キマグレ競馬・備忘録

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本「蔵書の苦しみ」

2021年11月23日 | Book
本好きにとって、買い集めた蔵書をどのように保管処分するかは重要な問題である。 
書評家の著者も、蔵書のあり方や処分方法について、周りの人々や先人たちの事例を引きながら考察している。話は14話にまとめられ、それぞれに簡単な教訓を得る。 
蔵書の教訓 (本書より抜粋)
1 本は想像以上に重い。 2階に置きすぎると床が抜ける。
2 自分のその時点の鮮度を失った本は一度手放すべし。
3 古本屋さんに買取依頼して、どんな本がどれだけあるかを告げる
4 本棚は書斎を堕落させる。 必要な本が手に届くところに
5 ダンボールに貯める本は死滅。背表紙を可視化すべき。
6 本棚は地震に弱い。 危機管理をする。
7 蔵書はよく燃える。 火災に注意。
8 本は家に負担をかける。 新築の時は重さを計算。
9 トランクルームはすぐにいっぱいになる。
10 三度四度と読み返される本を一冊でも多く持っている人が真の読書家。
11 実生活とコレクターシップを両立させるためには規則正しい生活をすべし。 
家族の理解も得られる。
12 紙の本を愛する人間は電子書籍に向かない。蔵書の苦しみは解決しない。
13 地味な純文学の作品は売ってしまっても図書館で再び出会える可能性が高い。
閉架図書扱いをチェック。
14 蔵書処分の最終手段。 自宅での一人古本市がおすすめ。 
うまく売るためのポイントは値段の付け方。
書評を生業とする著者には、普通の読書好きには想像できないほどの蔵書があるようで、これをどのように処分していくかは切実な問題のようだ。自身や先人の経験から上記の教訓を得ているが、私のようなただの本好きには関係ない教訓もある。
因みに以前、我家にも約4000冊の本があって、引っ越しの際に半分を処分したので、この本に出てくる愛書家たちの気持ちがよく分かる。 本に囲まれる幸せが崩壊し、我が家の一部を失ったような感じがした。そして買取金額は二束三文。本の処分は、二重の意味で精神的に厳しいものがある。なので結局、蔵書は増え続けていくことになる。蔵書の処分は自分が存在しなくなった後に、遺品整理してもらうのが一番かもしれない。

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