6月11日(木)に米国株式市場は急落した。史上4番目の下げ幅だったかな。米国以外の国の株式市場も、多くがかなり暗い状況だ。
下のグラフは、米国株式市場の代表的インデックスであるS&P500である。そこで右から二番目の黒い棒がその急落だ。その前の何日かなんて、株式市場はあまりに楽観的過ぎたのだ。どんなニュースがあっても、とにかく上がろうとしていた相場つきだった。
5月前半米国株式は一旦崩れた(赤い丸のうち左側のもの)。私もそうだが、多くの人が3/23から続いたCOVID-19後の相場回復がそこで一旦終了し、下げ相場に向かうと思った。しかしそれはだましで、再び株式市場は上げトレンドを辿り、6月になって上昇はさらに加速したかに見えた。その後今回の急落(赤い丸のうち右側のもの)が起こったのである。

【出所:Yahoo Finance】
直近の数か月の相場って、2/19の史上最高値からの下落の速さも前代未聞だったが、早期に底を打ったことも、そしてその後の回復の仕方も前代未聞だった。3/23に底を打ったあとは、二番底に向かい相場が揉むということがないまま、ほとんど史上最高値の近くまで一直線に相場が回復したのである。通常なら「景気はどこまで悪化するのか?いつまでそれが続くのか?」と市場は悩み、もっと上下に激しくそして長期にわたり、苦しい相場が続くものなのだ。それが今回はあっという間の一直線の回復。あまりに明るい。
さて、先週の急落は、相場回復途上での二度目の大きな下落トレンドにつながるのだろうか。
FRB(Federal Reserve Board 米国中央銀行)議長のパウエルさん(↓)。私はこの人が好きなんだなぁ。大統領に比べたら100倍くらい真面目で知的な人。大統領はこの人を痛烈に批判ばかりしているが、この人、よくやっているよ。で、この人は「政策金利の目標をゼロ%近辺に2022年まで据え置くことになるだろう」と数日前に言った(↓)。
つまり米国中央銀行は、それだけ経済回復に時間がかかると見ているのである。経済低迷が長引くほど、倒産する企業は乗数的に多くなり、現在最悪な米国労働市場の回復はものすごく時間がかかることになる。こうした中央銀行の見解は、楽観的な株式市場参加者を一挙に悲観的にした。それが今回の下げの主因である。
2022年までずっと政策金利の誘導目標をゼロ%近辺に抑えるとパウエルさんが明言しているわけだから、米国の短期金利は今後おそらく底に張り付いたような状態になる。一方市場参加者が今後持つことになる景況感により長期金利は上がったり下がったりするのだろうが、それがあまり急激に上昇するようなら、パウエルさんはそれも抑えにかかることだろう。
6/5と6/12のイールドカーブを比較したのが、下のグラフだ。先週は、それまであまりに楽観的だった景況感が一気に悲観的になったので、長期金利が下がった形になっている(ブルーからオレンジへの変化)。今後も短期金利は動かず、そして景況感の改善に従い長期金利がどこまで上がり得るか?、言い換えるとイールドカーブがどこまで右上がりになるかというせめぎあいが、債券市場の見どころにもなろう。しかし当面はそうはならずに、むしろさらに右下がりになるのかもしれないが。

【出所:6/5はFederal Reserve Boardで、6/12はCNBC】
15日(月)で始まる週に出て来る主要な米国の経済指標は以下の通り。
● 鉱工業生産5月
● 小売売上高5月
● 設備稼働率5月
● NAHB住宅指数6月(←先日紹介しましたね。私の好きな指数)
● 企業在庫5月
● 住宅着工5月
● 住宅建設許可5月
● パウエル議長議会証言
● 前週分失業統計
● 景気先行指標指数
市場はこれらデータにまた一喜一憂することになるのでしょう。

