ライブ インテリジェンス アカデミー(LIA)

日本の伝統文化の情報を国内外に配信していくための団体です。 その活動を通じ世界の人々と繋がっていく為の広報サービスです。

尾道・浄土寺は建物だけではなく、土地を含め国宝

2022-03-24 15:56:31 | 尾道・文化紀行

 

日本全国には「浄土寺」という名の寺院が多くある。浄土の名がつく寺院は「浄土の世界」に通ずるところとしての役割があるのだろうか。夕陽や朝日の光は浄土の世界を想わせるかの如く輝き、浄土の世界の喩えとしてよく耳にする。太陽信仰として光は崇拝のシンボルとなっている所以なのかもしれない。

 

尾道にある浄土寺は尾道三山の一つとして、飛鳥の昔に聖徳太子が開創したと伝えられている、中国地方屈指の古刹である。瀬戸内海の要津として発展した尾道の人々が心寄せる寺として繁栄してきた。およそ七百年の時代を重ね、いまも尾道の発展を見守り続けている。

 

山門を入ると正面に本堂、その右手に阿弥陀堂と多宝塔が建つ。これらは中世仏教建築の代表的な建築物として現存している。それに対し、境内西側には方丈、庫裏及び客殿などは近世建造物で生活空間として庭園や茶室(露滴庵)などもある。

とくに本堂は1327年(嘉暦2年)の建立。入母屋造本瓦葺きで、和様を基調とした中世折衷様仏堂建築の代表作。多宝塔は1328年(嘉暦3年)建立され、和様建築で鎌倉時代末期の多宝塔として貴重な建造物のようである。

 

本堂 (国宝)

多宝塔 (国宝)

阿弥陀堂 (重文)

庭園と茶室

庫裏内

 

その本堂と多宝塔とともに国宝に指定されているのが近世以前の寺院景観を良好に残す境内地である。国宝のほとんどは建造物のみの場合が多いが、浄土寺は建物だけでなく、土地も含め国宝になっている。ちなみに土地を含めて国宝に指定された場所は清水寺(京都市)と宇治上神社(宇治市)と、ここ尾道の浄土寺だけ。全国でも珍しい場所として注目されている。

 

また、写真にもあるように鳩がたくさんいる。鳩被害で対策されている由緒ある神社仏閣もあると聞くが、ここ浄土寺は鳩にとっても住み心地の良いところのようだ。

それは、江戸時代、幕府禁制だった伝書鳩をお寺で密かに飼育し、商人たちがその伝書鳩を利用し貴重な情報を手に入れ、商人もお寺も繁栄につながったといわれている。その “伝書鳩おかげ” がいまに残っているようだ。

残念ながら見る事はできないが、寺裏門の天井には今でも鳩小屋が残っているそうである。尾道の繁栄にとって、鳩は貴重な役割を果たしていたため、今でも大切な存在として扱われているとのこと。

 

聞くところによると、夕陽が傾くときも美しいが、日の出の光に照らされた本堂、阿弥陀堂、多宝塔はもっと美しいという。毎日、早朝散歩で浄土寺まだ上がり手を合わすという参拝者からの情報だから間違いなかろう。癒しのまち・尾道に相応しい光景が目に浮かぶようである。

 

鳴滝山から臨む日の出

 

リポート&写真/ 渡邉雄二・栗山主税・ネット画像転用 参考資料/ ウィキペディアの参照

 

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日々の思いをタオル筆で絵てがみに!

2022-03-23 14:07:44 | 雑感

 

先日、泉佐野市生涯学習センターでのクラブ発表会の作品搬入のお手伝いに行った折に、仏画曼陀羅アートのお世話をしていただいているメンバーの方が、曼陀羅制作以外に「絵てがみ」にもチャレンジしている。

 

毎年、泉佐野市教育委員会の主催で「全国タオル筆で描く絵てがみコンクール」が、学習センターの隣のエブノ泉の森ホールで開催されている。東京でも5月に開催予定である。

タオル筆で描いた絵てがみを見るのは初めて。全国からの応募総数2,000点弱から入選作品189点が選ばれていた。その中で、メンバーの方が佳作を受賞された。

泉佐野市やその周辺の市町村は全国的にタオル生産地として有名で、そのタオルを割りばし等に巻き付けた筆で絵てがみ制作にチャレンジするというものである。

 

                         タオル筆

 

