1日の欧州株式市場 2011年06月2日 ロイタ-
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJT891472720110601
<ロンドン株式市場>
反落。精彩を欠く英・米経済指標を受け、世界の景気回復をめぐる懸念が強まった。
午前の取引では一時節目となる6000台に迫る場面もあったものの、午後に入り下げに転じた。
リスク選好度が低下するなか、エネルギー株と銀行株の下げが目立った。
ロイズ・バンキング・グループは3.8%安、BGグループは3.1%安。
米指標では、5月ADP民間雇用統計が前年9月以来の小幅な伸びにとどまった。また、その後発表された5月ISM製造業景気指数も09年9月以来の水準に低下した。
英国内の指標も圧迫材料となった。5月の製造業PMI(購買担当者指数)が1年8カ月ぶりの低水準となったほか、4月の住宅ローン承認件数は予想を下回った。
ボーダフォンは配当落ちで、4.4%安。ボーダフォンの下げはFT100種総合株価指数を12ポイント超押し下げた。
<欧州株式市場>
急反落して終了した。さえない経済指標を受けて、リスク資産に対する買い意欲が後退した。
株式への投資意欲低下を反映し、ユーロSTOXX50のボラティリティ指数は一時5.5%上昇した。その後はやや低下し、2.8%上昇して終了した。
FTSEユーロファースト300種指数は11.17ポイント(0.98%)安の1131.01。
DJユーロSTOXX50種指数は34.26ポイント(1.20%)安の2827.66。
米供給管理協会(ISM)が発表した5月の製造業部門指数は53.5と、1年半超ぶりの低水準となった。また5月のオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)全米雇用報告では、民間部門雇用者数の増加数が3万8000人と、予想を大きく下回ると
ともに、前年9月以来、8カ月ぶりの小幅な伸びにとどまった。
これに加え、この日発表された中国、ユーロ圏の5月の購買担当者指数(PMI)も低下しており、世界経済の回復ペースに懐疑的な見方が再燃している。
エネルギー株の下げがきつい。弱い経済指標が原油需要見通しを圧迫した。STOXX欧州600石油・ガス株指数は1.5%下落。
金融株も売られ、STOXX欧州600銀行株指数は1.4%安となった。ベルギーの銀行・保険グループKBCは6.2%下落した。
伊バンカ・モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナは7.6%急落。大株主のファンデーション・モンテ・パスキが、同社の優先株4億5000万株を売却したことが重しとなった。
業績低迷懸念を背景に、フィンランドのノキアは0.8%安。同社は、中核の携帯電話機事業を米マイクロソフト(MSFT.O: 株価, 企業情報, レポート)に売却するとの報道を否定した。
5月ユーロ圏製造業PMI改定値は54.6、独仏英も低下 2011年06月1日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK891405320110601
マークイットが発表したユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値は以下のとおり。
50が景況感の改善と悪化の分岐点となる。 ユーロ圏PMI生産指数は55.2と、前月の60.2から低下した。
ギリシャを「CAA1」に格下げ、見通しはネガティブ 2011年06月2日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-21484520110601
格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは1日、ギリシャの格付けを「B1」から「CAA1」に3段階引き下げた。債務再編なしでは、ギリシャが債務状況を安定化できないリスクが高まったとしている。
見通しは「ネガティブ」とした。
ギリシャ国債の担保に売却予定の国有資産利用を検討 2011年06月2日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJT891487520110601
欧州連合(EU)当局者は、銀行がギリシャ国債を買い入れる際の担保として、ギリシャ政府が民間に売却する予定の国有資産を利用する案を検討している。EU関係筋が1日、明らかにした。
ユーロ圏諸国、および国際通貨基金(IMF)はギリシャに対する新たな支援について調整中。同国は適正なコストで市場から資金調達ができなくなっているため、検討されている案が実現すれば、当面の状況を切り抜けるための新たな支援策となる可能性がある。
また、銀行が保有するギリシャ国債が償還を迎えた時に、銀行にロールオーバーを促す要因ともなり得る。
同案はEU当局者の間で検討されている提案の1つで、関係筋は「解決策の一部となる可能性があるものの、これが唯一の解決策とは考えていない」と述べた。
ギリシャ国債繰り延べ、デフォルトと見なされないなら選択肢 2011年06月2日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJT891460520110601
欧州中央銀行(ECB)のシュタルク専務理事は1日、ギリシャ債務問題を解決する上で、デフォルト(債務不履行)とはならない国債繰り延べ(ロールオーバー)が、民間セクターを関与させる方法となり得るとの考えを示した。
専務理事はイタリア紙ソレ24オレとのインタビューで「(繰り延べが)デフォルト、もしくは部分的なデフォルトと見なされない場合、民間セクターを関与させる方法となる可能性がある」と述べた。
