碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

ドラマ「家族のうた」の打ち切り

2012年05月13日 | テレビ・ラジオ・メディア

フジテレビ「家族のうた」の打ち切りが決まったそうだ。

まあ、あの枠、あの時間帯で、3%台の数字だと、“救急車”が走っても仕方ないか。

オダギリジョーはいい役者だけど、今回は残念でした。

日曜夜9時という「場所」と、突然現れた子どもたちと暮らす男という「設定」に、やや無理があった。

オダギリジョーに合った“置きどころ”は別途あるはずで、「熱海の捜査官」じゃないけど(笑)、どこかの深夜で、思いっきりカルトな役をやらせてみたいものだ。

少なくとも、ゴールデンタイムで「パパ」の役じゃないだろう。

いずれにしても、放送は6月3日まで、今日を入れて、あと3回。

打ち切りのことが逆にPRになり、「今のうちに見てみるか」という人も出てきて、視聴率が多少は上がるんじゃないかな。

一種、テレビ史に残る1本になったわけだし(笑)、「リアルタイムでの視聴体験」は貴重なものになるはずです。

日テレ報道番組「news every.」のBPO“審議入り”

2012年05月12日 | テレビ・ラジオ・メディア

結局、こういうことになる。

日テレの報道番組「news every.」が、BPOの“審議入り”だ・・・・


<BPO>日テレ報道番組について審議へ
「公正と言えない」

放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は11日、日本テレビの報道番組「news every.」が4月25日に放送した特集「食と放射能 水道水は今」について、「公正な放送とは言えない」として審議入りすることを決めた。

同番組で神奈川県内の飲料水販売企業を取り上げた際、制作会社から派遣されたディレクターがこの企業経営者の親族の女性を顧客として登場させ、「水道水は不安があるので水を買って飲んでいる」といった発言を放送した。番組取材班は企業側から顧客として女性を紹介され、日本テレビの担当ディレクターらも事実関係を確認していなかった。

昨年1月放送の「news every.サタデー」でも、ペットが対象のマッサージ店を紹介する際、番組スタッフが店員と知りながら一般客として登場させていたことから、日本テレビは取材対象企業の関係者を利用者として扱わないようにガイドラインを設けていた。

(毎日新聞 2012.05.11)


・・・・日テレが番組サイトにアップした、あの「報告」で見る限り、自分たちの行為に対して、あまりに自覚が無さ過ぎたのだ。

去る5月5日、私はこのブログで、次のように書いた・・・・


「お詫び」とか「謝罪」ではなく、あくまでも「報告」(笑)。

しかも、「日本テレビ」からでも、「news every.」という番組からでもなく、「every.特集」という番組内のワンコーナーからの「報告」だ。

まあ、「その程度のことでしょ」と言いたいし、済ませたいわけですね(笑)。

別に構いませんが。

それに、「取材担当者がちょっとしたミスはしたけど、それ以外は誰も悪くなかった」的な、不思議かつ巧みな文章も、見事です(笑)。

ただ、今回の件が、つい昨年の出来事と重なって見えるのが、気になる。

昨年、「news every.サタデー」の中で紹介された、ペットサロンとペット保険の2人の女性客が、実は一般の利用者ではなく、ペットビジネスを展開する運営会社の社員だったのだ。

この時は、放送倫理・番組向上機構(BPO)が、事案「ペットショップの取材対象者が不適切だった日本テレビの報道番組」として審議し、意見書を出している。

つまり、社員と親族の違いはあれ、形としては、同じ番組が、前回問題になった時と同様の“手口”、いや“手法”で、取材を行っていたのだ。

さすがに今回は、「親族であっても利用者であることには違いない」とは言い張らなかったわけですね(笑)。

とはいえ、「意見書を真摯に受け止め、チェック体制の一層の強化と放送倫理向上のためのさらなる研修に取り組」んだ結果、1年後に、また同じ報道番組で、同じような“やらせ”、いや“ルール抵触”が起きたことになる。

「どうなってるの?」と思われても、仕方ないのではないだろうか。

残念です。



・・・・制作現場で、今回のような低レベルの“ものづくり”が連続して行われてきたのは事実だ。

そして、放っておけば、これからも同じような問題は何度でも起きる。

なぜなら、制作側に「基本的な常識」が欠けているからだ。

日テレは、以前BPOが出した、重松清さん執筆の「若きテレビ制作者への手紙」を、キャリアを問わず、現場の制作者たち全員に読ませるべきでしょう。

http://www.bpo.gr.jp/kensyo/decision/011-020/012_k_letter.pdf


<このブログ内での関連記事>
日本テレビ「news every.」の“ルール抵触”問題について
http://blog.goo.ne.jp/kapalua227/e/af97ef0661e01a1f0057b59d20e280a8




