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日本共産党兵庫県委員会で働いています。

COP25 パリ協定実施へ 課題と展望② 化石賞日本 具体策なし

2019-12-21 11:38:37 | 環境問題・気候変動・地球温暖化について
COP25 パリ協定実施へ 課題と展望② 化石賞日本 具体策なし
国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)開催中、ドイツの環境シンクタンク「ジャーマン・ウオッチ」は、2018年の気候による災害で一番被害を受けた国として日本をあげました。西日本豪雨や酷暑が理由です。
自国と世界の環境破壊防止や人々の命と生活を守るため、先進国日本の果たす役割が問われていますが、COP25では、気候変動対策に逆行する日本政府の姿勢が注目される結果となりました。



海外での日本の石炭火力推進に反対する抗議デモ=5日、マドリードのCOP25会場前(遅藤誠二撮影)

1回目梶山氏
3日には、国際環境NGO「気候行動ネットワーク(CAN)」が、梶山弘志経済産業相の石炭火力発電を「選択肢として残す」という発言で、気候変動対策に後ろ向きな「化石賞」を日本に授与。
2日の開会セッションではグテレス国連事務総長が、石炭にしがみつく国家は「石炭中毒だ」と述べ、石炭火力発電所を国内外でつくり続ける日本を含め批判しました。
2週目からの閣僚級会合出席のためマドリード入りした小泉進次郎環境相は11日の演説で、「持続可能な世界に向けた次世代の情熱を重視できます。古い世代の不作為に対する彼らの怒りを十分承知しています」「石炭に関連する対策を含め世界から批判があることは承知しています」などと発言。しかし結局、「石炭政策について新たな展開を生むには至らなかった」と述べ、排出削減にむけた日本の他の取り組みが「石炭政策の批判でかき消され、評価されない」と開き直りました。
また、国内外から低いと言われている国別の温室効果ガス削減目標(NDC)引き上げについては触れませんでした。
この無責任な発言は、1時間前に同じ会場で演説したスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんの指摘がそのままあてはまります。
「最大の脅威は不作為ではない。真の脅威は、政治家や企業CEOが何もしないでいて、しているようにみせかけていることだ」

2回目小泉氏
小泉氏の演説を受けて、CANは同日、2回目の「化石賞」を日本に贈りました。
「ジャーマン・ウオッチ」は10日、各国の地球温暖化対策への取り組みを評価する報告書「気候変動パフォーマンス指数(CCPI)2020」で、対象国58力国・地域中、日本が最下位グループ(51位)と発表。昨年より順位を2ランク下げました。「2050年までの80%削減という日本の長期戦略は非常に野心がなく履行にむけた具体的な工程表が欠ける」「(大阪で開かれた)G20(主要20力国・地域首脳会議)で指導力が発揮されず、海外での石炭発電などに公的資金を投じている」と断じました。
批判を受け続けた日本。小泉環境相は15日、会議閉幕にあわせ感想をきかれ、「前半は石炭祭りだった」と発言。気候変動対策強化を求める市民社会の真摯な主張・行動を「祭り」と表現しました。
(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2019年12月20日付掲載


COP25で発言した、梶山経産相と小泉環境相。石炭火力に固執し、具体的な対策がない。2回も不名誉な石炭賞を受賞。

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