「今日こそはいい湯をもらおう」
食パンの陰に隠れながら猫は誓う。
竹輪、大根、玉子、こんにゃく、はんぺん。そして、いよいよ出番か。
「入ります!」
流れに乗って猫は鍋の縁に手をかけた。
「君ちょっと!」
店長が猫の手に待ったをかける。
「入れてくださーい」
「だめだめ。ここは君みたいなものの来るとこじゃない」
さあ、帰った帰った。猫は門前払いだ。店長の見張りは手強い。今日は相手が悪かった。猫は時を改めて来店することに決めた。挑戦は終わらない。
「ありがとうございました」
店長が帰った頃を見計らって、猫はまた足を運ぶ。
「今夜はいい湯をいただくぞ」
食パンの陰に身を隠し猫は機会をうかがった。
竹輪、玉子、じゃが芋、ゴボウ天、うどん、そして、いよいよ出番か。
「入ります!」
流れに乗って猫は鍋の縁に手をかけた。
「ちょっとちょっと!」
バイトのお兄さんがお咎めだ。二の腕の筋肉は半端ないぞ。店長でもあるまいに、邪魔立てするとはこしゃくな。猫は制止に負けなかった。
「入りまーす! 入りまーす!」
「だめだめ。君は違うでしょ」
いったい何が違うのだろう。
猫は耳たぶに隠し持った切り札の練り辛子を見せつけた。それが今夜は入湯許可証となるだろう。誰もそれには逆らえぬはず。
「じゃあ、入りまーす!」
「おーい! 待て!」
またもや不条理な待ったがかかる。
「もう、なんなん」
猫は流石にうねりを上げた。
「悪いがね、君。コンプライアンスだよ」
「ん? コンプライアンス?」
食パンの陰に隠れながら猫は誓う。
竹輪、大根、玉子、こんにゃく、はんぺん。そして、いよいよ出番か。
「入ります!」
流れに乗って猫は鍋の縁に手をかけた。
「君ちょっと!」
店長が猫の手に待ったをかける。
「入れてくださーい」
「だめだめ。ここは君みたいなものの来るとこじゃない」
さあ、帰った帰った。猫は門前払いだ。店長の見張りは手強い。今日は相手が悪かった。猫は時を改めて来店することに決めた。挑戦は終わらない。
「ありがとうございました」
店長が帰った頃を見計らって、猫はまた足を運ぶ。
「今夜はいい湯をいただくぞ」
食パンの陰に身を隠し猫は機会をうかがった。
竹輪、玉子、じゃが芋、ゴボウ天、うどん、そして、いよいよ出番か。
「入ります!」
流れに乗って猫は鍋の縁に手をかけた。
「ちょっとちょっと!」
バイトのお兄さんがお咎めだ。二の腕の筋肉は半端ないぞ。店長でもあるまいに、邪魔立てするとはこしゃくな。猫は制止に負けなかった。
「入りまーす! 入りまーす!」
「だめだめ。君は違うでしょ」
いったい何が違うのだろう。
猫は耳たぶに隠し持った切り札の練り辛子を見せつけた。それが今夜は入湯許可証となるだろう。誰もそれには逆らえぬはず。
「じゃあ、入りまーす!」
「おーい! 待て!」
またもや不条理な待ったがかかる。
「もう、なんなん」
猫は流石にうねりを上げた。
「悪いがね、君。コンプライアンスだよ」
「ん? コンプライアンス?」
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます