi.com/national/update/0321/TKY201003200389.html
静岡県御殿場市の陸上自衛隊東富士演習場で20日、野焼き作業中に男性3人が死亡した事故は、風向きを変えた突風が火をあおり、3人を巻き込んだことが御殿場署への取材でわかった。静岡地方気象台によると、事故の直前には最大瞬間風速16.4メートルを記録していた。同署は、野焼きの実施判断や安全対策などに問題がなかったかを調べる。
野焼き作業は、害虫駆除などを目的に「東富士入会組合」などが実施し、地権者や自衛隊員ら1100人以上が参加。演習場約8800ヘクタールのうち約3分の1を野焼きする予定だった。
御殿場署によると、死亡したのは、同市川島田地区の地域防火組織から参加した、いずれも会社員の勝間田和之さん(37)、勝間田嘉弘さん(33)、池谷慶市さん(32)の3人。
同署によると、死亡した3人が所属していた作業班は5人1組で着火作業をしていた。静岡地方気象台によると、当時の風向きは南南東。5人は縦1列となって幅4メートルの道を歩き、風向きとは反対方向の斜面に火をつけていたという。午前10時すぎ、突然風向きが変わり、火をつけていた方向から突風が吹きつけてきた。先頭を歩いていた3人が火に包まれ、火の勢いがおさまると、3人は焼けた斜面に倒れていたという。
作業には、自衛隊員が協力部隊として、類焼防止などにあたっていた。事故が起きた作業班は、自衛隊員が100メートルほど後方で、火の状況を確認していたという。
作業を指揮する統制本部にいた入会組合の勝間田祐一事務局長によると、参加者は午前8時半に現地に集合。風速5、6メートルだったため、作業は可能と判断し、午前9時25分ごろに着火を指示した。午前10時5分ごろ、風が強くなったため、新たに火をつけるのをやめるよう無線で指示したが、その数分後に、作業中の自衛隊員から「火に巻き込まれた人間が3人いる。搬送用の車を用意してくれ」と連絡が入ったという。
静岡地方気象台によると、同演習場付近は、この日午前の風速は平均7メートルほどだったが、断続的に強い風が吹き、午前9時47分には最大瞬間風速16.4メートルを記録した。当時、強風注意報や乾燥注意報は出ていなかったが、普段よりも火の扱いに注意を必要とする「火災気象通報」を発表していたという。
野焼き作業は入会組合などが毎年実施。御殿場市に提出された作業実施計画書によると、この日の作業には地権者ら地元関係者約430人、自衛隊員約700人が参加。演習場内を五つの作業区に分け、地域ごとに5~50人で作った班が着火作業などをしていた。自衛隊員はシャベルや水が入った容器を背負って各班に同行したほか、ヘリコプターで上空を巡回していたという。
陸上自衛隊富士学校総務課広報班は「自衛隊の対応について問題はなかった」と話した。
野焼き3人死亡:「風強いが」言い残し…家族の心配現実に 2010年3月21日 毎日
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100321k0000m040059000c.html
静岡県御殿場市の陸上自衛隊東富士演習場で20日に起きた野焼きの延焼は、瞬く間に3人の命を奪った。例年、地元に春を告げていた風物詩が、なぜ惨事に一変したのか。病院で遺体と対面した関係者が言葉を失う中、親族の男性(63)は「責任者はどんな指示をしたのか。こんなことがあってはいけない」と語気を強めた。
3人が搬送された御殿場市新橋の富士病院では20日午後2時過ぎ、遺族ら約20人が駆け付けた。関係者から当時の状況の説明を受けた後、遺体と対面。病院から出てきた女性は泣き崩れ、男性に両脇を抱えられていた。
3人はいずれも地元の消防ボランティア組織「原里火防隊北畑支隊」に所属し、防火活動に携わっていた。亡くなった池谷慶市さん(32)の父喜市さん(62)は「顔が真っ黒くなっていて分からなかった。家に早く連れて帰りたい」と涙を浮かべた。喜市さんによると、池谷さんは4~5年前に同隊に入り、当日は「風は強いけれど中止という連絡がないので行ってくる」と言って家を出たという。喜市さんは「(慶市さんが)出掛ける時に『本当にこの風でやるのかな』と言っていたのが耳に残っている。富士山周辺の風は予測がつきにくいから心配していた」と話した。
