今日の午後、エアコンをつけた車のなかで、参議院社会保障と税の一体改革の特別委員会の中継を聴いた。野田佳彦首相を始めとする答弁のお粗末なことは、まともな国民であれば、誰もが気付くはずだ。質問者の部分をカットして、答弁者が言ったことだけをつなげれば、どんな人でも、抱腹絶倒するはずだ。何一つまともに応えられず、言葉に窮すると、民、自、公の三党で決めるしかないの連発。それでいて、マニフェストにはこだわりがあるから、矛盾したことを平気で口にする。自分たちが嘘を吐いたのを知っているので、批判されるのを恐れて、ただただ言葉を濁しているのだ。自分たちの方針を撤回したからこそ、離党者が相次いだのではないか。その予備軍を抱えているとしても、歯切れの悪さはいかんともしがたい。しかし、そこまで末期症状を呈しているのに、平然と居直っていられるのは、一体なぜだろう。恥という言葉を知らないのだろう。先祖に対して顔向けが立たないという考え方も、持ち合わせていないに違いない。生きている者だけの思い以上に、死者の思いを大事にするのが保守民族派である。だからこそ、卑怯な行為を蔑むのである。会津武士道というのも、それと共通している。明治42年に発行された高橋淡水の『壮絶悲絶白虎隊』では「会津藩の教育は利を後にして道を先にし、才よりは人格を重んじる、知るよりは行いを先にする」と書かれている。戦後の日本では、そうした教育がなされなかったために、恥を知らない卑怯者が横行することになったのだ。
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