あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

梟が鳴く森で 第3部さすらい 第11回

2011-08-30 18:42:16 | Weblog

bowyow megalomania theater vol.1


「い、い、いつから、ヨ、ヨ、洋子はお前のものになったんだ、エッ!」

と、のぶいっちゃんは少しどもりながら野太い声を出しました。

僕はなにも答えませんでした。またその質問には、僕はなにも答えられませんでした。

「洋子はなあ、もうとっくの昔からおれの女なんだ。ひとの女に勝手に手を出すな!」

と、のぶいっちゃんは口じゅうチバだらけ、鼻じゅう鼻水だらけ、お尻じゅう糞だらけにして、またしても激しくドモリながら、冬の浜松の砂丘の上で絶叫しました。

しかし僕にはおれの女という意味がまったく分かりません。
女、ならだいたい分かるのですが、「おれの女」になるといったいどういう意味なのか全然分からない。

だから、のぶいっちゃんがどうして怒っているのか、全然分からなかったのです。




源爺ときたらこっちから挨拶しても知らん顔してる 蝶人
コメント
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