資格マニアの徒然草ブログ

目標としていた70歳で五百資格、2年前倒しで達成しました、これからはジャンルに関係なく、徒然なるままに書いていきます。

日本銀行デフレの番人

2012年08月02日 | ビジネス・経済
日本銀行 デフレの番人 (日経プレミアシリーズ)
クリエーター情報なし
日本経済新聞出版社



 最近日銀に興味を持っている。そのため、標記の本を読んだ。「日本銀行デフレの番人」。高校の教科書には「日本銀行は物価の番人」となっているが、実際はデフレの番人である、というもの。著者は、著名な学者、岩田規久男氏。一度、氏の著書は一度読んでみたかった。

 この本の終わりにこう書かれてある。

・日銀の金融政策を世界標準の金融政策に変えれば、デフレを脱却できる。デフレ下では、需要が供給能力を上回る(需給ギャップ)ために、実際の実質成長率は日本経済が達成可能な潜在成長率よりも低くなる。

・しかしデフレを脱却すれば、実質成長率は潜在成長率まで上昇する。ここまでが金融政策の役割である。

・潜在成長率そのものを引き上げるためには、規制緩和や市場政策等の競争政策によって、民間の能力を引き出して、労総生産性を引き上げないといけない。
・この競争政策は政府の役割である。潜在競争率を高めることは供給能力を高めることに他ならない。

・従って、デフレを解消する金融政策が伴わずに、競争政策だけを実施して供給能力を高めるならば、需給ギャップがさらに拡大するだけで、高められた潜在成長率は実現しない。

・つまり、競争政策はデフレ脱却の金融政策が伴わなければ、その成果は実現しない。

 なるほど、金融政策と政府の役割、実に腑に落ちる。このような主張をする学者も多いようだ。

 ついでに、日銀の検定を紹介。この検定、合格者は一人で、私が初めての受験者のようだ。こちらです。

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