テレビのゴールデンタイムで俳句バラエティーがレギュラー放送されるようになって、茶の間の人々にとって俳句という存在がより身近なものになった。今までドラマの中で見ていた俳優たちや、コントの中でボケていた芸人たちが、多彩な季語を用い豊かな映像を詠む姿を目にすると、それなら自分も挑戦してみようと考えることは自然な流れだった。だが、実際にやってみると見ているようには上手くは作れないものだ。名人の作品と比べればまるでデタラメのような最下位の人の俳句を茶の間で笑いながら見ている分には気楽で楽しいが、では自分もと作ってみればそれに劣るとも勝らないものができる。優しくフォローしてくれる名人や厳しく批評してくれる先生はそばにいないけど、駄目だってことくらいはわかる。
やー! 俳句メッチャむつかしー!
そこで人々は短歌という存在にも気づくんだよ
隣の短歌って奴はどうなんだと思うんだよ
それから先は話が都合よく進んで
犬がうまい棒を渡るように
短歌の世界に入っていくんだよ
与えられたパズルを解くことよりも
自らひねり出して作る楽しみを知った人々は
もう戻れなくなってるんだ
季節と映像を望む575の器から
77へと続くもっと自由な世界へと
友人も隣人も男も女もみんな歌人になって
季語なんて調べ上げなくても
夢に見た景色を盛って現したり
自分の感情をストレートに歌うんだよ
短歌のゴールデンタイムが到来したんだよ
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