草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

ネット言論の持ち味はシニカルな見方と権力への不信感だ!

2012年07月25日 | 思想家

 民主党政権がおたおたしているのは、権力を用いるすべを知らないからだろう。保守主義者であれば、その恐さを知っているから、セーブしようとするが、どうしていいかわからないのだ。保守派の文化人として名をはせた田中美知太郎や猪木正道、さらには勝田吉太郎もアナーキズムの研究家であったり、一時それに心酔した経歴がある。田中の場合は、極貧のルンペンプロレタリアートに、言い知れぬ共感を覚えたといわれる。猪木は社会主義の様々な流れを日本に紹介した第一人者であったが、マルクスよりはバクーニンに惹かれた。浅羽通明は『アナーキズムー名著でたどる日本思想入門』のなかで、アナーキズムと保守主義の類似性を問題にした。「保守主義者は、近代国家が自由主義を掲げるのを、その自由が徹底されたときの恐ろしさゆえに批判する。アナーキストは、近代国家の自由主義を、自由と呼べない不徹底な自由しか認めぬゆえに批判する。ベクトルはまるで逆ながら、不徹底と欺瞞、ダブル・スタンダードに敏感であるところでは両者は奇妙に一致してしまうのだ」。あらゆる権力は腐敗するわけで、それを直視する点では、まったく一緒なのである。政権交代すれば全てが解決するというのは、最初から見果てぬ夢であった。それをネットで冷笑していたのは、保守主義者特有の嗅覚で見破ったからだろう。そして、もう一方には、アナーキスト特有の権力への不信感があったからだろう。この二つの思想的潮流がネット言論の双璧であり、民主党政権の悪政にノンを突きつけたのである。


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吉田昌郎こそが英雄であり菅直人は現場を混乱させただけだ!

2012年07月25日 | 災害

 今朝の福島民友新聞で、吉田昌郎福島第一原発前所長のことが記事になっていた。現在病気静養中の吉田所長が、来る8月11日に行われる出版社「文屋」(長野県小布施町)主催のシンポジュウムに、約30分にわたってビデオで主演するのだという。そのビデオで吉田前所長は、死を恐れず、果敢に立ち向かう職員を、菩薩にたとえている。さらに、朝日新聞やサヨクの一部がでっち上げた、時の総理大臣が東京電力に乗り込んだことで、全面撤退が避けられたという、菅直人英雄伝説をキッパリと否定しており、「基本的に私が考えていたのは発電所をどうやって安定させるかということ。現場で原子炉を冷却する作業をしている人間はもう撤退できないと思っていた。本店にも撤退ということは一言も言っていない」と言い切っている。朝日新聞や一部のサヨクは、死人に口なしで、当事者が生きていなければ、嘘で塗り固めるつもりだったのだろう。しかし、国会事故調も政府事故調も、吉田前所長の言葉を裏付ける最終報告書を提出している。破滅的な状況でそこにとどまった者たちこそが英雄なのであり、後方に陣取って専門家面して、細部にわたって口を差し挟んだ菅は、現場を混乱させただけなのである。いかに総理大臣であろうとも、他人に死を強要することはできはいはずだ。そんな命令を受けずとも、身を挺した人たちによって、かろうじて最悪をのシナリオは免れたのである。それを隠蔽して菅を英雄にしようとした輩は、真実を欺こうとしたのだから、徹底して糾弾されるべきだろう。


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