碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

文学部「1年生研修」にて

2011年09月27日 | 大学

我が新聞学科を含む文学部で、恒例の「1年生研修」が行われた。

秋学期を控えたこの時期、入学から半年を経た1年生に向けての特別講座だ。

自分の学生時代と比べると、この辺り、本学は実にきめ細かい(笑)。

今回、私が担当したのは、「大学での学び」についてのミニ講演。

相手は新聞学科と哲学科という、不思議な組み合わせ(笑)の1年生たちだった。

話した内容は、全体として彼らの“ヒント”になればと考えたもので、
以下のようなキーワードというか、キーフレーズを挙げながらの45分でした・・・・


●「自分は何を知らないか」を知る

●「知らないことをどうしたら知ることができるか」を知る

●自分を「デザイン」する

●自分を「編集」する

●自分の「ナビゲーター」「キュレーター」を見つける

●本を読むこと=著者との時空を超えた対話

●大きな書店を「彷徨う」ことのススメ

●松岡正剛さん「松丸本舗」(丸善丸の内本店)の面白さ 

●自分の「知の見取り図」を作る

●ゼミは大学での学びの中心となる「場」

●主体的に動くことでゼミの効果は倍加する 等々



・・・・どれくらい届いたのかは分かりませんが、講演終了後に、予期せぬ拍手をもらいました(笑)。

深夜ならではの「有田とマツコと男と女」

2011年09月27日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評

『日刊ゲンダイ』に連載している番組時評「TV 見るべきものは!!」。

今週は、TBS「有田とマツコと男と女」について書きました。


深夜だから楽しめる
有田とマツコの猥雑さと毒気


金曜の深夜、いつもゆる~い気分で見ているのが「有田とマツコと男と女」(TBS)だ。

タイトル通り、有田哲平とマツコ・デラックスと一般人50名によるスタジオ・トークショーだが、この秋で堂々一周年を迎える。

ウリは司会の2人に乗せられた「普通の人」たちが語る〝笑える下ネタ系エピソード〟だ。

先週も「異性にドキッとする瞬間」てなお題だったが、「前かがみになった時の胸元」が男性だけでなく、女性からも支持があったりして可笑しかった。

この番組の良さは出てくる素人の年齢が10代から60代までと幅広く、職業や趣味嗜好もバラエティに富んでいることだ。

それはちょっとした社会の縮図であり、今どきの世の中を垣間見られる。

そして、同じ素人でも、かつての「恋のから騒ぎ」(日テレ)などと違って、彼らの中に「番組出演をきっかけに顔と名前を売ろう」といった軽薄な女子アナ志望、タレント志願がいないのもいい。

来月はゴールデンで特番をやるそうだが、視聴率がよかったとしても深夜からゴールデンに移そうなどと考えないでほしい。

早い時間帯での放送なら、有田とマツコの猥雑さも毒気も薄めるしかないわけで、番組のよさが失われる。

(日刊ゲンダイ 2011.09.26)