当直、全国の2倍 5県立病院の医師 2007年5月6日 琉球新報
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-23529-storytopic-1.html
県内5つの県立総合病院に勤務する医師267人(2006年度)の大半が、日勤後に夜から明け方まで働く当直勤務に就く回数が月平均で5―6回に上り、全国平均のおよそ2倍に達していることが琉球新報の調べで分かった。
また、ほとんどの医師が当直明け後、そのまま日勤勤務を継続しており、連続32時間労働が恒常的に繰り返されていることも分かった。県病院事業局によると、県外自治体病院の当直時間は大部分が(待機中の)睡眠に充てられるのが前提となっているが、沖縄県では当直時間の大半が救急などの医療行為に占められ、睡眠を取れる状況にない。今年3月には医師一人が過酷な当直勤務を理由に退職しており、県立病院医師の過重労働があらためて浮き彫りになった。
当直の回数は医師の年齢や診療科で違いはあるが、月10回を超える医師も少なくない。50代の男性医師は14回の当直をこなし、超過勤務の実労働時間が約200時間に上る事例もあった。さらに複数の医師は手術が急に入るなどして3日連続70時間以上働いた経験を持っていた。当直に就かない日も超過勤務が慢性化している。
当直の勤務時間中も日勤と同水準の勤務状況に置かれていることから、各県立病院では残業代が付く超過勤務として扱われている。こうした過重労働の実態が結果的に手当の多さへとつながり、全国の自治体病院と比べて全体の給与額が高くなる大きな要因となっている。
日本医労連が昨年11月から今年1月にかけて、全国の加盟単組などの医師を対象に実施した調査(回答約千人)では宿直の月平均は2・9回だった。
長時間勤務が常態化している理由について、院長らは24時間救急医療体制の充実を最大要因に挙げている。また重症患者が多く、取り扱う医療機器や診察項目の増加による業務過多、主治医の診察を望む患者の希望に応えていることなども要因に挙げた。
八重山病院では3月、医師一人が当直勤務が過酷との理由で退職しており、各病院の院長は「医師の絶対数が足りない。医師の数に合わせて患者の症状が良くなるわけではないので業務縮小は難しい。医師を増やさないと改善できない」と窮状を訴えている。
参考までに、全国の調査では、産婦人科と救急部門で働く勤務医の宿直回数は月平均5回を超え、医師全体の平均2・8回の2倍近いことが判明。「前月に何回宿直をしたか」との質問に対する常勤医の平均は、産婦人科(61人)が5.5回、救急部門(12人)が5.4回と特に多く、次いで精神科(40人)の3.8回、心臓血管外科(13人)3.6回。最も少ない放射線科(8人)は1.3回。産婦人科はほぼ4人に1人が月8回以上の宿直をしていたようです。(宿直多いのは産科・救急医 平均のほぼ倍 医労連調査 http://www.sankei.co.jp/seikatsu/kenko/070425/knk070425000.htm)
ところが沖縄ではさらにその状況が深刻で、当直回数が全国平均の2倍になっているようですね。中には、50代の男性医師で14回の当直をこなし、超過勤務の実労働時間が約200時間に上ったり、急な手術が入るなどして3日連続70時間以上働くようなケースがあったり、これでは医療ミスを起こさない方が奇跡的といっても過言ではないと思います。
まあ、沖縄の場合は元々医師の数が少ないことに加え、ヘリコプターによる緊急輸送による手術もあるため、お医者さんには過酷な勤務になってしまう面もあるのですが、お役所の当直=仮眠を取れる時間という誤った認識(他の業種と医師とは緊急事態の発生頻度が違いすぎます!)を変えない限り、この医師の過重労働問題が改まらないのではないかという危惧をどうしても感じてしまいますね。
医師不足を解決するための提言、医師不足実態調査のまとめ はこちら
http://www.irouren.or.jp/jp/html/menu6/pdf/070424ishi_fusoku_teigen_matome.pdf
医師の労働実態、施設調査関連資料 はこちら
http://www.irouren.or.jp/jp/html/menu6/pdf/070424ishi_jittai_tyosa_shiryo.pdf
