ライブ インテリジェンス アカデミー(LIA)

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神戸 長田神社の「節分祭」は古来の伝統神事として有名。 今年は、関係者のみで斎行、一陽来復の春を心待ちに !

2021-02-04 14:17:48 | 伝統文化

一昨日は節分、昨日が立春。今年は1日早く時が流れている。

いまはコロナ事情で、いろんな神事やイベントなどが中止を余儀なくされている。

いままで、神社仏閣で執り行われている神事などで印象深かく残っているのが、神戸 長田神社の「節分祭」。今年も至るところで節分祭が行われるはずだったが、如何せん蜜は禁物とあり、神事は関係者のみで行われているようだ。長田神社の節分祭も神職と関係者のみにて斎行されたと聞いた。

地域の特徴をいかした節分祭の中でも、神戸 長田神社の節分祭は室町時代から受け継いでいる古式床しい伝統神事として有名である。

一昨年に、この節分祭を観に行ったが、みぞれ混じりの寒さに震えながら追儺(ついな)式と節分祭を鑑賞させていただいた。観ただけでは理解し難いので調べてみると、古式神事の荘厳さを感じさせる神事というのが伝わってきた。

鬼役になる方々の本番までの禊ぎは半端ではない。具体的には前日から鬼役の禊ぎが始まる。何よりも当日の朝の、7名の鬼役の方たちは、須磨浦海岸で海に浸かり心身ともに清め神々の遣いに変身する。そして砂浜で褌姿になり舞の練習を重ねる、という。

通常なら鬼は嫌われるものであるが、この追儺式に登場する7匹の鬼は、神からの使者として登場する。

たいまつの炎で種々の災いを焼き尽くし、太刀で寄り来る不吉を切り捨て、天地を祓い国土を清め、一年の無病息災を願うと同時に、一陽来復の春が再び巡り来るのを喜び祝うという神事である。

7匹の鬼は、一番太郎鬼(いちばんたろうおに)、赤鬼 (あかおに)、青鬼(あおおに)、姥鬼(うばおに)、呆助鬼(ほおすけおに)、大役鬼といわれる餅割鬼(もちわりおに)、尻くじり鬼(しりくじりおに)の七匹の鬼と、太刀役(たちやく)と云う五人の童児(十歳前後)、肝煎り(きもいり)という世話人等数十名が奉仕する。

追儺式典は午後1時から6時ごろまで順次それぞれの鬼の踊りが続く。最後に、この行事の見せ場である餅割行事。餅割鬼、尻くじり鬼の二匹により「泰平の餅」「六十四州の餅」「影の餅」を斧・槌で割ろう(災厄解除の祓を意味する)といろいろな面白い所作を繰り返しながら踊り、最後に「影の餅」を斧で割る。

鬼が持って踊るミニサイズの松明の藁と餅花を災難よけに参拝者が授かる習わしになっている。

今年は、一般公開されず神職と関係者が、新型コロナウィルス駆除退散を願い影の餅を割り、一陽来復の世を世界が心待ちにしている。

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伊藤若冲の「釈迦三尊像」を楽しむ。

2021-02-03 14:52:38 | 絵画

江戸時代に活躍した絵師、伊藤若冲の人気はいまも衰えるどころか、今年も各地で展覧会が予定されている。

もともと若冲人気に火が付いたのが、2006年に東京国立博物館で開催された、アメリカ人収集家ショー・プライス氏のコレクションから成る「プライスコレクション『若冲と江戸絵画』展」。そして若冲生誕300年を記念した、2016年の東京都美術館の「生誕300年記念 若冲展」において人気が頂点に達した。

さらに、今年のNHKの正月ドラマとして、絵師を取り上げた「ライジング若冲」というタイトルでドラマ化され、若冲役の歌舞伎役者中村七之助と、若冲に寄り添った僧侶役の永山瑛太の共演が話題を呼び、若冲の人物像が浮き彫りにされ身近な存在につながったのは間違いない。

若冲の代表作といえば、やはり「動植綵絵」30幅だろう。多種多様の動植物がさまざまな色彩と形態で表現され、綿密な写生に基づきながら、その画面にはどことなく幻想的な雰囲気が漂う華麗な作品である。また、当時の最高品質の画絹や絵具を惜しみなく使用したため、200年以上たった現在でも保存状態が良く、褪色も少ない。

生誕30年記念の若冲展に、その「動植綵絵」30幅と同時公開されたのが仏画の「釈迦三尊図」。お寺に出向いては模写していた中で、高麗仏画と思われる「釈迦三尊像」に感動し、原図に忠実に模写した作品。ただし、若冲は模写した原本の劣化を防ぐために衣紋線(輪郭線)や色彩のコントラストを強調し装飾的な絵に仕上げた。だから、見てのとおり色彩も鮮やかに残っている。

文殊菩薩像[もんじゅぼさつぞう]獅子に乗る文殊菩薩。                           普賢菩薩像[ふげんぼさつぞう]:6牙の白象に乗る普賢菩薩。

相国寺承天閣美術館 所蔵

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節分小噺で、節分気分に!

2021-02-02 14:22:59 | 伝統文化

今日は節分。春を思わせるポカポカ陽気。

緊急事態宣言中だから節分祭は中止か、縮小され行われている。

今年はどこへも出かけることなく、静かな一日となった。

 

昨日、娘からのラインで、孫が幼稚園で節分祭をするらしい、と。

孫が言うには、昨年は鬼さん(先生)に園児の一人が連れ去られた、と。

明日は、怖いから行くのをやめたぃ~、って。

今日は、昨日とうって変わり、いつもより早く幼稚園に行ったとのこと。

孫の節分小噺に微笑んだ。

 

明日から「立春」。今日をさかいに季節が変わる。

新しい年の前日に、災いを家に入り込ませないようにと、

孫の小噺がわが家の節分を盛り上げてくれた。

 

皆さまも、佳い春が届きますように。

写真は、数年前に訪れた、京都八坂神社の節分祭。

花街宮川町の舞妓、芸者衆の舞と豆まきの風景。

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