今週の「読んで(書評を)書いた本」2012.05.11

2012年05月11日 | 書評した本たち

待望の『哲学大図鑑』(三省堂)が届いた。

古代から現代まで、キラ星のごとき哲学者たちの思想と軌跡を、
じっくりと辿りたい。




さて、今週の「読んで(書評を)書いた本」は、以下の通りです。
 
柳 広司 
『パラダイス・ロスト』 角川書店

玉村豊男 
『隠居志願』 東京書籍


・・・・『パラダイス・ロスト』は、いわば中編集。

もちろん面白いことは保証しますが、長編が読みたくなります(笑)。


* 上記の本の書評は、
  発売中の『週刊新潮』(5月17日号)
  に掲載されています。


“ゼミ飲み”でした

2012年05月10日 | 大学

今日は3年生ゼミが終わってから、参加可能な2年生も合流して、
今年度初となるゼミの飲み会が行われた。

近くの居酒屋さんだったが、思えば、大学から歩いて数分で、
もう店内にいる(笑)、というのはすごいロケーションだ。

みんなが、和気あいあいと飲んで、談笑している風景を眺めるのは、
実に楽しい。

もう何年も、このメンバーでゼミをやっているような気分になる。

本当は、ようやく顔と名前が一致してきたんだけど(笑)。

まずは、「ゆるやかな連帯」と「さわやかな切磋琢磨」をモットーに、
進んでいきたいと思います。



















テレビは、「震災から1年」を、どう伝えたか

2012年05月10日 | メディアでのコメント・論評

放送批評懇談会発行の月刊誌「GALAC(ぎゃらく)」は、発売されたばかりの6月号で、「震災1年を、どう伝えたか」という特集を組んでいる。

震災から1年となる今年の3月11日前後に放送された全番組を、批評家や研究者が手分けして視聴し、各局の姿勢を分析しているのだ。

この特集で、私はテレビ東京を担当している。

ちなみに、各局の分担・執筆は、NHK:鈴木嘉一さん、日本テレビ:秋山衆一さん、TBS:藤久ミネさん、フジテレビ:遠藤薫さん、そしてテレビ朝日:鈴木典之さんだ。

私も1週間分、早朝から深夜まで、全ての番組を見て(結構大変)、以下のような文章を寄せました。


「日常性」にこだわった
アナザーウエイを貫く決意


「震災から1年」に対するテレビ東京の取り組み方を、ひと言で表現するなら「アナザーウエイ」であり、キーワードは「日常性」である。それは3月11日(日)の番組表を見れば一目瞭然だ。驚くことに、テレビ東京だけが震災特番による“特別編成”を行っていない。普段と同じ、“通常編成”で臨んだのだ。

この日、12時49分からの5分枠「TXNニュース」が、東京だけでなく被災地でも追悼式が行われることを伝えた。そして14時46分、テレビ東京は名取裕子主演のドラマ「銀座高級クラブママ 青山みゆき3~赤いバラの殺人予告~」の再放送を流し続けた。殺人容疑のホステスが事情聴取を受ける場面だ。大胆と言えば大胆な選択である。17時20分からの「TXNニュース」では追悼式に加えて、東電の社内と反原発デモの様子も映し出した。

19時54分、この日の目玉である日曜ビッグバラエティ「会いたい人がいる 田舎に泊まろう! 3.11再会スペシャル」が始まった。萩本欽一、IKKOなど4人が、各々以前お世話になった被災地を再訪する。萩本は昨年6月に気仙沼の避難所で会った人たちとの“同窓会”を開く。前回と同じ場所に立ち、その風景を見つめて「1年だぜ。何も変わってません」とポツリ。いずれも少し胸が熱くなる再会だったが、過剰な演出がないことに好感が持てた。こういう形の震災番組があってもいい。

その後の「ニュースブレイク」は、石巻での追悼式で村井知事が語った「復興に邁進することを固く誓います」という言葉を紹介。これで3月11日の震災関連番組はすべて終了した。


