あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

アラン・パーカー監督の「ミシシッピー・バーニング」を見て

2013-07-07 08:34:55 | Weblog


闇にまぎれてbowyow cine-archives vol.500


60年代アメリカ南部の黒人差別の根深さを鋭くえぐったアラン・パーカーの力作です。

黒人というだけで白人が異人類視し、抑圧し、殺戮する視座はいったいどのようにして歴史的に生得の資質となっていったのか。それはもしかして皮膚の色がもたらす原初的な恐怖と異物感によるものなのかしらん、

と私は、最近よく出くわす蛇に対する自分の恐怖とその直後に湧きおこってくる一種の憎悪、さらのその後から押し寄せる殺意のようなおぞましい複合的感情を呼び覚ましながら、この白と黒、北と南、先進と後進、中心と周縁、知識と情念、信と不信などの対立軸がぐるぐる回転しながら大捜索の末に殺人犯が挙げられて有罪となるまで、の顛末を眺めておりました。

しかしこれが黒と白ではなく同種同文同貌の間柄においてどうして敵意と反感と憎悪が巻き起こってしまうんだろう。

それはともかくやっぱり正義の味方のウイレム・デフォーより南部出身のやさぐれ捜査官ジーン・ハックマンの役どころに惹かれるなあ。


天皇を元首にしたい政党に投票するとはあんたも莫迦だね 蝶人
コメント
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