一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

506  バンコクの伊勢丹で買う蕗の薹  輝子

2012年02月27日 | 

 (バンコクの いせたんでかう ふきのとう)

 

 10年程前の話だが、当時のバンコクには約3万人の日本人がいたそうだ。 バンコクは赤道に近く、年間を通して、ほぼ最高気温30度前後、最低気温25度前後という。雨季と乾季しかない熱帯だ。

 

赴任してきた大企業のサラリーマン一家は、勤務会社が所有する50坪もある高級マンションに住み、運転手つきの車で送り迎えだそうである。

 妻は、日本人の奥様仲間と毎日ホテルでランチ。なにせ、物価が安いからそんなことができるし、日本では考えられない豪華な生活なのである。

 したがって、日本に戻るとなると、憐れ兎小屋に帰るわけで、誰もが泣いて別れを告げるのだそうである。

 

さて、バンコク日本人会ではメナム句会というのがあって、毎月句会をやっている。私は一度だけだが参加したことがある。

雨季と乾季しかないバンコクで、俳句を作るのは大変ではないか、と思ったが、意外にそうでもないらしい。日本にはない珍しい動植物、風俗があってネタには事欠かないそうである。

 

 この句の「蕗の薹」、日本からの輸入品ではあるまい。たぶんどでかいタイ産だろう。国際化が進むとこんな句も生まれるのである。

 

花はハマユウ(浜木綿)に似ているが

とんでもなく大きかった

コメント
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