関係者によると、野焼きは当初2月27日に実施する予定だったが、降雪で延期。次に予定していた3月13日も天候が悪かったため再延期し、20日に行ったという。病院に駆け付けた御殿場市職員(59)は「風が強いので『危ない』と仲間と話をしていた。ただ、何度も延期しているし草も伸びているので(実施主体の)入会組合もやってしまおうとなったようだ」と話した。
遺体を乗せた車は午後3時半ごろ、御殿場署に向けて出発。火防隊の法被を着た約10人が沈痛な表情で敬礼して見送った。
直前に演習場内で飛び火 御殿場の3人焼死野焼き 2010年3月21日 産経
http://sankei.jp.msn.com/affairs/disaster/100321/dst1003210929001-n1.htm
静岡県御殿場市の陸上自衛隊東富士演習場で野焼き作業中の3人が死亡した延焼火災の数十分前、南東に約6キロ離れた演習場内の林に野焼きの火が強風で飛び火し、3ヘクタール近くを焼く林野火災が起きていたことが21日分かった。
3人の焼死も強風による延焼が原因とみられ、県警は野焼き作業の進め方などに問題がなかったか調べている。
県警によると、20日午前9時15分ごろ、地元の入会組合などが東富士演習場で実施した野焼きの火が強風の影響で、同県裾野市が管理している演習場内の造成林に飛び火し、約2・9ヘクタールを焼失した。けが人はなかった。
約6キロ離れた御殿場市の現場では午前10時ごろ、野焼きの火が燃え広がり、勝間田和之さん(37)ら3人が逃げ遅れて死亡した。
………。昨日から始まった3連休の初日。私はお彼岸の時期ということもあり、親戚と一緒にお墓参り(2箇所)に行っていたのですが、こちらでも風が強く、先にいった場所ではかろうじて線香にだけは火をつけることができたものの、ろうそくはつけてもすぐに消えてしまうため断念。 もう1か所に至っては、火をつけることそのものが危険なくらい強い風が吹いていて、ろうそくも線香もなしでお参りしてきたのですが、帰って来てテレビをつけた途端 飛び込んできたこのニュース報道には、本当に吃驚させられました。
非常にやり切れない思いがすると共に、『なんでよりによってこんな風の強い日に野焼きなんて…(絶句』と最終的にゴーサインを出した責任者の方の判断の甘さに怒りを感じずにはいられません。
参加していた人達も全くの素人というわけでもなさそうですし、まして一緒に参加した自衛隊員ならば火の怖さというものは嫌という程わかっているはず…。まあ、人出を集めることができる3連休のうち、あとの2日は天気が荒れることが予想されたため、多少の風ならば延期できない との思いから中止の判断が遅れたのかもしれませんが、結果はこのような悔やんでも悔やみ切れない結果に…。
亡くなられた方とその遺族には心からお悔やみ申し上げると共に、今後二度とこのような悲劇(人災?)を引き起こさないためにも、イザという時の避難基準や実施するか中止するかの判断基準など、野焼き実行時の二重三重の安全対策の作成をきっちり取り決めて欲しいと本気で思います。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100320-OYT1T00475.htm
静岡県御殿場市の陸上自衛隊東富士演習場で野焼きの火が燃え広がり、作業中の男性3人が火に巻き込まれ、全身やけどで間もなく死亡が確認された。
県警は安全管理上の過失がなかったかどうか調べている。
御殿場署などによると、3人は、地元の消防ボランティア組織「火防隊」のメンバーで、勝間田和之さん(37)、勝間田嘉弘さん(33)、池谷慶市さん(32)とみられ、身元の確認を急いでいる。
発表などによると、野焼きは1973年から害虫駆除などを目的に、住民組織「東富士入会組合」が毎年春先、自衛隊の協力を得て実施。この日は住民約500人が5人1組となり、約3000ヘクタールを五つのエリアに分けて作業、勝間田さんら3人は同じグループだった。
