日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

ミステリー「行きずりの街」東京

2008-08-02 | 読書
昨日、予定より早く仕事がおわった。
この際にと眼科の定期検診に寄った。
受付で「ずいぶん待ちますよ」
人気のお医者さんはいつもこんな具合
仕方なく本屋さんで時間つぶし
文庫本コーナーを5回廻ってもお気に入りは見つからない。
仕方なく「このミステリーがすごい!」
『行きずりの街』志水辰夫
「ミステリー史に燦然と輝く大傑作!」
1991年度第1位、を購入




カバーの作者紹介には教授風の顔写真と
1936年生まれ、
私より年長!
新刊本あさりの私は、このところ年下の作家ばかりだった。
(いつの間にこうなったんだろう・・か)

待合室で読みだしたが、ついつい引き込まれて
診察時間になった。
待ち時間2時間半! 診察時間3分 検査で10分
しかし、「視力その他変化はなし」で一安心。

仕事を済ませ、
テレビも新聞も家事もいい加減で一気読み。

地方で塾の教師をしている中年男性
行方不明になった生徒を探して東京へ来た。
そこで、元の勤め先の高校教師時代の過去にふれ
紛争に巻き込まれ、東奔西走
東京ステーションホテル、六本木、麻布、多摩、北千住
行ったり来たり。
ごく普通の教師がいきなり暴力を振るわれ
そのうち、暴力をものともせず、立ち向かう。
腑に落ちないことがあれば、知りたい欲望に逆らわず
横道にそれながらも、生徒探しに突き進む。

暴力あり、ロマンスあり、人情味あり、時代背景あり
盛り沢山ながら、踏み外すことなく18年経っても古びない。

志水辰夫のホームページには書き下ろしweb連載が掲載されているが
途中で止めたのだろうか?
そのうち読んでみよう。
「日記風の身辺雑記」には
この暑いのに、京都でクーラーなしでいられる我慢強い人らしい。
作品と同じく人間味溢れるキャラクターのようだ。
(年上の方に失礼しました)

次は作者が一番愛する『オンリィ・イエスタデイ』も読んでみよう。

志水辰夫公式ホームページ
コメント
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