真面目な本の話。読書感想。
内容は、本や論文はどこまで正しいかという副題の通り。
ダイエット、健康、仕事など現代の関心の高いテーマについて様々な本や論文を分析する。
著者の本は、以前に心理テストの信憑性について論じた本を読んだことがある。この本もその系統で、世の中には信憑性の無い理論や似非科学が蔓延しているかをメタ分析を使って紹介する。
例えば巷にはダイエット本が溢れているが、その中でも近年一般化したのが炭水化物ダイエットで、自分の周りでも多くの人が実践している。原始時代の食生活に範をとって、ダイエットの効果を説明をする本もあるが、論理が破綻しているので、内容を鵜呑みにするのは間違いの元となる。やや過激な説明も多いが、著者の分析は一般人の感覚からも的を得ていると思う。
残念だったのは、様々な事象をデータを使って検証しているが、新書としては少し詰め込み過ぎの印象がある。欲を言えば、新書ではなく単行本で出して欲しかった。タイトルもいま一つかも。