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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

けいざい四季報 2022 Ⅰ ③ 物価上昇 格差広げる恐れも

2022-04-03 07:12:27 | 経済・産業・中小企業対策など
けいざい四季報 2022 Ⅰ ③ 物価上昇 格差広げる恐れも
ポイント
①商品・サービスなど次々値上げ。需給不均衡による商品市況の高騰が背景に
②ロシアのウクライナ侵略が原材料高に拍車。小麦粉などは高値継続の見通し
③円安の進展による輸入物価の上昇を日銀は放置。格差拡大を深刻にする恐

商品やサービスの価格引き上げが相次いでいます。相次ぐ値上げは家計を直撃し、景気を冷え込ませるとともに、格差拡大を深刻にしかねません。

幅広く値上げ
今回の値上げの特徴は、エネルギー、食料品、日用品など多岐にわたることです。
電力大手10社、ガス大手4社は3月からの家庭向け料金を引き上げました。丸大ハムや日本ハムなどハム・ソーセージ大手4社は2月、3月でハム・ソーセージや調理加工食品の値上げを実施しました。味の素、キユーピーも、マヨネーズをはじめとする調味料を3月から2~10%値上げしました。
王子ネピア、日本製紙、大王製紙など製紙大手もティッシュやトイレットペーパーを値上げ。花王は紙おむつのメリーズの値上げを発表しました。
この間の値上げの影響もあり、消費者物価指数は、生活実感に近い「帰属家賃を除く総合」で前物価上昇年に比べ6カ月連続上昇。2月は前年同月比1・1%増でした。




需給の不均衡
値上げの直接の要因は原材料高です。農林水産省は3月9日、政府が買い付けて国内の製粉業者に売り渡す輸入小麦の価格を4月1日から17・3%引き上げると発表。小麦の値上げはパンや麺類をはじめ、多くの食品の値上げに直結します。
同時に商品生産・流通・販売に関わる費用も上昇しています。菓子などを企画・販売するやおきんは4月から主力商品の「うまい棒」の価格を現行10円から12円に引き上げます。その理由を「原材料、運送費などの高騰」としています。
原材料高騰の背景に需給の不均衡から生じる世界的な商品価格の高騰があります。ロシアによるウクライナ侵略が長引けば食料品を中心に高騰はさらに続くとみられます。ロシア、ウクライナ両国は世界の小麦輸出量の約3割を占めているからです。
また、ロシアの産出資源が世界輸出に占める割合は、原油12%、天然ガス25%、石炭18%など。ステンレスの製造に欠かせないニッケルは世界生産の7%、包装などに使われるアルミニウムは6%を占めます。戦闘の激化や長期化が高値の継続につながります。



店頭で品定めする買い物客=東京都内

緩和で生活苦
多くの原材料を輸入に頼る日本の場合、円安が進行すれば輸入物価が上昇します。欧米の中央銀行がインフレ抑制のため金融緩和から脱却し、利上げへ踏み出しています。一方、政府・日銀は低金利政策維持のために大規模な金融緩和を継続。金利差から円売り、ドル・ユーロ買いの流れができ、歴史的な円安が続いています。「異次元の金融緩和」が原材料高をもたらし、国民生活を苦しめています。
生活必需品の値上げは貧富の格差を拡大します。内閣府の「日本経済2021122」(ミニ経済白書)はエネルギーや食料品の価格高騰が家計に与える影響について、年間収入分位別に試算。「低所得者に対してより大きな影響を与える」と指摘しました。格差拡大をこれ以上深刻にしないためにも、消費税減税をはじめとする経済対策が求められています。
(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2022年4月1日付掲載


今回の値上げの特徴は、エネルギー、食料品、日用品など多岐にわたること。
値上げの直接の要因は原材料高。農林水産省は3月9日、政府が買い付けて国内の製粉業者に売り渡す輸入小麦の価格を4月1日から17・3%引き上げると発表。小麦の値上げはパンや麺類をはじめ、多くの食品の値上げに直結。
なんと10円で長年頑張ってきた「うまい棒」も12円になるとか。
多くの原材料を輸入に頼る日本の場合、円安が進行すれば輸入物価が上昇。さらに、日銀の異次元の金融緩和が円安を促進。
庶民の生活を守るために、消費税減税などの施策が求められています。

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