【出所:フリー画像】
市場心理は楽観から悲観へあるいは逆へ常に動く。うまく機敏にそうした動きについて行くのは不可能なわけで、それに振り回されているとやられてしまう。今朝の日経新聞(電子版)のトップ記事の話題は「金利の死」だ ⇒ https://r.nikkei.com/article/DGXMZO6033910013062020MM8000?disablepcview=&s=3
妻は、上げも下げも大きく速い米国小型株グロース型のETFを先週水曜日に売却、はるかに保守的なETFに乗り換えた。
私は何もしていない。もしS&P500指数が順調に下がり(笑) 2,500に近づくようなら、少額ながら再び買い増すことを考えるでしょう。2,500は、3/23の大底から先週月曜日のCOVID-19以後の最高値の値幅で言うと、下から3分の1のあたりだ。
下のグラフは、米国株式市場の代表的インデックスであるS&P500である。そこで右から二番目の黒い棒がその急落だ。その前の何日かなんて、株式市場はあまりに楽観的過ぎたのだ。どんなニュースがあっても、とにかく上がろうとしていた相場つきだった。
5月前半米国株式は一旦崩れた(赤い丸のうち左側のもの)。私もそうだが、多くの人が3/23から続いたCOVID-19後の相場回復がそこで一旦終了し、下げ相場に向かうと思った。しかしそれはだましで、再び株式市場は上げトレンドを辿り、6月になって上昇はさらに加速したかに見えた。その後今回の急落(赤い丸のうち右側のもの)が起こったのである。

【出所:Yahoo Finance】
直近の数か月の相場って、2/19の史上最高値からの下落の速さも前代未聞だったが、早期に底を打ったことも、そしてその後の回復の仕方も前代未聞だった。3/23に底を打ったあとは、二番底に向かい相場が揉むということがないまま、ほとんど史上最高値の近くまで一直線に相場が回復したのである。通常なら「景気はどこまで悪化するのか?いつまでそれが続くのか?」と市場は悩み、もっと上下に激しくそして長期にわたり、苦しい相場が続くものなのだ。それが今回はあっという間の一直線の回復。あまりに明るい。
さて、先週の急落は、相場回復途上での二度目の大きな下落トレンドにつながるのだろうか。
FRB(Federal Reserve Board 米国中央銀行)議長のパウエルさん(↓)。私はこの人が好きなんだなぁ。大統領に比べたら100倍くらい真面目で知的な人。大統領はこの人を痛烈に批判ばかりしているが、この人、よくやっているよ。で、この人は「政策金利の目標をゼロ%近辺に2022年まで据え置くことになるだろう」と数日前に言った(↓)。
つまり米国中央銀行は、それだけ経済回復に時間がかかると見ているのである。経済低迷が長引くほど、倒産する企業は乗数的に多くなり、現在最悪な米国労働市場の回復はものすごく時間がかかることになる。こうした中央銀行の見解は、楽観的な株式市場参加者を一挙に悲観的にした。それが今回の下げの主因である。
2022年までずっと政策金利の誘導目標をゼロ%近辺に抑えるとパウエルさんが明言しているわけだから、米国の短期金利は今後おそらく底に張り付いたような状態になる。一方市場参加者が今後持つことになる景況感により長期金利は上がったり下がったりするのだろうが、それがあまり急激に上昇するようなら、パウエルさんはそれも抑えにかかることだろう。
6/5と6/12のイールドカーブを比較したのが、下のグラフだ。先週は、それまであまりに楽観的だった景況感が一気に悲観的になったので、長期金利が下がった形になっている(ブルーからオレンジへの変化)。今後も短期金利は動かず、そして景況感の改善に従い長期金利がどこまで上がり得るか?、言い換えるとイールドカーブがどこまで右上がりになるかというせめぎあいが、債券市場の見どころにもなろう。しかし当面はそうはならずに、むしろさらに右下がりになるのかもしれないが。

【出所:6/5はFederal Reserve Boardで、6/12はCNBC】
15日(月)で始まる週に出て来る主要な米国の経済指標は以下の通り。
● 鉱工業生産5月
● 小売売上高5月
● 設備稼働率5月
● NAHB住宅指数6月(←先日紹介しましたね。私の好きな指数)
● 企業在庫5月
● 住宅着工5月
● 住宅建設許可5月
● パウエル議長議会証言
● 前週分失業統計
● 景気先行指標指数
市場はこれらデータにまた一喜一憂することになるのでしょう。

【出所:フリー画像】
市場心理は楽観から悲観へあるいは逆へ常に動く。うまく機敏にそうした動きについて行くのは不可能なわけで、それに振り回されているとやられてしまう。今朝の日経新聞(電子版)のトップ記事の話題は「金利の死」だ ⇒ https://r.nikkei.com/article/DGXMZO6033910013062020MM8000?disablepcview=&s=3
妻は、上げも下げも大きく速い米国小型株グロース型のETFを先週水曜日に売却、はるかに保守的なETFに乗り換えた。
私は何もしていない。もしS&P500指数が順調に下がり(笑) 2,500に近づくようなら、少額ながら再び買い増すことを考えるでしょう。2,500は、3/23の大底から先週月曜日のCOVID-19以後の最高値の値幅で言うと、下から3分の1のあたりだ。