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女性下着投棄男 14年前の殺人事件で逮捕 ニュース3本

2007-12-25 18:24:22 | Weblog
14年前の殺人とDNA一致 女性下着を投棄の男、再逮捕へ 2007年12月25日
産経 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/071225/crm0712250201001-n1.htm
朝日 http://www.asahi.com/national/update/1224/OSK200712240037.html
毎日 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20071225k0000m040093000c.html
読売 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071225i201.htm
 平成6年に大阪市北区の「大阪第一ホテル」の客室で、派遣社員の女性=当時(26)=が殺害された事件の現場に残された体液のDNA型が、女性用下着を民家に不法投棄したとして今月2日に廃棄物処理法違反容疑で逮捕された茨木市彩都あさぎ、会社員、押谷和夫被告(48)=起訴済み=と一致したことが24日、分かった。大阪府警捜査1課は強盗殺人容疑で押谷被告の逮捕状を取っており、25日にも再逮捕し、14年前の事件の経緯などを追及する。
 調べでは、押谷被告は6年1月16日午後6時ごろ、大阪市北区梅田の大阪マルビル内にある大阪第一ホテル26階の一室で、女性の頭や顔を殴った上、首を絞め殺害。手提げバッグを奪った疑いが持たれている。
 事件は午後2時10分ごろ、サラリーマン風の男が1泊の予定でチェックイン。17日正午になってもチェックアウトがないため従業員が室内を確認し、遺体を発見した。その後の捜査で、男がホテルからデートクラブに電話をかけ、デート嬢の派遣を依頼、午後5時20分ごろ、女性が部屋に到着していたことが判明。男は午後6時20分ごろホテルから立ち去っていた。
 室内に男のものとみられる体液が残され、府警はDNA型を割り出していたが、これまで該当者はいなかった。押谷被告は平成6年の事件当時、ホテルの防犯ビデオに映っていた写真は酷似しているという。
 押谷被告は昨年6月以降、大阪府茨木市と箕面市で、女性用パンツとストッキングなどを民家の庭の植木や自転車などにくくりつけたなどとして今月2日に逮捕されていた。

【DNAが結びつけた2つの事件】
 自分がはいた女性用下着を民家に投げ込んでいた男と、解決の糸口すら見えなかった14年前の殺人事件を結びつけたのはDNA鑑定だった。押谷被告は見た目はインテリ風の会社員。男手一つで3人の子供を育てていたが、転居先で次々と変質的な事件が起こっていた。
 大阪府茨木市に押谷被告が引っ越してきたのは昨年1月。その半年後から、女性用の下着が民家の庭先に投げ込まれる奇妙な事件が起き始めた。
 当初は変質者による悪質ないたずらとみられていた。しかし、犯行は止まず、府警は前歴者を調べるため、下着にこびりついていたあかをDNA鑑定。ところが、一致したのは、14年前の殺人事件現場に残された男の体液のDNA型だった。悪質ないたずらが凶悪犯罪と一気に結びついた。
 押谷被告は昭和52年に大手百貨店に就職し、経理を担当。結婚して3人の子供に恵まれた。しかし、平成7年に妻が病死。その直後から異常な行動が始まった。
 当時は大津市の一戸建てに住んでいた押谷被告。近所では平成7年当時から、いやがらせが発生。「破った女性の下着やわいせつな本を庭にまかれた。窓を開けるのが苦痛だった」と住民は振り返る。女装した押谷被告が民家に忍び込もうとして取り押さえられ、「妻の下着の処理に困った」と釈明したこともあったという。押谷被告は14年、同市内のマンションに転居。ここでも女性用下着が廊下などにばらまかれた。
 押谷被告の普段の生活は午前4時半に起きて子供の朝食と弁当を作り、出勤していた。近所にはきさくでまじめな父親とみられていた。不法投棄事件の調べに対し、押谷被告は「なぜ自分だけがこんなしんどいめにあわなければならないのかと、世間を恨んでいた」と供述しているという。