日常的な放送活動の中で、つまり通常のレギュラー番組を生かしながら「震災から1年」を伝えていこうという方針を実践したのが、3月11日の前の一週間だ。平日16時52分からの「NEWSアンサー」のメーンキャスター・大浜平太郎が5日(月)から9日(金)まで、冒頭の5分を使って被災地から生中継を行った。

5日は原発から30キロ圏内の福島県川内村。1月に帰村宣言があったものの、判断に悩む村民たちの声を伝えた。6日は宮城県名取市から、スカイビレッジ構想という新たな街づくりの取り組みを紹介。7日は宮城県石巻から、わかめのネット販売に活路を見出そうとする漁師たちを追った。

8日は岩手県陸前高田市。地元の醤油メーカーが目指すのは樽に残ったもろみを使っての事業再興だ。限られた補助ゆえの3重ローンという負担にため息が出る。9日は大浜キャスターが宮古市田老地区の大防潮堤に立ち、被災者たちが作る地域新聞を紹介。1300世帯に配布されるこの新聞は、情報だけでなく希望も届けていることが実感できた。

6日の22時には、ガイアの夜明け「復興への道」も放送された。昨年3月から約1年間、被災した福島県のかまぼこ業者やショッピングセンターなどを追った。壊滅状態の工場、全員を雇用し続けた経営者、2億円もの赤字、それでも“雇用づくり”をやめない粘り強さが印象に残る。働く場を失ったショッピングセンターの社員はテントで販売を続け、やがて本物の店をオープンさせる。経営者も従業員も被災者だ。それぞれの悩みに寄り添うていねいな取材から、一筋縄ではいかない復興の現状が見えてくる。

10日(土)午前11時半、田勢康弘が司会の「週刊ニュース新書」は、「3.11から1年 いまニッポン人を考える」と題して養老孟司に取材した。危機管理が不得意な日本人。しかも嫌なことは見たくない、聞きたくない傾向が強い。「気の持ちよう」と「事実」とを明確に分ける必要があるという養老の意見は傾聴に値する。

12時15分からは「国際社会と日本」を考える5分番組「地球VOCE」。藤原紀香がキャスターだ。この日は防災の智恵を学ぼうと海外から日本に来ている人たちを紹介。阪神淡路大震災の記憶と教訓を世界で生かそうとしていた。

12時30分からはドキュメンタリー震災から1年「ここから始まる~冬来たりなば春遠からじ~」。52分の特番だ。岩手県大槌町の被災者たちによるコロッケ店、宮城県山元町のイチゴ農家が共同で再開したハウス栽培、彼らを音楽で支援する東京の若者・・・。応援ソング「生きてゆくこと」が見終えた後も耳に残る。

17時15分からの5分番組「未来の主役 地球の子どもたち」には、岩手県岩泉町のスポーツ少女が登場。空手を得意としてきた彼女が、震災後は「仲間」を意識するようになり、今夢中になのがバレーボールだという。この番組はTVQ九州放送の制作だが、この日にふさわしい内容だった。

“通常番組”による震災報道の前、唯一大型震災特番を放送したのが3月4日(日)の「明日をあきらめない…がれきの中の新聞社~河北新報のいちばん長い日」だ。宮城の地元紙がどのように新聞を発行し続け、読者(被災者)に届けたのかを描いたドキュメンタリー・ドラマである。

まず評価したいのは、記者たちが悲惨な現実を前に「こんなことをしていていいのか」と自問しながら取材する姿を見せていたことだ。また新聞を読者に届ける販売所の人たちにスポットを当てたことにも注目したい。実際に避難所で河北新報が配られた時、被災者たちは「手でさわれる日常」に励まされたという。新聞は貴重な救援物資でもあったのだ。

思い返すと、トータルで何十時間も流された各局横並びの震災特番には奇妙な“にぎやかさ”があった。特番らしい演出だが、どこかお祭り騒ぎで、見る側に何が伝わったのか心もとない。その意味で、テレビ東京が自らの“体力”も勘案して日常性にこだわった独自路線には、震災・原発報道が一過性でなく、視聴者と並走する継続的活動であるという決意さえ感じた。

(GALAC 2012年6月号)



ドラマ「Wの悲劇」は武井咲のための養成講座

2012年05月09日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評

『日刊ゲンダイ』に連載している番組時評「TV見るべきものは!!」。

今週は、ドラマ「Wの悲劇」(テレビ朝日)について書きました。


武井咲の女優修業にピッタリのドラマ

武井咲主演の「Wの悲劇」(テレビ朝日)。原作は夏樹静子だ。一般には薬師丸ひろ子主演の映画が広く知られている。実は何度かドラマ化もされており、松本伊代、大河内奈々子、谷村美月などが主演を務めた。ただ、いずれも単発ドラマ。連ドラは今回が初めてだ。

