草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

緊急事態法がない日本は真の国家ではなく国民の命も守れない!

2020年03月21日 | 感染症

パンデミックに突入したことで、世界の国々が次々と非常事態や緊急事態を宣言している。武漢肺炎の感染拡大を阻止するには、自由な経済活動や人々の移動を禁止し、私権を制限せざるをえなくなっているのだ。国民と国家を守るために、それぞれの国々が伝家の宝刀を抜いて、危機に立ち向かっているのである。それと比べると日本人の危機意識は乏しい▼カール・シュミットは『政治神学』(田中浩、原田武雄訳)において「主権者とは、例外状況にかんして決定をくだす者をいう」との有名な言葉を残した。また、シュミットは「国家の存立は、ここにおいて、法規の効力に対する明白な優越性を実証するのである。決定はいかなる規範的な拘束からもまぬがれ、本来の意味で絶対化される」と主張する。法秩序が維持されるためにも、国家が正常な状態を作りだされなければならないのである▼今の時点では、日本国内での感染者数も死亡者数も、世界の国々と比較して少ない。何とか乗り切れる可能性も出てきたが、楽観視することはできない。あらゆる法律を無効にしてまで、危機に対処しなければならないときがくれば、真の意味で国家ではない日本は、奈落の底に突き落とされるのではないだろうか。それで私たちはよいのだろうか。緊急事態基本法の制定は喫緊の我が国の課題なのである。

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