オスプレイの配備に反対すれば、日本人が天に唾することになりはしないか。日本の防衛力の現状では、米軍の支援を期待する以外にない。とくに、尖閣諸島をめぐっては、中共が何をしてくるか予断を許さない。そんななかで、日本が自分の首を絞めるようなことは、断じてすべきではない。ただし、米軍の訓練を無原則に認めるわけにいかない。住宅地で低空で飛ぶというのは、危険が付きまとうことになり、原則禁止すべきだ。朝鮮半島と地形が似ているという理由で、かつて猪苗代湖のすれすれを米軍機が飛行していたのを目撃したことがある。有事に備えればそれもありだとしても、野放図な演習を容認すべきではないだろう。本来であれば、米軍に頼らなくても、外敵を撃退する実力を日本が持つべきではあるが、それが難しいのであれば、最善の策を講じるしかないのである。これまでのCH46輸送ヘリコプターと比べて、オスプレイの航続距離が長いからというので、「侵略」に結び付くという意見もあるが、それは本末転倒である。中共は尖閣諸島ばかりか、沖縄までも自分たちの領土だと主張している。それに対抗するには、日本は米軍に頼るしかないのである。さらに、朝鮮半島の有事にあたっては、邦人を含む民間人の救出には、大きな役割を果たすと期待されている。日本を取り巻く環境は、依然として厳しいものがある。その現実を直視すると、条件付きで配備を認めるべきだろう。ここで拳を振り上げるのは、日米同盟に亀裂を生じさせることになりかねず、中共や北朝鮮に付け入る隙を与えるだけだ。
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