物語の展開はシンプル。資産家の令嬢・摩子と野良犬のように生きてきた少女・さつきが出会い、2人は姿かたちがそっくりなことを利用して、互いの人生を交換してみる。だが、憧れていたダンサーを目指す摩子は先輩たちのいじめに遭い、さつきはドロドロの財産争いに巻き込まれていく。

武井咲はこの摩子とさつきの両方を演じている。相当高いハードルだが、このドラマ自体が“期待の新人女優”武井のための養成講座だと思えばいい。何しろ2役だから、連ドラ2本分の修業だ。

修業を支える体制も万全である。摩子をいじめる先輩ダンサーは、ドラマ「ライフ」のいじめっ子役が評判だった福田沙紀。また色と欲に執着する資産家を演じるのは寺田農。ギラギラした脂っこさを持った老人が武井咲の膝に触れる場面などまさにトリハダ物だ。

現在、武井はNHK大河「平清盛」にも出演している。絶世の美女とうたわれた常盤御前はお似合いだが、武井のリアル成長物語としてこのドラマも見逃せない。

(日刊ゲンダイ 2012.05.08)



「TVガイド」創刊50周年

2012年05月08日 | テレビ・ラジオ・メディア

「TVガイド」の創刊50周年記念出版である、「表紙で振り返るTVガイド50年」(東京ニュース通信社)が出た。

そうかあ、1962年の創刊だから、50年かあ。

来年、日本のテレビが60周年を迎える。

「TVガイド」という雑誌は、テレビの歴史という意味で、貴重な記録のひとつだ。

まずは、拍手でしょう。

それに、50年分の表紙というのが、眺めるだけで、かなり面白い。

その時代の、その時の、紛れもない“旬の顔”がそこにある。

もはや永遠に見られない顔、いつの間にか消えた顔、そして今もどこかで見る顔。

いやあ、芸能界とテレビの栄枯盛衰ここにあり、です(笑)。

今期の連ドラ、震災報道の検証をめぐって

2012年05月08日 | 「北海道新聞」連載の放送時評

『北海道新聞』に連載している「碓井広義の放送時評」。

今回は、4月クールの連ドラなどについて書いています。


連続ドラマの発想
横並びやめ日常に着目を

4月に始まった新しい連続ドラマの特徴は、「警察・推理物」が7本も並んでいることだ。理由はいくつかある。殺人事件は人の生死に関わるため、ドラマチックな物語展開が可能だ。事件解決に向けて特異なキャラクターも登場させやすい。さらに、一話完結の形式が現代の視聴スタイルにマッチしていることも挙げられる。

しかし、テレビの中とはいえ、月曜から日曜までほぼ毎晩、誰かが殺されているのだ。ドラマ作りの発想が、横並びの金太郎あめ状態に陥ってはいないだろうか。ごく普通の人たちの日常生活の中にあるドラマ性に、もっと着目してもいい。

その意味で、連続テレビ小説「梅ちゃん先生」(NHK)を支持したい。戦後の焼け跡から立ち上がろうとする人々の姿に励まされるとともに、人間の成長と社会の復興が、一見何でもない日常の積み重ねの先にあることを教えているからだ。

 報道の検証進む

一方、震災から1年以上が経過し、テレビ報道の検証が進んでいる。早大の伊藤守教授による「ドキュメント テレビは原発事故をどう伝えたのか」(平凡社新書)は、当日からの1週間に、学者、解説委員、アナウンサーなどが何を言っていたのかを再構成した労作だ。

また、放送批評懇談会発行の月刊誌「GALAC(ぎゃらく)」は、5月発売の6月号で「震災1年をどう伝えたか」という特集を組んだ。今年3月11日前後の全番組を批評家や研究者が手分けして視聴し、各局の姿勢を分析している。

こうした活字の動きに比べ、放送界に目立った変化はない。4月改編でも新たな報道・ドキュメンタリー枠は見当たらないのだ。

 記者の視点前面

そんな中、TBSが4月1日に「報道の魂」で放送したのが、「オムニバス・ドキュメンタリー 3・11大震災 記者たちの眼差しⅣ」(道内は放送なし)である。被災地に入った系列局の記者たちによる19本の取材リポートだ。

たとえば山陽放送(岡山)の瀧川華織記者は、宮城県南三陸町の「生まれたばかりの赤ちゃん」という〝明るい話題〟を取材する。その一方で、授かった命を諦める被災家族がいたことも知るのだ。多様な現実を前に動揺し、考え込みながら、自分の実感も含めて伝えようとする記者。こうした署名性のある取り組みは、徐々にテレビ報道への信頼につながっていくはずだ。

4月2日の当欄で、石巻日日新聞の所在地を岩手としたのは宮城の誤りでした。訂正させていただきます。

(北海道新聞 2012.05.07)


14年目の愛車がグレードアップ!?

