第二次大戦の撤退の成功例として有名なのは、欧州戦線のダンケルクの撤退。
こちらとは規模も小さく比較にならないが、日本軍のキスカ島の撤退は、
アッツ島の玉砕と同時期で戦況は最悪、かつ日本本土からの距離の遠さや
艦船の戦力等、圧倒的に不利な状況での撤退だった。大兵力で砲弾の雨を降らせた
アメリカ軍が上陸したけれど、日本兵は誰もいなかったという奇跡の撤退。
この本では、指揮官の木村中将の目を通して、この撤退の様子を描いている。
日本軍の上層部は、頭だけで戦争を遂行する凡人ばかりだったようだが、
日本軍の上層部は、頭だけで戦争を遂行する凡人ばかりだったようだが、
現場の指揮官は優秀な人が多かった。彼もその一人だと思う。
厳しい局面で運にも助けられて、見事に作戦を完遂したが、彼の人生のその後は
不遇だったようだ。
一瞬の成功が必ずしも良き人生に繋がらない。人生とはそういうものなのかも。
一瞬の成功が必ずしも良き人生に繋がらない。人生とはそういうものなのかも。