わが家の周辺で今年も「フキノトウ」が出てきた
草色のいかにも草の様な草
天ぷらが最も簡単かつ美味しい食べ方だ、ほかには「ふきんと味噌」にすることもある
いずれにしろ、ほろ苦い味と香りだ、強烈な香りではないので食べやすい
おいしさを期待する様な食べ物ではないが、「春を食べてみる」で良いのでは?
わが家は町の中心部から600m程の山手だが標高10mほどで山ではなく、普通の住宅地
大昔は川の底ではなかったろうか、と思われる、それは自宅の前と後が5~10mほどの土手に
なっていて南はゆっくり標高が上がって行くし、北は海に向かって下っている
しかもわが家の隣は300坪の企業所有地だが、そこは70年前までは沼で、それを埋め立てたという
やはり水の通り道だったんだろう、幅は30m程ある
そんな環境だから、わが家の背(東)は土手で笹藪と雑木が生い茂り、そこに山桜のような大きな木が
枝を広げている、そして名もわからぬ様な木は実をつけ、昔はアケビも生っていたくらいだ
ヘビイチゴや、別の赤い実もなり、しかも藪が深いので冬でも春でも野鳥が訪れる
温かくなれば毎年「ウグイス」もやってくる、朝には例の甲高く鋭い美声を聞かせてくれる
今は燕の様に尾が長い、すらっとした鳥が真冬から遊んでいる、燕の2倍はあるかっこいい鳥だ
ツガイでけっこうけたたましい鳴き声をだす
この辺りは狭い土手に沿って、畑や杉林も有りキジもたまに見かける、イタチかテンかしらないが、金色の
尾が太い生き物も住んでいる。
去年は庭先に蛇が出てきて、へび年生まれの女房はパニックになって大騒ぎした、私は足が多いのは苦手だが
足のないのは平気なので、ウナギの要領で追っ払ったら5mほどのローリエの木に登って逃げていった
暖かい日にはトカゲがひなたぼっこをしたり、時にはスポットライトを浴びながら堂々と交尾している
困るのは真っ赤な目をした10cm程のムカデが生息していることだ、真夜中に首筋をかまれて深夜3時に病院へ
行った、そして対処方法を覚えた、毒は咬んだ周辺にとどまるだけで全身にまわることはないので痛みだけですむ
処置は40度の温度で温め続ければ良いとのこと、腕や足なら風呂で温めれば簡単だ
首は熱いタオルを当てる
ムカデよけの殺虫剤を撒いたが、雨などで流れるとその水をペットが舐める可能性がある、それで去年は犬が行かない
ところに撒いた
あとはヤモリも多い、家族でいるらしいがヤモリは愛嬌があって好きだ、夏の夜になると窓硝子にへばりついて蛾や蚊を
食べに来る、ヤモリはその名の通り「家守」で守り神ならぬ守り爬虫類だ(ほ乳類かも)
私の海岸沿いの店には「ふくろう」がやってきたが、こちらには以前「山鳥」の巣があった
雛なのに成人したネコくらいの大きさがあった、その巣が土手から転げ落ちてきたので、それを助けて屋根の上に箱を置いて
そこに入れた、親鳥が心配して上空を旋回して行方不明の子を探している
子も親を見つけてピーピー鳴きながら屋根伝いに歩き出し、親がそれを見つけた、だが子は飛べないし、ネコが来れば
ひとたまりもない、ハラハラしてみていたが、意を決して子が羽ばたいた、浮き上がったが数メートル羽ばたいただけで
隣の家の屋根に墜落!
しかし生命とは素晴らしい、一時間ほど試行錯誤してとうとう飛んだのだ(見物しているオレも暇だね)
親について森の中に消えていったとき、全身の力が抜けた。