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-23529-storytopic-1.html
県内5つの県立総合病院に勤務する医師267人(2006年度)の大半が、日勤後に夜から明け方まで働く当直勤務に就く回数が月平均で5―6回に上り、全国平均のおよそ2倍に達していることが琉球新報の調べで分かった。
また、ほとんどの医師が当直明け後、そのまま日勤勤務を継続しており、連続32時間労働が恒常的に繰り返されていることも分かった。県病院事業局によると、県外自治体病院の当直時間は大部分が(待機中の)睡眠に充てられるのが前提となっているが、沖縄県では当直時間の大半が救急などの医療行為に占められ、睡眠を取れる状況にない。今年3月には医師一人が過酷な当直勤務を理由に退職しており、県立病院医師の過重労働があらためて浮き彫りになった。
当直の回数は医師の年齢や診療科で違いはあるが、月10回を超える医師も少なくない。50代の男性医師は14回の当直をこなし、超過勤務の実労働時間が約200時間に上る事例もあった。さらに複数の医師は手術が急に入るなどして3日連続70時間以上働いた経験を持っていた。当直に就かない日も超過勤務が慢性化している。
当直の勤務時間中も日勤と同水準の勤務状況に置かれていることから、各県立病院では残業代が付く超過勤務として扱われている。こうした過重労働の実態が結果的に手当の多さへとつながり、全国の自治体病院と比べて全体の給与額が高くなる大きな要因となっている。
日本医労連が昨年11月から今年1月にかけて、全国の加盟単組などの医師を対象に実施した調査(回答約千人)では宿直の月平均は2・9回だった。
長時間勤務が常態化している理由について、院長らは24時間救急医療体制の充実を最大要因に挙げている。また重症患者が多く、取り扱う医療機器や診察項目の増加による業務過多、主治医の診察を望む患者の希望に応えていることなども要因に挙げた。
八重山病院では3月、医師一人が当直勤務が過酷との理由で退職しており、各病院の院長は「医師の絶対数が足りない。医師の数に合わせて患者の症状が良くなるわけではないので業務縮小は難しい。医師を増やさないと改善できない」と窮状を訴えている。
参考までに、全国の調査では、産婦人科と救急部門で働く勤務医の宿直回数は月平均5回を超え、医師全体の平均2・8回の2倍近いことが判明。「前月に何回宿直をしたか」との質問に対する常勤医の平均は、産婦人科(61人)が5.5回、救急部門(12人)が5.4回と特に多く、次いで精神科(40人)の3.8回、心臓血管外科(13人)3.6回。最も少ない放射線科(8人)は1.3回。産婦人科はほぼ4人に1人が月8回以上の宿直をしていたようです。(宿直多いのは産科・救急医 平均のほぼ倍 医労連調査 http://www.sankei.co.jp/seikatsu/kenko/070425/knk070425000.htm)
ところが沖縄ではさらにその状況が深刻で、当直回数が全国平均の2倍になっているようですね。中には、50代の男性医師で14回の当直をこなし、超過勤務の実労働時間が約200時間に上ったり、急な手術が入るなどして3日連続70時間以上働くようなケースがあったり、これでは医療ミスを起こさない方が奇跡的といっても過言ではないと思います。
まあ、沖縄の場合は元々医師の数が少ないことに加え、ヘリコプターによる緊急輸送による手術もあるため、お医者さんには過酷な勤務になってしまう面もあるのですが、お役所の当直=仮眠を取れる時間という誤った認識(他の業種と医師とは緊急事態の発生頻度が違いすぎます!)を変えない限り、この医師の過重労働問題が改まらないのではないかという危惧をどうしても感じてしまいますね。
医師不足を解決するための提言、医師不足実態調査のまとめ はこちら
http://www.irouren.or.jp/jp/html/menu6/pdf/070424ishi_fusoku_teigen_matome.pdf
医師の労働実態、施設調査関連資料 はこちら
http://www.irouren.or.jp/jp/html/menu6/pdf/070424ishi_jittai_tyosa_shiryo.pdf
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