フーテンの寅ねこ登場
死にそうに暑い中、一ヶ月ぶりに帰ってきました
すっかり夏毛で涼しそう、飢えているようでもなく健康そう
一ヶ月もどこでどうしているんだか? 一日二日休んで、また長旅にでるのでしょう。
「寅のやつ、さっぱり連絡がないな、どこでどうしているんだか」
「どこかでくたばってるんじゃないのかい」
「いいや、あいつぁ殺したって死ぬようなやつじゃあないよ」
「やだやだ、こんなこといってると突然くるんじゃないかい、くわばらくわばら」
「あれ?見てみろよ、さっきから、ちらちらこっちを見たり、通り過ぎたり、しらっぱくれてるのは寅じゃないか?」
「やだ!寅ちゃんだよ」
「あいつ何やってんだ?」
「きっと照れくさいんじゃないの?」
「にいさん! にいさんじゃない!」
「えっ? おれのこと?
呼んだ?」
「何言ってんだよ、そんなところにいないでさっさと入ってこいよ」
「ヘヘヘ 帰って来ちゃった」
「にいさん、今夜は何食べたい?」
「ヘヘヘ、それじゃあお言葉にあまえまして、かつを入りでお願いできますかね」
さっぱりとした顔で、栄養状態も悪くなそうですね〜。
次は、マドンナを連れてきて欲しいですね。
いや、滞在中にマドンナの方が訪ねてくるかもしれませんね。
実は去年の秋でしたか三毛の若いきれいなのを連れて、ふらりと帰ってきたんですよ。
女房殿はすっかり気に入って飼いたいと食事を振る舞ったのですが、品が良く良家のお嬢さんみたいなので飼い猫と思い、以後無視したら寅とどこかへ行ってしまい、それ以後こなくなりました。
多分寅が「困ったら、いつでも訪ねていきな、みんな親切だから」とか言ったのでは。
困ったのは、こっちでした。