2012年05月07日 | クルマ

我が家の「ベンちゃん」こと320が戻ってきた。

今回は、14年目に入ったベンちゃんの「室内の天井」に不具合が生じたので、直してもらったのだ。

しかし、そこはYTCドリームの親分、塚原さん。

単に天井を張り替えるだけでなく、高級な黒い布を使うという大胆なリフォーム(笑)を施してくださった。

出来あがってみたら、以前より落ち着いた室内になっただけでなく、
広~く感じる。

塚原さんらしい発想と、丁寧な仕事のおかげだ。

いやあ、気に入りました。






さらに、だいぶ擦り減っていた4本のタイヤも交換。

なんとアルミホイールまで新しくなったのだ。

今までホイールのことは、まったく無頓着で。

しかし、実際に替えてみると、クルマの印象が大きく違う。

320本来の力強さが加わって、グレードアップしたような感じなのだ。

よかったね、ベンちゃん(笑)。

というわけで、今回もまた塚原親分に感謝です。


<このブログ内の関連記事>
13年モノの愛車が、甦えりました
http://blog.goo.ne.jp/kapalua227/s/%C4%CD%B8%B6%A4%B5%A4%F3

第49回ギャラクシー賞<入賞作品>決定

2012年05月06日 | テレビ・ラジオ・メディア

ギャラクシー賞の“入賞作品”が決定、公表されました。。

そして、この入賞作品の中から選ばれる、各部門ごとの大賞や優秀賞といった最終選考の結果は、6月4日(月)開催の『第49回ギャラクシー賞贈賞式』で発表、表彰されます。

選奨委員長を務めている「報道活動部門」の入賞作品は、以下のようになりました。


第49回ギャラクシー賞
「報道活動部門」入賞作品

●絆いわて「ふるさとは負けない!」キャンペーン (IBC岩手放送)

●市営散弾銃射撃場鉛汚染問題における一連の報道 (伊万里ケーブルテレビジョン)

●オムニバス・ドキュメンタリー「3・11大震災 記者たちの眼差し」Ⅰ~Ⅳ (TBSテレビ)

●キャンペーン“司法シリーズ”開かれた司法へ (東海テレビ放送)

●「子どもを守れ!キャンペーン」 (日本放送協会)

●NNNドキュメント'11~'12「3・11大震災シリーズ」における計31本の番組制作と一連の報道活動 (日本テレビ放送網)


<報道活動部門委員会>
委員長:碓井広義 副委員長:市村 元 委員:今村庸一 小田桐誠 加来由子 兼高聖雄 鈴木典之 鈴木嘉一 中村正敏 堀木卓也 
宮前周司



ちなみに、テレビ部門は、次の通りです。

第49回ギャラクシー賞
「テレビ部門」入賞作品

●テレメンタリー2011 “3.11”を忘れない①「続・命てんでんこ~津波と歩んだ人生」 (岩手朝日テレビ)

●ETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図~福島原発事故から2ヶ月」 (日本放送協会)

●「鈴木先生」 (テレビ東京 「鈴木先生」製作委員会)

●NHKスペシャル「果てなき苦闘 巨大津波 医師たちの記録」 (日本放送協会)

●「世界が私を待っている~前衛芸術家 草間彌生の疾走」 (日本放送協会 NHKエンタープライズ ホームルーム)

●「それでも、生きてゆく」 (フジテレビジョン)

●「階段のうた season4」 (TBSテレビ イースト・エンタテインメント)

●「カルテットという名の青春~太郎、マドカ、麻理子、大と歩いた1371日」 (ビーエス朝日 テレビマンユニオン)

●「死刑弁護人」 (東海テレビ放送)

●ハイビジョン特集「しあわせのカタチ~脚本家・木皿泉 創作の“世界”」 (日本放送協会 NHKエンタープライズ スローハンド)

