日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

1日に2冊「水上勉」「桐野夏」

2007-08-13 | 読書
今日も暑い・34度C
午前中は曇りで、しのぎやすい日になるかとの期待もむなしく
入道雲が湧き出て、今や雲ひとつ無い晴れようだ。
・ ・と書きつつも、話題は昨日の事。



新宿でかねてより読みたかった5冊の本を手に入れ
久々に読書熱が高まった。
最初に水上勉「虚名の鎖」
1961年(昭和36年)刊行の映画界にまつわるミステリー
一気に読み終えたが「なんだかな~~」
解説には水上勉曰く「失敗作でしょう」の評価だが
帯には高々と「重厚深甚なるミステリー世界」
草葉の陰から忸怩たる重いをしている事だろう。
極端に小柄な男性が劣等感をバネにして成功する
それに乗じて無理から無法へ

そういえば傑作の「金閣寺炎上」の主人公は
吃音であることの劣等感から犯罪に走ったっけ・・
時代ゆえの考え方の行違いか「失敗作か」
今一つの感がぬぐえない。



もう1冊
桐野夏生の「残虐記」2004年刊
こちらも実際の犯罪を契機に書かれたものだが
(9歳の少女を9年間監禁した事件)
読者の意表をつく事ではぴか一
精神分析(?)も付いていけない位すごい!
この所の桐野作品はどれをとっても大変な事になっている。
人間性があまりにも多様・あまりにも複雑にして暴力的
読みながら吸い込まれそうになる。
少し間を置いてもう一度読み返したい本だ。

2冊を読破して昨日は
網戸とガラス戸の掃除をし
昼寝をし
ウオーキングにも出た。
そして読書、テレビを見なければかなりの事が出来る。
(テレビも見た)
コメント (2)
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