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お料理というもの

2006-04-06 07:33:58 | Weblog
世の中にはお料理学校がたくさんあります。マクロビオティックのお料理教室でも、あちこちに私の教室のようなそれこそお隣でちょっと教えてくれるおばさん教室のようなものから、きちんと学校の体裁を整えているものまで色々あります。でもお料理とは一体なんでしょうか.ここで娘たちに昔から言っていた私の持論の出番です。「お料理とは自然科学である!」.お料理教室とは昔からの経験による知恵を伝達するところです.これは本来家庭の役目ですが、今はそうも言えなくなりました.また特別のプロの場合も、職場に住み込んで仕込まれたものです。プロの世界にはこうした伝統的な仕組みが残っています。

大工さんの世界、漁師の世界。医師の世界でも同じで、産婦人科医という外科系の医師の夫はこう言います。「内科などの世界と違って、外科系の医師には頭で覚えたことが如何にたくさん有っても、現実に止血が出来なければ何の役にも立たない。目の前に瀕死の患者さんをおいて手も足も出ない。」こういう世界には徒弟制度が生きています。これが人間世界に自然に発生した、知恵を受け継ぐ仕組みです。学校はこうした家庭などの代用品です。家庭の意義を再認識しましょう!家庭こそが学校の始まりです。両親こそが先生の始まりです。

お料理の技術は観察と経験から生まれたものです。お料理に働いている法則は、マクロビオティックを知っている方には耳慣れた(?)宇宙の法則です。温めるとはどういうことか?子供時代に習った小学校や中学、高校の理科や物理化学を思い出してください.海風山風のこと、お風呂のお湯のこと、高気圧低気圧の事、融解の事、化合の事、みんなお料理のお鍋の中で起こっていることです。そしてまた体の中でも起こっていることなのです。

宇宙の法則は物理や化学の法則として身近に実際に起こっています。それを知ってお料理に生かすことを知る必要があります。マクロビオティックのお料理原則は、宇宙の秩序です。これを壊さないように下拵えをし、これを再びお鍋の中で構築する――だから出来るだけ捏ね回さない、自然が首を傾げるようなものを入れない!自分の体から放出されているものの正体を知って、正しい心掛けでお料理をする!自分が勉強してきたマクロビオティックの知恵を、自分でお料理の中に生かしましょう。陰陽の中庸を図り、自分の体と自然の関係を測りましょう!そういう知恵を一緒に考えていく場として、私の小さな教室はあります。ブログでしか交流のないマクロビオティックを始められた方にも、少しは参考になればというのが密かな願いです。
コメント (4)
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