●NHKスペシャル シリーズ原発危機「知られざる放射能汚染~海からの緊急報告」 (日本放送協会)

●「世界の果てまでイッテQ!イモトが挑む南米大陸最高峰アコンカグア登頂スペシャル」 (日本テレビ放送網)

●ETV特集「花を奉る 石牟礼道子の世界」 (日本放送協会 NHKプラネット九州)

●連続テレビ小説「カーネーション」 (日本放送協会)


■特別賞
ETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図」シリーズ (日本放送協会)

■個人賞
小泉今日子
木曜劇場「最後から二番目の恋」(フジテレビ)、連続ドラマW「贖罪」(WOWOW)の演技



・・・・すべての入賞作品関係者の皆さん、おめでとうございます!


今夜は「スーパームーン」

2012年05月05日 | 日々雑感
(19時20分に撮影したスーパームーン


知らなかったのですが、今夜は「スーパームーン」だそうで。

スーパームーンとは 、月と地球の距離が一番近くなる時に通常よりも 月が大きく・明るく見ることができ、海の満ち潮が数センチ高くなったりする、という現象のこと。

外を見ると、確かに月が大きい、そして明るい、ような気がする(笑)。

急ぎ、撮影。

何でも、大きさが14%増、明るさも13%増なんだそうです。

かなり丸い月ですが、満月は明日。

そういえば、荒井由実時代のユーミンの曲で、「14番目の月」という
作品がありましたね。

懐かしい(笑)。







こどもの日 原発ゼロの日

2012年05月05日 | 日々雑感

今日は、2012年5月5日(土)。

晴天。

こどもの日だ。

そして、原発ゼロの日。

42年ぶりだという。

こどもの日に、すべての原発が止まった。

やはり、それは象徴的なことに思える。


今、青葉が本当にきれいだ。

カメラを向けてみる。

レンズ越しにも、風の流れが見えるようだ。


今日が“原発ゼロ時代”のスタートになるのか、単なるインターバルの一日なのか、それはまだわからない。

ただ、こんな風の吹く、気持ちのいい日には、子どもたちはもちろん、
誰でも思いきり深呼吸できることが“当たり前”でありたい。


こどもの日 原発ゼロの日。



日本テレビ「news every.」の“ルール抵触”問題について

2012年05月05日 | テレビ・ラジオ・メディア

日本テレビの報道番組「news every.」で起きた、いわゆる“ルール抵触”問題について、少し整理しておきます。

まずは、新聞によると・・・・


日テレ報道番組がルール違反


日本テレビの報道番組「news every.」が4月25日に放送した特集「食と放射能 水道水は今」で、取材した飲料水販売会社の経営者の親族を、顧客として紹介していたことが3日、分かった。

2日の番組内でアナウンサーが経過を説明し「日本テレビのルールに反していた」と謝罪した。日本テレビによると、宅配飲料水の顧客として登場した女性が「水道水は不安なので、宅配の水を飲んでいる」という内容の発言をした。

放送後に視聴者から指摘を受け、女性が経営者の親族であることが分かった。

(日刊スポーツ 2012.05.04)


経営者親類を消費者として放送 
日本テレビ系報道番組


日本テレビ系の報道番組「news every.」は、4月の番組で飲料水について報じた際、一般の消費者として放送した人物が、実際には取材した飲料水関連企業の経営者の親類だったと明らかにした。番組のウェブサイトで経緯を説明した。

サイトによると、問題があったのは、4月25日放送の特集「食と放射能 水道水は今」。放送後に指摘を受けて調査し、判明したという。サイトは「企業側の担当者も、経営者の親族だという認識のないまま、顧客として取材担当者に紹介していたが、本人に確認をすれば防げた。

今後は十分注意し、視聴者の信頼に応えた番組作りをしていく」としている。

(朝日新聞 2012.05.04)


・・・・というような経緯だ。

確かに、日本テレビのWEBサイトには、この件に関する掲載があります・・・・


every.特集からの報告


4月25日にevery.特集として放送した「食と放射能 水道水は今」の中で、消費者として放送した方の一部に、取材した企業の関係者の方が含まれているとの指摘を放送後に受けました。

これを受けて社内調査を行った結果、放送した方の一部に、取材した企業の経営者の親族が含まれていたことが判明しました。

取材担当者は「宅配の水」を取り上げるにあたり、顧客の取材が不可欠であると考えましたが、個人情報保護などを考慮すると、企業側からの紹介以外に方法がないことから、この方を顧客として紹介を受けていました。

