去年の秋に山城を見学に行ったんだけど、栗の木に熊の激しい爪痕があって
地元の案内してくれた人が、木の上を指さして「クマは枝を折ってあそこに座って栗をとる」
なるほど、そう言われればそんな感じがする
標高400mほどの山城はなかなか遺構が残っていて、二の丸、三の丸、本丸、井戸など
昔を偲ぶことが出来る
本丸跡からは日本海一望、上杉謙信の家来が、陸や日本海をやってくる敵を見張る城だ
帰りに道の脇の標柱に目をやったら、中程から折られている
「これはクマの仕業だよ」案内人が言った 「ほら草むらを見て、踏み跡があって獣道になってるだろ」
なるほど、ナタや人間の力ではこうはならないだろうな
今は出てきてほしくない、カウベルも何も持ってこなかった
「なあに、人間がいりゃあ出てこないさ、おれは50年以上山に入っているが出会ったことは一度も無い」
と案内人が威張る (だけど、たった一度でも出会ったらやばいでしょうに・・・)
十年くらい前に、朝の散歩中にクマに襲われて亡くなった人を思った
山が荒れて、獣の食べ物が不足しているという
この10年ほどの間に人里は獣出没で騒がしい、海辺の村の畑まで出てくるという
クマはもう人家近くで発見されることが、しょっちゅうである
いのしし、猿も頻繁に目撃される
今年も、また奴らは出てくるのだろうか