転校問題が再熱したのです。
しかも、今回私はかなり本気でした。
本当に向こうの小学校から来たクラスの男子に、私はうんざりしてしまいましたから、
父に相談する前にこうと自分で決めると、一気に職員室に申し出に行きました。
担任の先生は、分かりました手続しましょう、と、直ぐに返事をしてくださったので、
案外言いだしてみると事は早いのだと、『案ずるより産むが易し』だなと思いほっとしました。
私は今まで溜まっていた物を吐き出したようで、自分の肩の荷が軽く
なった気がしたものです。
その日家に帰ると早速、父の帰宅を待って
転校の話を切り出します。
父は
「実は先生との話し合いで、次にお前が自分で職員室に言いに来たら、転校の手続きをする事になっていた。」
と言うのです。
それで先生の対応も早かったのだと私は合点がいきました。
「そうか、それならそれに合わせてこちらも用意しないと。」
父はそう言って、親子共に転校の意思を固めるのでした。
それから2日ほど、私は担任の先生からの呼び出しを待っていましたが、全然音沙汰は無く、
とうとう職員室まで進捗状況を聞きに行くことにしました。
職員室をのぞくと、担任の先生が自分の場所に座っておられました。
私は転校の手続きはどうなっているのでしょうか、と尋ねてみました。
先生はそんな事聞いていませんと仰るので、私は面食らってしまいました。
当時の私には、書類作成など、手続きは全部先生がされるのだと思っていたので、
私が2日ほど前に転校の話をしたのを、先生が聞いていないと仰るのだと思えました。
それで、2日ほど前の何時頃に私が直接○○先生に申し出ましたけれど、と言わざるおえません。
ああそれね、と、先生。
先生は書類の手配はされていたようです、それで、と転校理由など聞かれました。
私は、何時何時に、私がこうこうしている
と誰それ君
がこうして
こうなって
その後どう
、
、
と、説明します。
先生は、クラスの男子何人かではなく、
1人の男子に限った事と知ると、
一寸今までと事情が違うからと、すぐには手続き出来ない、今回の事情をよく調べてからと、
時間が掛かる事を仰います。
私にすると今までが結構長くて
、クラスの男子からの嫌がらせが3度目になっていたので、
こうやって職員室にまで申し出たのですが、事情が違うという事には思い至れず、
すぐに納得はできませんでした。
それでも、家での父の様子や、私の決意から
転校は決定事項だと思っていました。
時間がかかるのか
と溜息でしたが、こうやって自分でも転校に向けて動き出したのですから、
あとは学校の処理を待ちながら、家族と準備を進めて行こうと決めて
、職員室を後にしたのでした。