この調査によれば、企業側の担当者も経営者の親族であるという認識のないまま、この方を取材担当者に紹介していました。しかし、ご本人にきちんと確認をすれば防げた事でした。

この事実は日本テレビの「取材対象企業の利害関係者をユーザーとして扱ってはならない」という取材ルールに抵触していました。

今後は十分注意し、視聴者の皆さんの信頼に応えた番組作りをして参ります。

(「news every.」WEBサイト 2012.05.02)


・・・・「お詫び」とか「謝罪」ではなく、あくまでも「報告」(笑)。

しかも、「日本テレビ」からでも、「news every.」という番組からでもなく、「every.特集」という番組内のワンコーナーからの「報告」だ。

まあ、「その程度のことでしょ」と言いたいし、済ませたいわけですね(笑)。

別に構いませんが。

それに、「取材担当者がちょっとしたミスはしたけど、それ以外は誰も悪くなかった」的な、不思議かつ巧みな文章も、見事です(笑)。

ただ、今回の件が、つい昨年の出来事と重なって見えるのが、気になる。

昨年、「news every.サタデー」の中で紹介された、ペットサロンとペット保険の2人の女性客が、実は一般の利用者ではなく、ペットビジネスを展開する運営会社の社員だったのだ。

この時は、放送倫理・番組向上機構(BPO)が、事案「ペットショップの取材対象者が不適切だった日本テレビの報道番組」として審議し、意見書を出している。

つまり、社員と親族の違いはあれ、形としては、同じ番組が、前回問題になった時と同様の“手口”、いや“手法”で、取材を行っていたのだ。


日テレ「やらせ」報道にBPOが意見書

放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は13日、日本テレビの報道番組「news every. サタデー」に放送倫理上の問題があったとして、意見書を出すことを決めた。早ければ5月中に公表される。

同番組は、ペットビジネス特集でペットサロン運営会社社員と知りながら、店の利用者として報じた。

川端和治委員長は「報道の基本を制作現場が分かっていない。幹部も現場を把握できていない」と指摘。構造的な問題があるとして改善を求めることを明らかにした。

(共同通信 2011.05.13)


日テレ報道番組で放送倫理違反
BPOが意見書


放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会(川端和治委員長)は31日、日本テレビが1月に放送した報道番組「news every.サタデー」の特集「ペットビジネス最前線」を、放送倫理に違反すると判断した意見書を公表した。

意見書によれば、1月8日放送の同番組は、ペットサロンとペット保険を取り上げるにあたり、それぞれの会社の社員を利用客として登場させた。番組を担当した、制作会社の派遣スタッフであるディレクター(31)は、社員と認識しながら「社員であっても利用者であることには違いない」と判断したという。

こうした経緯について、意見書は「報道機関の社会的使命に背く行為と言わざるを得ない」と断じた。その上で、問題の背景として〈1〉ディレクターの報道意識の希薄さ〈2〉スタッフ研修の不十分さ〈3〉年長の上司らと若手スタッフとのコミュニケーション不足――などを指摘。同局に職場環境と人間関係の改善を促した。

日本テレビ総合広報部は31日、「事件発覚後に報道局ではスタッフ自らが『自分ならどうするか』という視点からの議論内容と集約意見を総括文書にまとめた。意見書を真摯(しんし)に受け止め、チェック体制の一層の強化と放送倫理向上のためのさらなる研修に取り組む」とのコメントを発表した。

(読売新聞2011.05.31)


・・・・さすがに今回は、「親族であっても利用者であることには違いない」とは言い張らなかったわけですね(笑)。

とはいえ、「意見書を真摯に受け止め、チェック体制の一層の強化と放送倫理向上のためのさらなる研修に取り組」んだ結果、1年後に、また同じ報道番組で、同じような“やらせ”、いや“ルール抵触”が起きたことになる。

「どうなってるの?」と思われても、仕方ないのではないだろうか。

残念です。






『神戸新聞』で、大河ドラマ「平清盛」についてコメント

2012年05月04日 | メディアでのコメント・論評

NHK大河ドラマ「平清盛」に関する大きな記事が『神戸新聞』に掲載され、その中でコメントしています。


清盛が視聴率低迷 
リアルさ裏目?平均14・4%


1月に始まったNHK大河ドラマ「平清盛」。「画面が見にくい」との批判が相次ぎ、視聴率が低迷している。専門家からは野心的な作風に対する評価もある半面、なじみにくく、爽快感に乏しいなど、視聴者心理をつかみ切れていないようだ。

