石膏で作られた、頭や手足のない真白な彫刻をトルソーと呼ぶ。学校の美術室などでデッサンのモデルとして描かれるから、誰でも知っているだろう。ギリシャ彫刻などをモデルとしたものが多い。
この句は、昭和57年作だから、30年前の句だ。「早春や」ではなく「春も早」としたのが、初心者としてはなかなかの工夫である。但し、これは学生時代の過去の記憶から想像して作ったもので、実体験の句ではない。
こんな作り方をしていると、早晩記憶やアイデアは枯渇するから、「句ができない」という壁に必ずぶち当たる,ということを当時の私はまだ知らない。