保延議員が公立保育園の民間委託について質問した部分を報告します。
例によって黒字は保延議員の質問要旨、赤字は回答、青は福田のつぶやきです。
公立保育園の民営化について
●市の保育についての方針は「現行の保育水準を守り向上させる」こと。市の待機児対策は保育水準の維持・向上と結び付けてとりくむべきと思うが、考え方、方針を明確に。
答弁=行政、保育者、市民と共に守りたい。
●9月議会の所信表明で市長は「公立保育園の民営化は一つの有力な方策と考えている」と表明した。公立保育園の民営化は「保育における行政の公的責任の放棄」。「保育における公的責任」をどのように考えているか。
答弁=東村山市が運営する事だけが公的責任とは思わない。民間にできることは民間に任せることもある。
●民営化は保育水準の低下につながる。
答弁=市内の私立保育園の保育水準に差はないと考えている。低下しない。
●「三位一体改革」による公立保育園への国都補助の廃止についての当市の見解を伺う。また、これにより当市が受けた影響額を示されたい。
答弁=補助金は削られたが税源移譲がされたので影響額はない。
そうであるなら民間委託は必要ない。公立保育園の補助金が無くなったから民間委託する東京都市長は言ったはず。
●1園の民営化によって期待している市財政の軽減見込み額をその算定根拠を。
答弁=5,000万円(歳入で国や都の補助金8,000万円の差がある)
やっぱり、運営費か給料水準が減る
●民営化ではなく、国都補助の復活を要求するべきではないか。見解を伺う。
答弁=国や都の補助金H16年から削減された。復活要求はしている。
保延議員は市内の私立保育園の質が低いと言ったのではない。
市内私立保育園は、それぞれの保育観に基づいた保育を行っている。
職員配置も正規職員が充分配置されている。
こうした東京の保育の質の良さは、革新都政時代の官民給与格差をなくすための補助金制度がなせる業である。
ところが、石柄都政になって、この私立保育所に対する運営費補助が大きく壊された。今、市内私立保育園は運営が大変厳しくなっている。
退職された有る園の園長先生が、
「給料が一番高い私が辞めなければならない程よ」と話しておられたのが耳を離れない。
保育者を育てる大学では教授が保育所の給与水準の低下を嘆いて
「あなたたちの将来はワーキングプアかもね」と学生たちに話しているという。
介護保険の現場から多くの若者が夢奪われて去って行った、その二の舞いが保育所の民間委託である。
民間委託は、東村山市の予算を減らすために行うものである。
民間に委託し、その職員の給与を公務員並みに維持するための委託費は当然補償されるはずがない。
市内の公立保育園がすべて民間に委託された時、
東村山市内保育所の保育士は、多くが非正規ということになりかねないのである。
こうした指摘に、今私立保育園と公立保育園の質の差はないとのみ言ってのける所管に、保育の質は何で守られるのかということが十分わかっているとは思えない。
それとも知らないフリをしているのか?
それならもっと悪い。
民間委託は、東久留米市の保護者と市民の運動にならって、住民の運動で絶対に回避させるべきです。