奥様不在の2日目。
朝が来た。
穏やかな朝だ。
**********************************
思い出すのは、ちょっと前のこと。
ハギビス(タイフーンNo.19)が通過したばかりの朝のことだ。

七里ガ浜ではあちこちで停電が見られた。
国道134号線の行合橋交差点の信号も点灯してなかった。

どうなってんの?
という朝。
あちこちゴミだらけ。

我が住宅街でも大木が折れていた。

我が家も屋根材が飛んだ。

これはアスファルト・シングル。
北米の屋根材の過半数を占めるという、彼の地ではポピュラーな屋根材。
アスファルト・シングルは基本的に接着剤で留められていて、その接着剤は経年劣化がみられる。
耐風性に劣る。
地球環境が変わってきていて、最近の暴風は手ごわい。
暴風の都度、屋根材が飛ぶかどうか心配するのはかなわん。
そんなときはイーロン・マスク。

あの電気自動車のオトコだ。
テスラ社の創業者。
彼の会社、テスラ社がソーラー・ルーフを作っているという。
ハリケーンにも耐える、そのソーラー・ルーフにしようかなとも思った。
ソーラーパネルというと、あのちょっと不格好なのを想像するが、そうじゃないんだ。
さすがテスラ。
まったく違和感がない。外観的には伝統的な屋根材だ。

ところがだ。
テスラのソーラー・ルーフ事業はあまり成功していないようだ。
ハイテク・ルーフにした場合、今後もそのビジネスがずっと存続する確信が持てないと困る。
だからテスラは止めよう。
我が家や八ヶ岳の山荘を建ててくれたブレイスの代表である丸山さんに相談してみた。
そうしたら、数日後、返事が来た。

屋根の専門家に尋ねて下さったらしい。
で、ガルバリウム鋼板にもいろいろあるが、その新しいのが良いのではないかということになった。
アルミやステンレスも検討はしたが、価格や塩害を考慮すると、必ずしも良くないとの結論になった。

具体的には、新日鉄系の企業が開発した素材である。
こんな海辺の住宅(↑)にも使われているという。
海岸線から100m以上離れた場所なら、長期間再塗装も必要なしというものだ。
基本的に新しい建築素材や建築手法ってものを、私はあまり信用しない。
次々と出ては消えるものばかり。
「夢の新素材」なんてよく言われるが、多くが世の中から消えて行く。
構造材もその他の建築素材も、昔からある材料をなるべく使うのが望ましいと思う。
設計についても同様で、昔ならあり得ない設計を新素材が可能にするのだが、それもなるべく避けた方が無難だ。
そうして無難に作られた住宅を、手を入れながら使うのが望ましいと思う。
しかしこのガリバリウム鋼板は、様々なデータを見る限り、良さそうだ。

海辺の工場や倉庫でも使われているという。

施工後、おそらく20年くらい先に、一度洗浄して再塗装すれば、私が死ぬまでは平気だろう。
まあそれくらいなら我慢はできる。
今は見積もりが出るのを待っている状態だ。
それからまた考えよう。
【つづく】
朝が来た。
穏やかな朝だ。
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思い出すのは、ちょっと前のこと。
ハギビス(タイフーンNo.19)が通過したばかりの朝のことだ。

七里ガ浜ではあちこちで停電が見られた。
国道134号線の行合橋交差点の信号も点灯してなかった。

どうなってんの?
という朝。
あちこちゴミだらけ。

我が住宅街でも大木が折れていた。

我が家も屋根材が飛んだ。

これはアスファルト・シングル。
北米の屋根材の過半数を占めるという、彼の地ではポピュラーな屋根材。
アスファルト・シングルは基本的に接着剤で留められていて、その接着剤は経年劣化がみられる。
耐風性に劣る。
地球環境が変わってきていて、最近の暴風は手ごわい。
暴風の都度、屋根材が飛ぶかどうか心配するのはかなわん。
そんなときはイーロン・マスク。

あの電気自動車のオトコだ。
テスラ社の創業者。
彼の会社、テスラ社がソーラー・ルーフを作っているという。
ハリケーンにも耐える、そのソーラー・ルーフにしようかなとも思った。
ソーラーパネルというと、あのちょっと不格好なのを想像するが、そうじゃないんだ。
さすがテスラ。
まったく違和感がない。外観的には伝統的な屋根材だ。

ところがだ。
テスラのソーラー・ルーフ事業はあまり成功していないようだ。
ハイテク・ルーフにした場合、今後もそのビジネスがずっと存続する確信が持てないと困る。
だからテスラは止めよう。
我が家や八ヶ岳の山荘を建ててくれたブレイスの代表である丸山さんに相談してみた。
そうしたら、数日後、返事が来た。

屋根の専門家に尋ねて下さったらしい。
で、ガルバリウム鋼板にもいろいろあるが、その新しいのが良いのではないかということになった。
アルミやステンレスも検討はしたが、価格や塩害を考慮すると、必ずしも良くないとの結論になった。

具体的には、新日鉄系の企業が開発した素材である。
こんな海辺の住宅(↑)にも使われているという。
海岸線から100m以上離れた場所なら、長期間再塗装も必要なしというものだ。
基本的に新しい建築素材や建築手法ってものを、私はあまり信用しない。
次々と出ては消えるものばかり。
「夢の新素材」なんてよく言われるが、多くが世の中から消えて行く。
構造材もその他の建築素材も、昔からある材料をなるべく使うのが望ましいと思う。
設計についても同様で、昔ならあり得ない設計を新素材が可能にするのだが、それもなるべく避けた方が無難だ。
そうして無難に作られた住宅を、手を入れながら使うのが望ましいと思う。
しかしこのガリバリウム鋼板は、様々なデータを見る限り、良さそうだ。

海辺の工場や倉庫でも使われているという。

施工後、おそらく20年くらい先に、一度洗浄して再塗装すれば、私が死ぬまでは平気だろう。
まあそれくらいなら我慢はできる。
今は見積もりが出るのを待っている状態だ。
それからまた考えよう。
【つづく】