あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

行定勲監督の「遠くの空に消えた」を見て

2012-06-12 11:05:20 | Weblog

闇にまぎれてbowyow cine-archives vol.258

物語はとうとう完成した空港の一角にうずもれた1足の靴型から始まる。

ちょっとに似た少年少女思い出物だ。最初から脚本と音楽のコンビネーションが拙劣で一体これはどうなるのか先が危ぶまれたが、三日月が満月に膨らむ頃には監督の脳髄に浮かんだ夢と浪漫の幻想譚は次第に大きな輪郭を描きはじめ、人力飛行機が夜の森に舞う。

ヒコーキは高級物理学上では飛行できないのに、それを可能にするのは飛ぼうとする意志であるというシナリオは日ごろのわたくしの考えと一致していてうれしかった。ラストは冒頭に戻って予定調和の美しい円弧を描く。


自公民駄目民社駄目その他も皆駄目と思う心の皐月闇 蝶人


コメント
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