眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

終わらない逃避行

2018-05-02 21:19:26 | 短歌/折句/あいうえお作文
構造が
どこに落ちても
物言わず
のし掛かり逃 
避のエンドレス

折句「こどもの日」
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雑巾ダッシュ(折句)

2018-05-02 10:05:29 | 短歌/折句/あいうえお作文
乾拭きで
かけてかけぬけ
磨き込む
一直線の
4月の廊下

折句「鏡石」
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恨み節

2018-05-02 06:25:02 | 短歌/折句/あいうえお作文
怨恨が
鈍器のような
詩を書けば
苦悶の果てに
幸いはくる

折句「江戸仕草」
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雨上がり幽霊

2018-05-02 05:37:48 | 短歌/折句/あいうえお作文
「雨は上がりましたよ」
「えっ」
激しい雨音の向こうから男の澄んだ声が聞こえた。
「もう上がってますよ」
そんな……。大きな雨粒がずっと傘を打ち続けていた。横から殴りかかってくる雨が、シャツの裾を濡らしていた。傘もささない男の顔は少しも塗れていない。まるで雨上がりの町から来たようだ。
「いつですか」
「2020年」
男は立ち止まり何かを待っているようだった。
「わざわざどうも」
男はじっと傘の方を見つめていた。感謝の意に合わせて傘を閉じるしかなかった。途端に全身がずぶ濡れになってしまう。今までの苦労のすべてが無駄になった。閉じられた傘を見て男は満足げに微笑んだ。
「それでは」
罰ゲームのような雨に打たれながら歩き始めた。振り返るとまだ男はこちらを見ている。男の姿が完全に見えなくなるまで傘を閉じて歩いた。
2020年の幽霊に違いなかった。



柄を渡る
トカゲが独り
詩にもなり
苦にもなり得る
五月雨の時

折句「江戸仕草」短歌

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ホワイトホール

2018-05-02 04:37:32 | 短歌/折句/あいうえお作文
キンキンの
星座の中で
気を吐いて
冷蔵庫から
イルカ発進

折句「キセキレイ」
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