Pちゃんがいなくなってもう1ケ月が過ぎた、情報も全く無くほぼあきらめている
地方紙にも「ネコ探してます」を掲載してもらったが情報はゼロ
真っ白で尾が無いというのは有力な情報と思っていたが、ネコはなかなか表に出てこない
我が店と動物病院に私製のお探しポスターを貼っていたことで、こちらは2つ情報が入った
いずれも尾が短いという情報で、どちらも別のネコだった。 ところがここからが始まりだった
最初の情報は、私がかかっている整体師の甥っ子が、自分が山間の公園で拾ってきたネコが
尾が短いからそうじゃないかと、店までわざわざ来てくれた、でも違った
彼は、このネコを1週間飼って、かなりなついたと喜んでいたのに、外で騒ぐ子供に異常反応して
ゲージから逃げ出したのを捕まえようとして、噛まれて、翌日から腕が腫れ上がり、医者通いとなった
子供もいるので、怖いからと元の公園に戻すと言っていた。
18日の夜、納涼会で同席したゴルフ場の職員が、「ゴルフ場に最近住み着いた猫が尾が短いので
もしかしたら」と話してくれた
さっそく翌日19日、女房殿がゴルフ場を訪ねて写真を見せてもらったら、全然違うネコだった
職員が言うにはやせ細ってガリガリだと言うことである
20日、この整体の予約日だった、猫の話しをしているうちに、うちのPちゃんとダブって、一人で炎天下を
生きているこの猫が可愛そうに思えてきた、放っておけば1週間うちに飢え死にしてカラスのエサになりそう
そう思うと、いても立ってもいられず整体が終わると同時にゴルフ場へ行って、例の職員に会った
どこにいるのか訪ねたら、コースには行かなくて、クラブハウスの周辺やカート置き場にいることが多いという
一緒に探してくれて、10分ほどで数十台もあるカート置き場のカートの間で寝ているのを見つけた
本当に腹から下が痩せていて、あばら骨も見え始めている、思ったより小さくて顔つきは凜々しい
顔を合わせたらすぐに逃げた、10分くらい暑い中で追っかけをしていたが、作戦を変えてエサを缶にいれて
近くに置いておいたら、やがてやってきてあっという間に食べた、そして追加しようとしたら逃げた
もう一度、エサを置いて離れたら、またカートのしたから出てきて食べた、次は手提げのゲージの中にエサを
入れて離れて戻ったら、お尻だけ出してゲージのエサに夢中だった、すぐに蓋でお尻を押し込んで戸を閉めたら
大人しく入った。
約30分かけて捕獲完了、もう汗まみれで「どうでもなれ状態」ゴルフ場の職員もキャディさんも喜んでいた
捕まえてみたもののその後がたいへん、女房殿はすでに「うちには連れてこないで」とシャットアウト
この狭いゲージではネコがもたない、思いついたのは最初に来てくれた整体の甥っ子さん
捨てたネコを飼っていた大きなゲージがあるはず、それを借りれば良い
彼が働く整備工場へ行って話したら、社長もネコの第一発見者だったので大いに喜んで感謝してくれた
甥っ子さんにネコを確認してもらったら「このネコだ」、なんと彼が公園に捨ててきたネコがゴルフ場まで行ったのだった
だから、彼とゴルフ場が確認を求めて来たのは同じネコだった、因縁を感じて断然飼う気がおきてきた
しかし体調は優れず、痩せこけて、野良生活も少しあるし、甥っ子さんが噛まれた腕は今も腫れて医者通い
まずは動物病院で見てもらおうと、連れて行ったら「先生は今日はいないので、置いて行ってもらっても困ります」
看護婦に門前払い
それで父の家の玄関でゲージを組み立ててとりあえず、1週間、いや慣れるまで・・・
ここまでは上手くやったのに、小ゲージから大ゲージに移すとき失敗、ゲージの外に出た、慌てて捕まえて3度ほど
入れたり出たり、その間にツメで2カ所、噛みつき1カ所、甥っ子さんと同じ羽目に「ぎゃ~~~」
ようやく閉じ込めて、でもこんな事もあろうかと軍手をしていた分、軽傷だった
噛まれたのは皮膚を破らず無事、ただツメの部分は穴が開いて血が出た、すぐに血を絞り出し、赤チンを塗り
更に化膿止めの抗生物質を塗り、その足で医者へ行った
甥っ子さんみたいになればたいへん、野猫は雑菌も多いし、ウィルスも持っている可能性がある
医者で抗生物質軟膏を塗ってもらい、抗生物質の静脈注射も打ってもらった
とんだ痛手と出費、でもこのネコを慣らして膝に乗っける日が来ることを楽しみにしている
まずは、医者でネコを診断してもらい、体力を回復させ、そこから始まる
また去勢や点滴でお金がかかるかも知れないが、消えていく命を一つ救ったことが嬉しい
これでPちゃんも帰ってくれば、本当に万歳なんだけどな