午前9時25分に枯れ草状態になったカヤに火を付けたが、強風のため同組合が同10時5分、中止を呼びかけたという。陸自隊員約700人も延焼防止などのために参加していた。
中止指示を受け、消火活動が行われたが、予定する面積をほぼ焼き、鎮火したのは午後8時頃だった。
静岡地方気象台によると、午前中の御殿場市の天候は晴れで、風速7~8メートル。午前9時45分頃、最大瞬間風速16・4メートルを記録したが、強風、乾燥注意報は出ていなかった。
今年の野焼きは2月27日の予定だったが、悪天候などのため4回延期されたという。東富士演習場の総面積は約8805ヘクタールで、御殿場市、裾野市、小山町にまたがる。
風向き急変し突風、炎が3人巻き込む 静岡・野焼き事故 2010年3月21日 朝日
http://www.asahi.com/national/update/0321/TKY201003200389.html
静岡県御殿場市の陸上自衛隊東富士演習場で20日、野焼き作業中に男性3人が死亡した事故は、風向きを変えた突風が火をあおり、3人を巻き込んだことが御殿場署への取材でわかった。静岡地方気象台によると、事故の直前には最大瞬間風速16.4メートルを記録していた。同署は、野焼きの実施判断や安全対策などに問題がなかったかを調べる。
野焼き作業は、害虫駆除などを目的に「東富士入会組合」などが実施し、地権者や自衛隊員ら1100人以上が参加。演習場約8800ヘクタールのうち約3分の1を野焼きする予定だった。
御殿場署によると、死亡したのは、同市川島田地区の地域防火組織から参加した、いずれも会社員の勝間田和之さん(37)、勝間田嘉弘さん(33)、池谷慶市さん(32)の3人。
同署によると、死亡した3人が所属していた作業班は5人1組で着火作業をしていた。静岡地方気象台によると、当時の風向きは南南東。5人は縦1列となって幅4メートルの道を歩き、風向きとは反対方向の斜面に火をつけていたという。午前10時すぎ、突然風向きが変わり、火をつけていた方向から突風が吹きつけてきた。先頭を歩いていた3人が火に包まれ、火の勢いがおさまると、3人は焼けた斜面に倒れていたという。
作業には、自衛隊員が協力部隊として、類焼防止などにあたっていた。事故が起きた作業班は、自衛隊員が100メートルほど後方で、火の状況を確認していたという。
作業を指揮する統制本部にいた入会組合の勝間田祐一事務局長によると、参加者は午前8時半に現地に集合。風速5、6メートルだったため、作業は可能と判断し、午前9時25分ごろに着火を指示した。午前10時5分ごろ、風が強くなったため、新たに火をつけるのをやめるよう無線で指示したが、その数分後に、作業中の自衛隊員から「火に巻き込まれた人間が3人いる。搬送用の車を用意してくれ」と連絡が入ったという。
静岡地方気象台によると、同演習場付近は、この日午前の風速は平均7メートルほどだったが、断続的に強い風が吹き、午前9時47分には最大瞬間風速16.4メートルを記録した。当時、強風注意報や乾燥注意報は出ていなかったが、普段よりも火の扱いに注意を必要とする「火災気象通報」を発表していたという。
野焼き作業は入会組合などが毎年実施。御殿場市に提出された作業実施計画書によると、この日の作業には地権者ら地元関係者約430人、自衛隊員約700人が参加。演習場内を五つの作業区に分け、地域ごとに5~50人で作った班が着火作業などをしていた。自衛隊員はシャベルや水が入った容器を背負って各班に同行したほか、ヘリコプターで上空を巡回していたという。
陸上自衛隊富士学校総務課広報班は「自衛隊の対応について問題はなかった」と話した。
野焼き3人死亡:「風強いが」言い残し…家族の心配現実に 2010年3月21日 毎日
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100321k0000m040059000c.html
