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「決め手を逃すと勝ちは逃げて行くもの」
特に切れ負け将棋では、決め手/明快な順を逃さないことが大事になってくるかと思う。どんなに形勢がよくても、勝ち切るということは大変である。直前まで筋よく指せていたのに(子供のようにのびのびと指せてたのに)、勝利が近づいた瞬間、足が止まってしまうことがある。
勝ち切ろうとすると負けがちらつく。安全に勝ちたい。リスクを冒したくない。損したくない。王手されたくない。頓死したくない。何もさせたくない……。様々な邪念に突然支配されはじめると指し手が止まり、直感を曇らせ判断を狂わせてしまう。
詰みまである局面で必至もかけられず、重い手を指して駒得に走り玉を逃がしてしまう。急に10級以前に戻ってしまったような指し回しになる。
最後の最後になって惜しくなるのだ。
(いったい何が?)
将棋というのは怖いゲームで、たった一手緩んだだけでガラリと風景が変わってしまうということがある。大きく形勢をリードしているようにみえる時でさえ、「どうやっても勝ち」とか、そういうことはまあないと考えておいた方がいい。
「最後は何も置いていくな」
全部捨てて(使い切って)勝つという心がけが大事になる。
~終盤とモラトリアム なぜかぼんやりとした手を……
何かを惜しみ、何かを恐れて
まるで手番なんか欲しくないというように
攻防の一手/価値の高い手とは反対の方へ
局面が忙しくなることを避けているのか
起点をつくり
それが消えていく間に次の起点をつくる
そうしてどんどん手をつくっていく
本来、寄せとはそういうものだろう
戦力が整えば
機が熟したならば
道を狭めていく
蓄えたものは捨てていくもの
ためらうものではない
♪♪ 時間切れ負け ♪♪
「お前には極められぬかもしれんの~」
「途中はよかった。指が遅かっただけだよ」
「指が遅いんじゃない。指し手が緩いんじゃ」
「何だって?」
「相手は考える必要もないくらい余裕なんじゃ」
「余裕……」
「やっぱりお前には極められぬかもしれんの~」
「手が緩いのか」
「手を厳しく鍛えることができねばとてもとても無理じゃ」
「弾丸はスピードだけじゃ駄目なんだね」
「スピードにおいてもお前は並以下じゃ。遙かに以下じゃ」
「厳しいな」
「お前には何年かかっても極められぬかもしれぬ」
「……」
「お前じゃない誰かが極めることになるやも」
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