一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

548    2012年3月 岩戸句会 

2012年04月07日 | 岩戸句会

 春の塵貝標本の深眠り              薪

草餅やカルデラ大地の窪みかな 

下萌や犬の堀りたる深き穴           洋子

いそぎんちゃく今日はなんだか浮き浮きす

 短めの生命線や花便り             炎火

キャベツ切る脳溢血の家系なり 

 子等はしゃぎ磯巾着の花しぼむ       遊石

朝まだき海にぎにぎし若芽取り

 雛納め一人一人に声掛けて         稱子

春愁や別れを言うに声たてず

 花ずおう峠の茶屋の手水鉢         歩智

抜きん出て咲きし木蓮君が花 

しだれ梅外出誘ふ香かな           章子

のどけさや口ずさみ弾くアベマリア

 くっきりと肉球しるす春の土          豊春

安いよと浅蜊つき出すしゃがれ声

 剪定の刃先狂わす新芽かな         正太

春泥や双子をのせて乳母車

 水温みいざ咲かんとて岸の花        鼓夢

せせらぎを聞きて白鷺上り梁

 踏切の警鐘きこゆ列車内           空白

ディーゼル車うるさき音の雪の駅

 磯巾着お口に手当てほほほほほ      雲水

おぼろ月あれあのほらそれなんだっけ

コメント
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