【科学捜査、事件動かす】
 約14年前にホテルでOLを殺害したとして大阪府警が会社員、押谷和夫被告(48)を再逮捕する決め手となったのは、押谷被告と事件現場に残された体液とのDNA型の一致だ。科学捜査の代表格であるDNA鑑定で未解決事件の容疑者が特定されるケースが増えている。
 警察庁は平成16年12月から、犯罪現場で犯人が残したと思われる資料のDNA型の記録を登録し、検索できるシステムを開始。容疑者の型情報も17年9月にデータベース化した。
 警察庁のまとめによると、容疑者のDNA型と犯罪現場に残された毛髪などの型が一致し、余罪解明や容疑者特定につながったケースは、17年9月からの1年間で610件。昨年9月からの1年間では1132件に上った。
 東京都足立区の路上で2年11月、男性が刃物で刺されたうえ車でひかれて死亡した事件で、警視庁は17年、冷凍保存していたナイフの血痕を事件当時より精度の高い方法でDNA鑑定。型が一致したとして男を殺人容疑で逮捕した。
 12年に横浜市などで起きた連続女性暴行事件でも、神奈川県警が事件当時に採取し、冷凍保存していた体液でDNA鑑定し、男を特定、19年5月に逮捕した。

■DNA鑑定 体細胞のデオキシリボ核酸(DNA)の塩基配列や繰り返しのパターンが個人によって異なることを利用し、同じ配列の出現頻度から個人を識別する。日本の警察は平成4年から犯罪捜査で本格的な運用を始めた。警察庁は現在、犯罪現場に残された血痕などの型情報や容疑者の型情報をデータベース化している。


当時の勤務先で2億円着服 午後、OL殺人で再逮捕 2007年12月25日 共同通信
http://news.goo.ne.jp/article/kyodo/nation/CO2007122501000304.html
 1994年1月に大阪市北区のホテルでOLが殺害され事件で、大阪府警捜査1課が強盗殺人容疑で逮捕状を取った大阪府茨木市の会社員押谷和夫被告(48)=廃棄物処理法違反罪で起訴=が私的な株式投資に流用するため、当時の勤務先で約2億円を着服していたことが25日、分かった。捜査1課は25日午後、強盗殺人容疑で押谷被告を再逮捕する。当時の生活についても追及する。
 

14年前の梅田・女性殺害「下着投げ入れ男」逮捕 2007年12月25日 読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071225it11.htm?from=top
 1994年1月、大阪・梅田のホテルで派遣社員の女性(当時26歳)が殺害された事件で、大阪府警捜査1課は25日、現場の遺留物のDNA型が一致していた会社員押谷和夫被告(48)(起訴)を強盗殺人容疑で再逮捕した。
 調べに対し、「はっきり覚えていない」と容疑を否認している。
 調べでは、押谷被告は94年1月16日夕、大阪市北区の大阪マルビル内の「大阪第一ホテル」26階の部屋で、女性の頭や顔を鈍器でめった打ちにしたうえ、首を絞めて殺害し、財布入りのバッグを奪った疑い。
 押谷被告は、今年9~11月、同府茨木市の民家38軒に女性用下着約120点を放置したとして、廃棄物処理法違反罪で起訴されている。




 この被告。当初は、ただの変態おやじが引き起こした、つまらない事件だと思っていたのですが、実は被告が14年前の殺人事件に関与している疑いが強くなるなど、とんでもない事件に発展してきました。
 ちなみに、当時勤務していた百貨店?でも2億円を横領(全額回収できたので、刑事告訴はしなかったとか…)していたそうですが、もしこの時点で逮捕できていれば、14年前に発生した殺人事件の解決も、これだけ長期化することもなかった(もし被告が時効の成立を待って、目立たないように生活していたら、ひょっとすると殺人事件は時効になっていたかもしれません)でしょうし、転居先で次々と変質的な事件が起こることも防げたのではないでしょうか。
 人権問題もあり、実際にできるかどうかはかなり難しいものがあるとは思いますが、例えば100万円以上の(世間常識的に多額の)の横領を行った従業員に対しては、刑事告発の有無に関わらず、企業から警察への報告義務を課し、取調べを受けさせるなど、経済犯罪者を凶悪犯罪者にしないための、何らかの事前防止システムを整備することも検討してもよいのでは…などと、この事件の報道を聞いてついつい考えさせられるものがありました。


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