一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

546  ふつふつと幹を流るる桜かな

2012年04月05日 | 

 ある染色家が言っていた。桜が咲く前の樹皮で、布を桜色を染めることができる、と。それも桜の咲くこの時期のものでなければならないそうだ。

桜色が、根っこから樹幹を通って全ての枝の隅々まで運ばれてゆく。染色に関しては一種の化学反応だからこの話は疑わしいが、それはさておき、さくらの花びらに色素が送られてゆくのは間違いない事実だ。

 花の咲く前の桜の幹の中を、枝の中を、桜色になるべく樹液が音を立てて流れて行くのは、想像するだけで楽しいし、桜の木がなおさら愛おしく感じられる。

ヒメオドリコソウ

コメント
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