草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

原敬と小沢一郎

2010年02月13日 | Weblog

 東北人にとって原敬は英雄でしょう。戊辰戦争の後遺症があったために、東北関係者は朝敵扱いされていたわけだから。盛岡藩の家老加判の一族に生まれたにもかかわらず、原が首相に就任したのは、大正七年九月のことだよ。原が偉いのは、一貫して民衆に媚びなかったことだよ。米騒動のときにも、政友会に自制を求めるのを忘れなかった。民主党の小沢一郎幹事長のように、政権奪取のために社民党とくんで、自衛隊に嫌がらせをするのとは違うよね。原が率いる政友会には、自由民権運動を戦った者たちも加わっていたので、扇動すれば収拾がつかなくなるを知っていたんじゃないかな。冷徹な現実家だったんだと思うよ。鉄道を敷くにあたっては、全国に利権をばら撒いたといわれるし。総選挙の際には、党員たちの求めに応じて、惜しみなく金を与えたともいわれる。一万を請求すれば一万五千円、二万を請求すれば三万円だったそうだから、党勢拡大のためには、手段を選ばなかったんだよね。そうした利権まみれにもかかわらず、原が偉かったのは、贅沢をしなかったことだよ。岡義武が『近代日本の政治家』のなかで「芝公園の古色蒼然とした手狭な家に住んでいた」と書いていたっけ。都内の高級マンションを買いあさったりする小沢のような政治家とは違うよね。来客の待合室の座布団は、継ぎはぎだらけだったそうだし。強引な小沢のやり方は、原と似てなくもないよ。しかし、政治家としての延命のために、マスコミを利用して扇動家になったり、政治で私腹を肥やすというのでは、同じ岩手出身者として、原が泣いてしまうよ。

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自衛隊を日陰者扱いする鳩山政権

2010年02月13日 | Weblog

 やっぱりやらかしたよね。日米共同訓練の開会式での発言が誤解を招くからというので、防衛省は陸上自衛隊第44普通科連隊長の中沢剛一等陸佐を文書で注意処分にしたんだって。「『信頼してくれ』という言葉だけで(日米同盟は) 維持されるものではない」と述べたことが、よっぽど腹に据えかねたんじゃない。 鳩山由紀夫首相は、昨年11月の日米首脳会談で、普天間移転に関して「トラスト・ミー(私を信じて)」と言って、日米合意をあたかも守るような発言をしたくせに、口先だけで終わってしまった。きっとそれを念頭において批判したと勘ぐられたんだよね。北沢俊美防衛大臣も大人気ない。シビリアンコントロールという意味を勘違いしているよ。そんな下手な処分をするよりも、自衛隊に対して、政権を獲得の手段として、あらゆる嫌がらせをしてきたことへの反省をまずしないと。インド洋での給油活動の中止もそうだよ。あんなものは意味がないと、自衛隊員の努力を認めないようなことを言っていたわけだから。さらに、民主党を中心とする鳩山由紀夫政権は、日本の国内にいる永住外国人に地方参政権を付与するという法案をごり押ししようとしている。自衛隊としては、国内の治安が乱れることへの危惧の念があるはずだよ。こんなことの繰り返しで、国の防衛をなおざりにし、自衛隊を日陰者扱いにする政府であれば、自衛隊員だって覚悟を決めると思うよ。また今年も2月26日がめぐってくるけど、雪を蹴散らして青年将校が決起したのは、政党が腐敗し、財閥が奢り、今と同じような混濁の世を憂いての行動だったんだよね。

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