また「現在の経済環境下で、短期の実質金利がマイナスとなることは適切ではない。追加利上げが検討されている。利上げの時期は、経済およびマネーのデータ次第だ」と述べ、追加利上げの必要性を主張した。
EU、アイルランド・スペインの銀行セクターに対する支援策延長を承認 2011年06月2日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJT891477120110601
欧州連合(EU)は1日、スペインおよびアイルランドの銀行セクターに対する支援措置について、年末までさらに6カ月間延長することを承認した。銀行業界再編に取り組む両国にとっては、一定の猶予が生まれた格好。
欧州委は声明で「支援策の延長は、期間・規模ともに、十分に的を絞った、妥当かつ限定的なもの」としている。支援措置は、半年ごとに欧州委員会の承認を得る必要がある。
欧州委はこれまで、両国への支援策を終了する意向を示していない。
5月の世界製造業景気指数、2010年9月以来の低水準に 2011年06月2日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJT891465120110601
JPモルガンが1日発表した5月の世界製造業景気指数(PMI)は52.9と前月の55.0から大きく低下し、2010年9月以来の低水準になった。ただ景気判断の分かれ目となる50はかろうじて上回った。
JPモルガンのデビッド・ヘンスレー氏は「生産、新規受注ともに、2009年半ばに経済が回復を始めて以来最も弱い数字だ。世界規模で貿易の成長スピードが鈍化している」としたうえで、このまま生産と新規受注が低く推移すれば、雇用の伸びに悪影響を及ぼしかねないと指摘した。
内訳では、新規受注が51.8と前月の53.8から低下した。
JPモルガンは、米国、日本、ドイツ、フランス、英国、中国、ロシアなど約20カ国のPMIに基づき、世界製造業景気指数を算出している。
1日の欧州株式市場は、米国株式市場が始まるまでは前日終値をやや下回る様子見状態だったものの、5月のADP民間雇用統計や5月の米製造業部門指数がイマイチで米国株式市場が急落(最終的には米国主要3市場とも2%を超える下落)した流れを嫌気して米国時間開始後急落となり、加えてギリシャの格下げ報道も嫌気されて、主要3市場とも1%を超える大幅反落。
英FTSE100は、米国株式市場が始まる前までは前日終値(5989.99ポイント)よりやや安い水準で推移していて一時5995.22ポイントを付ける場面もありましたが、米国株式市場の下落を嫌気して一時5911.68ポイントまで下落。寄り付きにかけて戻したものの、終値ベースでも前日比61.38ポイント安い5928.61ポイントで終了(1.02%安)しました。
ナショナル・グリッドが4.79%安、ボーダフォンが4.38%安、グレンコア・インターナショナル(スイスの商品取引会社)が3.24%安、
マークス&スペンサーが3.13%安、BGグループが3.09%安、ホワイトブレッドが2.70%安、タローオイルが2.23%安、レゾリューションが2.05%安。
銀行株も、ロイズが3.83%安、バークレイズが2.53%安、RBSが1.76%安、スタンダードチャータードが1.38%安。HSBCは0.47%安でした。
一方、G4Sが1.78%高、ハンマーソンが1.42%高、フレスニロが1.37%高。
独DAXは、前日終値(7293.69ポイント)より15ポイント強高い7310.56ポイントをつけた直後に7314.66ポイントをつけ、その後も7280ポイント台で推移するなど途中までは様子見状態だったものの、米国株式市場に連れ安するかのような急落となり一時7193.89ポイントまで急落。寄り付きにかけて戻したものの終値ベースでも前日比76.26ポイント安い7217.43ポイントで終了(1.05%安)しました。
30銘柄中27銘柄で下落となり、エーオンが1.77%安、シーメンスが1.73%安、K+Sが1.61%安、アリアンツが1.52%安、BMWが1.42%安、BASFが1.32%安、ダイムラーが1.21%安。
銀行株も、コメルツ銀行が1.10%安、ドイツ銀行が0.88%安でした。
一方、米メルクが0.84%高、フォルクスワーゲンが0.77%高。
仏CAC40は、前日終値(4006.94ポイント)よりやや高い4014.84ポイントでスタートした直後に4015.85ポイントをつけ、その後も昼頃までは4000ポイントの大台、米国株式市場開始前までは3990ポイント台で推移していたものの、その後一時3956.07ポイントまで急落。寄り付き少し前に若干回復したものの、終値ベースでも前日比42.13ポイント安い3964.81ポイントで終了(1.05%安)しました。
40銘柄中37銘柄で下落となり、EADSが3.28%安、フランス電力が2.93%安、サノフィ・アベンティスが1.85%安、ラファージュが1.78%安、アルセロール・ミタルが1.77%安、GDFスエズが1.55%安、フランステレコムが1.51%安。
金融株も、アクサは1.45%高だったものの、ソシエテ・ジェネラルが1.73%安、 ナティクシスが0.97%安、クレディ・アグリコルが0.85%安、BNPパリバが0.77%安でした。
一方、アルカテル・ルーセントが0.82%高
欧州ローカル市場も冴えない市場が多く、アイルランドは0.06%高の小動きだったものの、スペインの2市場がIBEX35が1.30%安&MAマドリードが1.27%安でポルトガルが1.00%安。
他、オランダが1.00%安、ベルギーが0.92%安、スイスが0.89%安、ノルウェーが0.88%安、
北欧3市場も、ストックホルムは0.58%高だったものの、ヘルシンキが0.61%安、コペンハーゲンが0.37%安でした。