草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

太宰治と鳩山由紀夫

2010年02月09日 | Weblog

  貧乏に生まれたかったのに、それがかなわず、自らの境遇になじめず、最終的には死を選んだのが太宰治じゃないのかな。大地主の子供であったことを恥じる心は、まっとうだと思うよ。鳩山首相とは大違いだよ。「私は皆さんと違って恵まれていたんです」と平気で居直って、母親から月に1500万ももらっていたことを正当化し、清廉潔白みたいなことを言っているわけだから。とんでもない金額を脱税したのに。太宰はどこまでも、自分に正直だったんだよね。いかに共産主義の非合法運動に加わっても、プロレタリアにはなり切れないのを思い知らされたんじゃないかな。鳩山のように、「国民目線」とか言っていながら、実際は50億の資産があって、のうのうと暮らしているのとは違うよ。金持ちであることの罪の意識が、わが身をさいなむことになったんだから。太宰の『人間失格』には、取るに値しない主人公を、それこそ優しく遇してくれる女の人たちが登場する。見境なく情を通じてしまうその男を許してしまうんだけど、それでかえって主人公自身が深く傷つくんだよね。私小説ではないにしても、太宰の影が色濃く出ているともいわれる。それと比べると、鳩山には、太宰のような誠実さがないし、単なる二枚舌でしかないよね。鳩山政権や民主党に期待できないのはあたりまえだよ。

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詩心なき政治家小沢一郎

2010年02月09日 | Weblog

  民主党の小沢一郎幹事長が吉田松陰や高杉晋作になれないのは、詩人でないからだよ。生まれながらにして詩人的な素質を有する人間でなければ、後世に名をとどめることは難しいよ。現実政治のなかで手練手管を身に着けたとしても、革命を行うのに、一番大事なものが欠けているから問題なんだよね。それと比べると、2・26事件の青年将校は、詩人特有の情熱はあったけど、実際の政治を理解していなかった。だからこそ、むざむざ敗退することになった。でも、詩情によって突き動かされた人間のほうが、純粋であることは否定できないよ。長州の萩に出かけて毎回思うことは、明治維新を成し遂げた者たちの生家が、あまりにもつつましいということ。そこからうかがい知れるのは、詩心によって培われた志の高さだよ。しかも、革命家といわれる人たちは。若くしてこの世を去っているし。不羈奔放な快男児であった高杉は、金銭的にはルーズで、自分が死んだら、墓の前で、芸妓を集めて三味を鳴らしてくれと言ったという。そうした破天荒が許されたのは、やっぱり詩人だったからだよ。小沢には真の意味での革命家ではなく、単なる謀略家でしかないと思うよ。身を処することにおいて、詩心というか、美意識がない人間だから。

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