4月29日の視聴率は13・9%(関西は12・3%)、ここまでの17話の平均視聴率は14・4%だった。民放の連続ドラマなら決して低い数字ではないが、高額の制作費を投じるNHKの看板番組として、厳しい目が注がれているのが実情だ。

1月中は17%台だったが徐々に低下し、4月には2度も11・3%に。このまま伸び悩むと、大河の過去50作の最低平均視聴率だった「花の乱」(1994年)の14・1%を下回る可能性がある。

開始直後からけちがついた。清盛ゆかりの兵庫県の井戸敏三知事が「画面が汚い」などと批判。NHKにも60代の視聴者を中心に、「見づらい」との声が寄せられた。

NHKは2月の放送から画面のコントラストを調整するなど改善策を講じたが、視聴率はむしろ低落。だが磯智明チーフプロデューサーは「もっと見てもらっていい。それだけのものを作っている」と自信を崩さない。

【溝埋まらず】

視聴者と制作側の埋まらぬ溝。時代劇評論家のペリー荻野さんは「値段が書いてないすし屋と似ている。味は良いが、敷居が高い」と話す。

そもそも今回の舞台となっている平安末期は、戦国時代や幕末など大河ドラマの定番と比べてなじみが薄い。ところが制作陣が打ち出した方針は「平安をリアルに描く」という“直球”だった。

もやのかかったような画面の見にくさは、土ぼこり舞う当時の都を再現したため。大河ドラマでは初めて宮中行事を細かく監修する「儀式・儀礼考証」も導入した。

藤本有紀さんの脚本は天皇家や藤原摂関家も丁寧に描く。その分、青年清盛の存在感がかすみ、爽快感に欠ける物語になっている印象だ。

ペリーさんは「歌舞伎と一緒で、皆が見たいのは名場面」と指摘する。「例えば本能寺の変。何度描かれても、その都度、花形役者がどう演じるのか視聴者は胸を躍らせる。子どもにも分かるような面白さも大事だ」

【地平広げる】

上智大の碓井広義教授(メディア論)は映像表現のほか、悪役イメージの強い清盛を主人公に据えたことなどを挙げ「ドラマの地平を広げようとする意欲を感じる。視聴率だけで語るべきではない」と擁護。一方で、「清盛が平家の棟梁(とうりょう)になるのに約4カ月。“助走”が長すぎた」とも。


4月29日からは清盛が武士の世を目指す第2部がスタート。磯さんは「第2部はクライマックスの連続。分かりやすさも加味していきたい」と前向きだ。今後もロンドン五輪などの強力な裏番組が待ち構える中、清盛の逆襲なるか‐。(視聴率はいずれもビデオリサーチ調べ、関東地区)

(神戸新聞 2012.05.02)



アニメ「けいおん!」が描く“日常”

2012年05月04日 | 「東京新聞」に連載したコラム

『東京新聞』に連載しているコラム「言いたい放談」。

今回は、テレビアニメ「けいおん!」について書きました。


アニメ「けいおん!」の日常

先週、あるテレビ番組で「けいおん!」について話す機会があった。女子高の軽音楽部でバンドを組む、五人の女の子が主人公の人気アニメだ。二〇〇九年から翌年にかけて放送され、昨年は映画版も公開された。

この作品がユニークなのは、いわゆる学園ドラマ的な要素がほとんどないことだ。彼女たちは音楽が大好きだが、決して頑張ったりしない。映画「スイングガールズ」のように大会に出ようとか、一切考えていない。また男子が登場しない。だから恋愛は描かれない。さらに顧問の女性教師以外、大人はあまり出てこない。いわゆる社会との衝突や葛藤もない。あるのは仲間たちと過ごす、のんびりゆったりした“日常”ばかりだ。

そんなアニメのどこが面白いのかと思うだろうが、意外や、はまってしまう。廊下の窓から差し込む光。誰もいない教室。友達とのたわいない会話。ふとした仕草等々。丁寧に描き込まれているが、特別なものは何もない。ただ彼女たちの愛すべきキャラクターと相まって、その日常が“かけがいのないもの”に見えてくるのだ。

思えば「3.11」以降、私たちは、ごく当たり前の日常生活が一瞬にして崩れることも、その大切さも分かるようになってきた。もしかしたらアニメ「けいおん!」は、期せずしてそんな時代感覚を予見していたのかもしれない。

(東京新聞 2012.05.02)