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エレベーター会社装い偽の消火器点検「10年で3億稼ぐ」 

2007-06-01 13:17:47 | Weblog
エレベーター会社装い偽の消火器点検「10年で3億稼ぐ」 2007年6月1日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070531i315.htm
 大手エレベーターメーカー「フジテック」(本社・滋賀県彦根市)の従業員と誤解させ、消火器を点検したように見せかけて事業所から代金を受け取ったとして、府警は、防災設備施工業者の伊藤一三(40)(大阪市城東区)、従業員の角本修一(35)(門真市)両容疑者を、不正競争防止法違反(営業表示の混同)容疑で逮捕、31日送検した。
 伊藤容疑者らは「フジ・テック」と刺しゅうした作業着を着て全国計1700事業所を訪問、「10年間に約3億6000万円もうけた」と供述しているという。
 調べでは、伊藤容疑者らは昨年10月5日、茨木市内の倉庫会社に電話し、フジテックの営業と混同させて訪問。消火器74本を実際には点検していないのに、作業代金として36万円を受け取るなどした疑い。
 フジテックはエレベーターの点検時に消火器の点検サービスを行うことがあり、伊藤容疑者らは、フジテックの営業と混同させることを思いついたとみられる。
 フジテックは2005年ごろから苦情が相次いだため、ホームページで顧客らに注意を呼びかけるとともに府警に相談。容疑者の逮捕について、フジテック広報室は「今後、同種の事案が起こらないことを祈ります」とコメントした。


 『フジテック』と『フジ・テック』ですか…(汗
 多分作業着もフジテックの作業着と極力似たタイプのモノを着ていたのでしょうし、本当のフジテックも同様の点検サービスを行っている?(フジテックのHPでは『弊社は、エレベータ、エスカレータ、立体駐車設備などの製造、販売、据付、メンテナンスに関する事業を営んでおりますが、消火器の販売及び点検は一切行っておりません。』としていますが、読売記事には『フジテックはエレベーターの点検時に消火器の点検サービスを行うことがあり』としています。この誤認商法が問題になる前は取り扱っていたということでしょうか…???)以上、被害を受けた企業が誤認してしまったのも無理ないかと思います。

 ちなみに不正競争防止法第2条(定義)では、『他人の商品等表示(人の業務に係る氏名、商号、商標、標章、商品の容器若しくは包装その他の商品又は営業を表示するものをいう。以下同じ。)として需要者の間に広く認識されているものと同一若しくは類似の商品等表示を使用し、又はその商品等表示を使用した商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供して、他人の商品又は営業と混同を生じさせる行為』を不正競争と定義していますが、現実問題として、こういった少人数で事務所の看板も出さないで、ゲリラ的にアンフェアな営業を行う輩には警察も中々対応できないのが現実。

 フジ・テック(悪徳業者の方)としては、多分 事前にビルを下見してフジテックのエレベーターを使っているビルをリストアップ(この程度ならば、お金に困っている人間をアルバイトに使うことも可能です)した上で、狙いを定めた(あるいは不正な方法でフジテックの顧客リストを手に入れた?)ものと思われますが、今後も模倣犯が出てきかねないだけに、アポのない訪問や、定期点検の時期でない訪問に対しては、事業者の側も、契約業者に必ず確認の電話(勿論業者の名刺に記された番号ではなく、契約書に記された番号に)をするなり、社内の担当者と連絡を取り、アルバイトや若手社員が事情を飲み込まないまま契約していしまうことを防ぐなり、詐欺にあわないような自衛の意識を持つ必要が出てきているように思います。

ちなみに、フジテック(本物の方)のお客さまセンターへの問合せ先は 0120-807-922 となっています。


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