今年最初のG1フェブラリーSは、3番人気グレープブランデーが勝ちました。
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【フェブラリーS】G1開幕!グレープブランデー鮮やか差し!
中央競馬の13年G1開幕戦「第30回フェブラリーS」(ダ1600メートル・晴良16頭)が17日、東京競馬場11Rで行われ、浜中騎手が騎乗の3番人気、グレープブランデー(牡5=安田厩舎)が直線、鋭く差し切って快勝。11年の交流G1ジャパンダートダービー以来となるG1タイトル奪取となった。勝ち時計は1分35秒1。2着はエスポワールシチー、3着はワンダーアキュート。レースはイジゲンが大きく出遅れ、タイセイレジェンドが先頭、2番手にエスポワールシチーがつけた。カレンブラックヒルは3番手追走。最終コーナーから直線に向くと、エスポワールシチーが抜け出し後続との差を広げるが、中団の内で脚をためていたグレープブランデーが急襲。エスポワールシチーを見事にかわし、ゴールへと飛び込んだ。
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今回のフェブラリーSは、昨年のJCダートG1を勝ったニホンピロアワーズや交流G1の覇者ローマンレジェンド、川崎記念のハタノヴァンクールなどが出走しないため、競馬評論家の予想も難しかったようです。7歳古馬対4歳馬の対決と煽る記事もありましたが、結果は、中段につけた3番人気の5歳馬グレープブランデーが、前で壁になった馬混みをうまく抜け出し、先行するエスポワールシチーを直線の残り50mでかわして優勝しました。騎乗した浜中騎手の手綱捌きの上手さを感じるレースだったと思います。
グレープブランデーは、一昨年に大井競馬場で行われたジャパン・ダートダービーで勝った時から知ってました。ただ去年はあまり活躍しなかったのでどうかなと思ってましたが、予想以上の強さを見せてくれました。今回G1を獲ったことで、出走しなかった有力馬との今後の対戦が楽しみです。
応援していたのは、エスポワールシチー。最初にG1を獲った2009年から注目していますが、最近は先行しても沈むことが多く力の衰えを感じていました。でも今日のレースは素晴らしかった。この馬の持ち味を出して、最後まで粘り込んで2着に入りました。このレースで結果が良くなければ引退かなと思っていただけに、もう少し現役でやれそうな気配です。松岡騎手も今回は良くやったと思います。また、この馬がG1を勝つところを見てみたいです。
今年のレースで最も話題になっていたのが、芝のG1馬カレンブラックヒルです。初ダートがG1という難しいチャレンジで、しかも1番人気に推されましたが、結果は見せ場無く惨敗。直線でズルズルと沈んでいく姿を見て、筋肉ムキムキの強者に囲まれた"可憐な"少年という感じで、悲しくなってしまいました。ダートは芝と違って地味な印象のレースです。過去にはアグネスデジタルやクロフネのように、芝馬が挑戦して勝てる事もあって、芝に行けない馬の格下のレースと思われがちでした。でも現在走っているダート馬の能力レベルは、芝馬を全く相手にしないレベルの高さです。カレンブラックヒルの挑戦は、そのことを証明する結果となりました。いくら能力があっても馬場への適性が無いと勝てない時代のようです。ただ現在の競争馬の状況を知らしめる意味で、この挑戦は価値があったし、この経験が今後に生かされることを期待したいです。