今回のテーマが「明るく楽しい毎日を! あなたの大切なものは何ですか」というテーマに応募者の力作が勢ぞろい。作者のそれぞれの日々の思いや出来事が、「愛・喜び・笑顔・感謝」を絵や文字で綴っている。技法もさることながら構成力や表現力に感動、素晴らしい展覧会であった。

 

仏画曼陀羅アートメンバーの方の作品

 

リポート&写真/ 渡邉雄二

 

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静寂の中に佇む神社の美しさ

2022-03-22 13:25:29 | 文化想造塾「神社仏閣」

一昨日、今津紅寒桜をみた帰りに、西宮戎神社に立ち寄り参拝した。この季節は境内も閑散としていた。静寂のなかに本殿お社がいっそう重厚感あふれているように見えた。

 

本殿の正面に太鼓橋があり、その奥に池泉回遊式庭園がある。そこに伊勢神宮遥拝所として毎年10月17日の神宮祭の際に遥拝する場所として石の鳥居が建てられてある。

 

ほんの少し風が吹くなか歩いているとにわか雨が降ってきた。春雨じゃ~、濡れてまいるか、の気分に。

いつもの雑踏の中でみるお社とはまた違う、神社ならではの美しさが心を整えてくれる。

 

 

リポート&写真/ 渡邉雄二 Reported & Photos by Yuji Watanabe

 

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西宮の固有種「今津紅寒桜」、ただ今満開中!

2022-03-21 14:21:40 | 雑感

 

今日は春分の日。昼と夜の長さが同じになるとされている(厳密には昼の方が少し長い)。

秋分の日と同じように、「此岸(しがん)と彼岸(ひがん)が最も通じやすい日」と考えられたことから、この日に西に向かって拝むと功徳が施されるとも信じられている。ということで、春分の中日(祝日)に供養を行うようになったといわれている。

春分は二十四節気の一つで、寒さに耐えて草木が徐々に芽を吹き、春の到来を感じさせてくれる。自然をたたえ、生物をいつくしむ日でもある。

 

昨日、一足先に誇らしげに咲いている桜を見に行ってきた。西宮市今津町にある小さな公園に一本、お彼岸の中日に合わせたかのように満開だった。

わざわざこの一本を見るために自転車を走らせた。

 

この桜は、西宮市の固有の桜。今津の小さな市民の憩いの公園で見つかった桜が、西宮の固有種として認定され、2020年、市民公募で「今津紅寒桜(いまづべにかんざくら)」と名付けられた。3月上旬から中旬の早咲きで、お椀状の大きな花びらが特徴でつぼみの時は濃いピンク色である。

 

西宮は桜の名所として有名だが、数多く存在する桜の中でも西宮には3種の固有種(オリジナル種)がある。この「今津紅寒桜」をはじめ「西宮権現平桜」と「夙川舞桜」。今津紅寒桜は早咲きであるが、あとの2種はこれから。満開の折は、3種の美の共演を紹介する。

 

リポート&写真/ 渡邉雄二

 

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くじ運の良さにやる気も向上 【仏画曼陀羅アート 泉佐野教室クラブ発表会】

2022-03-20 13:27:23 | 文化想造塾「曼荼羅」

いつもくじ運の良さに驚かされる。クラブに昇格してすぐ、作品を飾っていただける展示ケースの場所決めで最高の所をゲット。また、今回初参加のクラブ発表会の展示では5列ほどボードが並ぶ中のド真ん中。さらに、次年度の展示ケース場所も昨年度の隣り、という3連続の最高位置を引き当てた。            

こんなくじ運の良いクラブもないですよ、と事務局の方の弁。クラブ登録されてまだ2年目というのに、嬉しいことである。

 

お世話していただいている方は、 “とにかく私はくじ運が悪いので” といずれの説明会前に“もし、いい場所がとれなくても許してね” と前置きされていた。しかし、説明会の当日、その方の都合でくじ引きに間に合わなく、代役として事務局の方や他のクラブの方が代役で引いていただいた。すると、3回とも最高の場所をいただいた。             

まさに他力本願であるが、皆さんのもつ運の総合力、すべての方々のお陰ということになる。

 

前置きが長くなったが、これは仏画曼陀羅アートの泉佐野教室の話である。                   

19日、20日の両日に行われている、泉佐野市生涯学習センターで活動しているクラブの年一度の発表会。皆さんの力作を見ていただいている。ちょっと変わった作品群に来場者も立ち止まる時間が長くなっているように思います、とメンバーの声が届いた。

 

 

リポート&写真/ 渡邉雄二・クラスメンバー 

 

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