静岡県御殿場市の陸上自衛隊東富士演習場で20日に起きた野焼きの延焼は、瞬く間に3人の命を奪った。例年、地元に春を告げていた風物詩が、なぜ惨事に一変したのか。病院で遺体と対面した関係者が言葉を失う中、親族の男性(63)は「責任者はどんな指示をしたのか。こんなことがあってはいけない」と語気を強めた。
3人が搬送された御殿場市新橋の富士病院では20日午後2時過ぎ、遺族ら約20人が駆け付けた。関係者から当時の状況の説明を受けた後、遺体と対面。病院から出てきた女性は泣き崩れ、男性に両脇を抱えられていた。
3人はいずれも地元の消防ボランティア組織「原里火防隊北畑支隊」に所属し、防火活動に携わっていた。亡くなった池谷慶市さん(32)の父喜市さん(62)は「顔が真っ黒くなっていて分からなかった。家に早く連れて帰りたい」と涙を浮かべた。喜市さんによると、池谷さんは4~5年前に同隊に入り、当日は「風は強いけれど中止という連絡がないので行ってくる」と言って家を出たという。喜市さんは「(慶市さんが)出掛ける時に『本当にこの風でやるのかな』と言っていたのが耳に残っている。富士山周辺の風は予測がつきにくいから心配していた」と話した。
関係者によると、野焼きは当初2月27日に実施する予定だったが、降雪で延期。次に予定していた3月13日も天候が悪かったため再延期し、20日に行ったという。病院に駆け付けた御殿場市職員(59)は「風が強いので『危ない』と仲間と話をしていた。ただ、何度も延期しているし草も伸びているので(実施主体の)入会組合もやってしまおうとなったようだ」と話した。
遺体を乗せた車は午後3時半ごろ、御殿場署に向けて出発。火防隊の法被を着た約10人が沈痛な表情で敬礼して見送った。
直前に演習場内で飛び火 御殿場の3人焼死野焼き 2010年3月21日 産経
http://sankei.jp.msn.com/affairs/disaster/100321/dst1003210929001-n1.htm
静岡県御殿場市の陸上自衛隊東富士演習場で野焼き作業中の3人が死亡した延焼火災の数十分前、南東に約6キロ離れた演習場内の林に野焼きの火が強風で飛び火し、3ヘクタール近くを焼く林野火災が起きていたことが21日分かった。
3人の焼死も強風による延焼が原因とみられ、県警は野焼き作業の進め方などに問題がなかったか調べている。
県警によると、20日午前9時15分ごろ、地元の入会組合などが東富士演習場で実施した野焼きの火が強風の影響で、同県裾野市が管理している演習場内の造成林に飛び火し、約2・9ヘクタールを焼失した。けが人はなかった。
約6キロ離れた御殿場市の現場では午前10時ごろ、野焼きの火が燃え広がり、勝間田和之さん(37)ら3人が逃げ遅れて死亡した。
………。昨日から始まった3連休の初日。私はお彼岸の時期ということもあり、親戚と一緒にお墓参り(2箇所)に行っていたのですが、こちらでも風が強く、先にいった場所ではかろうじて線香にだけは火をつけることができたものの、ろうそくはつけてもすぐに消えてしまうため断念。 もう1か所に至っては、火をつけることそのものが危険なくらい強い風が吹いていて、ろうそくも線香もなしでお参りしてきたのですが、帰って来てテレビをつけた途端 飛び込んできたこのニュース報道には、本当に吃驚させられました。
非常にやり切れない思いがすると共に、『なんでよりによってこんな風の強い日に野焼きなんて…(絶句』と最終的にゴーサインを出した責任者の方の判断の甘さに怒りを感じずにはいられません。
参加していた人達も全くの素人というわけでもなさそうですし、まして一緒に参加した自衛隊員ならば火の怖さというものは嫌という程わかっているはず…。まあ、人出を集めることができる3連休のうち、あとの2日は天気が荒れることが予想されたため、多少の風ならば延期できない との思いから中止の判断が遅れたのかもしれませんが、結果はこのような悔やんでも悔やみ切れない結果に…。
亡くなられた方とその遺族には心からお悔やみ申し上げると共に、今後二度とこのような悲劇(人災?)を引き起こさないためにも、イザという時の避難基準や実施するか中止するかの判断基準など、野焼き実行時の二重三重の安全対策の作成をきっちり取り決めて欲しいと本気で思います。