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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

星空を見上げて④ 若い青い星の集まり

2012-07-31 19:55:35 | 科学だいすき
星空を見上げて④ 若い青い星の集まり
渡部 潤一

夜空を見上げると、織姫や彦星をはじめとして、夏の夜空の輝く星たちが、毎日まるで変わりなく輝いているように見えます。「星のように永遠に」という表現があるように、ほとんどの星は動くことも明るさを変えたりすることもありません。そのために「恒なる星」、つまり恒星と呼ばれているわけです。

★☆~☆★

しかし、実は恒星にも生まれては死んでいく一生があります。ただ、その長さが人間の一生に比較してきわめて長いので、実感できないのです。たとえば太陽の年齢は46億歳。あと50億年ほど生きるので、その一生は約100億年。ちょっとやそっとでは変化しないわけですね。
太陽は働き盛りの壮年の星といえますが、よくよく夜空を眺めると若い星も老いた星もあります。一般に若い星は青く、年老いた星は赤みがかっています。青い星は一生が短いので、もともと青く光っている時間が短いため、若いのです。
一方、前回紹介したさそり座の一等星アンタレスのように、赤い星は燃料が少なくなり、全体が膨らんで表面温度が下がったもので、老齢な証拠です。人間でも、まだ未熟な若者を「あいつはまだ青いなあ」といったり、還暦を迎えると赤いちゃんちゃんこを着せたりしますよね。
ところで、星は暗黒星雲というガスの雲から生まれます。星が生まれると、母なる雲は、その星たちの光に照らし出され、輝き出します。これを散光星雲と呼びます。中には、光り出したばかりの赤ちゃん星が、星雲の間から顔を出しているものもあります。ひとつの星雲から数十あるいは数百というたくさんの数の星が生まれるので、お母さんの雲が吹き飛ばされると、そこには若い星たちの集まりである散開星団が出現するのです。



散光星雲M20。赤ちゃん星に照らされて輝くガスを黒い暗黒星雲が遮っている。三裂星雲とも呼ばれている(国立天文台提供)


暗黒だった雲が、新しい子どもたちに照らされて輝く散光星雲、そして生まれたての青白い星たちが集まって輝く散開星団は、どちらもとても美しいものです。夏の天の川には、この散光星雲や散開星団がたくさんありますので、皆さんもちょっとした双眼鏡があれば、眺めることができます。
特におすすめは南の地平線、さそり座の尾のあたりから、わし座の一等星アルタイル(彦星)までの間です。尾のすぐ上には、M6、M7という明るい散開星団があり、その北側には、干潟星雲、三裂星雲、オメガ星雲、わし星雲などの有名な散光星雲とともに、たくさんの散開星団が点在しています。どれがどれとわからなくても、双眼鏡でそのあたりに向けるだけで眺められますので、ぜひ双眼鏡を片手に天の川の名所巡りを楽しんでください。
(わたなべ・じゅんいち国立天文台副台長)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2012年7月25日付掲載



やっぱり双眼鏡などでないと見つけるのはむつかしいのでしょうね。75~300㎜のズームレズがありますが、F4.5~F5.6なので暗くてだめかもしれません。
500mmの単体レンズはF8なのでさらに無理かな。
安くて良い双眼鏡はないかなあ~~。


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