きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

知って得する 気分一新 ウオーキング パート1

2008-10-29 22:14:49 | 赤旗記事特集
しんぶん赤旗日曜版 10月26日付から連載がはじまった「知って得する 気分一新 ウオーキング」



 人はだれでも、睡眠中ときどき寝返りをします。長い時闇、同じ姿勢で座っていれば、立ち上がってからだを伸ばしたくなります。狭いところに収容されていれば、外へ出て歩きたくなります。
 このように、私たちのからだ自体は、ほとんど無意識のうちに動くことを要求するのです。
 しかし、からだを動かす程度は激しいものではなく、時間も長くはありません。というのも、からだは疲れるという状態をきらうからです。
このことについて、とてもわかりやすい観察結果が報告されました。
アメリカのペンシルベニア大学の研究者たちが、エスカレーターと階段が並んでいるショッピングモール鉄道の駅などで、どちらの利用者が多いのか数日間かけて調べました。
 対象となったのは、約4万5千人でした。
 当然のことですが、エスカレーターを利用する人が10人中9人と、はるかに多かったのです。
 そこで、エスカレーターの前に、「便利なエスカレーターばかり利用していると、あなたの健康は損なわれます」という張り紙をしました。
数週間の間に階段を歩く人が増え、その数は2倍以上になったというの-です。
 ところが、その張り紙を外してしまうと、しだいに階段を利用する人が減り、約2カ月で元のようになりました。
 類似の研究はイギリスのグラスゴーやアメリカのニューメキシコの研究者たちも実施していて、ほとんど同じような結果を得ています。
 このような観察結果は、自分の足で歩くことが健康を保つ上で必要なことはわかっていても、その知識を呼び覚ますきっかけが、とても重要であることを示しています。
 そこで、グラスゴー市では、市民の健康保持のために市のいろいろな場所に、健康の保持のために階段を使いましょうというポスターを張って市民に注意を促したといいます。
 筆者も、沖縄の7階建てのフィットネス・クラブのエレベータの前に、3階までは歩いて上りましょうという張り紙を出すことをすすめました。
厚生労働省や県の健康保健課の人が視察に訪れたときに、それを見て階段を歩いて上ったという報告を受けました。
 厚生労働省や県の健康保健課の人が視察に訪れた時に、それを見て階段を歩いて上ったという報告を受けました。
このように効果があることは、はっきりしているのです。
 ウオーキングが健康の保持によいからといっても、三日坊主に終わっては効果が上がりません。続けてこそ健康の保持・増進の役に立つのです。
 ウオーキングを習慣化する多くの人たちのきっかけになることを願って、12回の連載をしていこうと思っています。
(宮下充正・東京大学名誉教授)