青葉若葉の薫風が薫る季節、気候の良い時期に入り、祖父が逝って
、後、私は登校しました。
その日かその翌日私はGさんと一緒に帰路にいました。
何時ものように2人で普通に話していました。
ふいにGさんはお前のとこの爺さん最近亡くなったんだろう
と言い出しました。
学校では話題にならなかったのに、よく分かったなぁと驚いてしまいました。
私がそうだというとGさんは、学校
といい、この通り
といい、
ガラッと様子が変わったからすぐに分かったというのです。
お前のとこの爺さん立派だったからな、とGさんが言うので、私は益々驚いてしまいます。
家の祖父の事をGさんが口にしたのはこれが初めてではありませんでした。
以前にも何の前触れなく、ふいにお前のとこの爺さん立派だな、と口にして私を驚かせていたのですが、
どこかで祖父に会ったのか、祖父の何かを聞いたのか、全くGさんは言いませんでした。
どうして知っているの?まあな。
で、その時は済んでしまった会話でした。
Gさんは見た目は普通に女の子なのですが、口調がボーイッシュ
、男勝りでした。
1年の頃はまだそうでもなかったのですが、2年になってクラスが一緒になり、帰りも一緒に帰ることが多くなり、
会話が増えるにつれて口調が段々と男勝りになって行ったものでした。
時には俺という事もあり、私はとても驚いたものです。
私は女の子らし言い方にした方が良いと、追々忠告したものです。
さて、祖父の死から日が浅いのに、私が案外平気な顔や様子をしているとGさんは言います。
そうね、そうかもしれないと私は言って、祖母の死の後の祖父だから、慣れたのかもしれないと言います。
祖母の時には相当沈んで泣いたりもしたけれどと話します。
そうか、婆さんもいたのかとGさん。
祖父が死んで悲しくないことは無いけれど、2年ほど寝たきりだったし、春のはじめに一度具合が悪くなり、
その時に父がもう長くないから覚悟しておきなさいと言っていたので、
今はそう、やっぱり祖父のいなくなった、こんな時期が来たのだと、
自分でも冷静だと思うくらいに祖父の死を受け止めることができる。
と、語るのでした。
Gさんは妙に神妙な顔つきで、自分には無理だろう
と言っていた気がします。
その後Gさんは興味があるらしく、私の祖父母の事を聞くので、仲が良かった事、庭に紅白のツツジの木が植えてあった事、
祖母が死んで赤いツツジの木はいつの間にか庭から消え、白いツツジの木も2、3年後にはなくなり、
家の庭は寂しくなったと話します。
Gさんは、私の祖父母の仲は良かったのか?と聞き直すので、
そうだ、とても仲が良くて
、反対に両親の方は仲が悪くて
、
私は両親を見ていると結婚したくないなと思うんだけど、
仲の良かった祖父母を見ていると結婚もいいな
と思っていたと話します。
Gさんは私の言う事が彼女にとっては意外な事だった、と言ったように思います。
反対だと思っていたと。
私の祖父母は仲が悪く、両親は仲が良い
と思っていたそうでした。
あれ~ぇ